概要
MARVELコミック、特に『スパイダーマン』のキャラクター。
1963年6月の『Amazing Spider-Man #4』で初登場した最古参のヴィランの1人。
その名の通り自身の肉体を砂状に変化させる事ができ、何度もピーター・パーカー / スパイダーマンを苦しめた因縁の敵。
本名:ウィリアム・ベイカー(William Baker)。高校進学後からはフリント・マルコ(Flint Marko)に改名。
生き別れた実父フロントに再会するため刑務所を脱獄し逃走中、逃げ込んだ軍の核実験室の砂浜で核実験の爆発に巻き込まれたことで、身体中の分子が放射線を浴びた砂の分子と融合してしまった。それからは能力を利用して銀行強盗を繰り返していたが、スパイダーマンによって業務用の掃除機で吸い取られ警察に引き渡された。
その後も幾度となく脱獄を繰り返し、ドクター・オクトパスらと「シニスター・シックス」を結成するなど長年多くの犯罪に手を染めたが根っからの悪人ではなく、アベンジャーズに一時的に加わりスパイダーマンを助けたり、小さな少女の父親代わりとなって育てようとしたりと更生の努力はしてきたが、結局努力は報われず犯罪者に逆戻りしてしまう哀しき悪役としての一面を持つ。
他メディア
実写
演:トーマス・ヘイデン・チャーチ、吹替:石田圭祐
「俺は悪人じゃない、運が悪かっただけだ。」
『3』にヴィランの1人として登場。
何度も収監されているチンピラ。
そして、1作目でピーターの叔父ベンを殺した真犯人。それが原因で妻からは見放されている。
脱獄中に素粒子実験場の素粒子分解装置に入り込んでしまい、体の分子が全て砂状になってしまったが、愛する娘を思う一心でこれを制御。再び強盗を繰り返し、スパイダーマンとの初戦は痛み分けに終わる。
だが警察からベンおじさんの件について説明を受け、復讐に駆られたピーターと再び交戦。シンビオートに寄生されパワーアップしていた彼に泥の状態で海に流される形で一旦退場する(ピーター本人はこれで死亡したと思っていた)。
しかしどうにか生き延びており、利害の一致からエディ・ブロック / ヴェノムと手を組み、スパイダーマンを追い詰めるが、ハリー・オズボーン / ニューゴブリンの加勢もあって巨大化を保てず敗北。
エディが爆死したことで戦意を失い、ピーターと会話することになる。
そこで、ベンを殺害してしまったのをずっと悔やんでいたことが判明。
元々殺意は無かったどころか、車を奪おうとした寸前でベンに説得され、自身もそれに応えて罪を償おうとしたが、もう一人の共犯者に声をかけられた拍子に持っていた銃が暴発し、弾がベンに命中してしまった(共犯者は崩れ落ちるベンをフリントが抱えた時点で逃げ出し、犯人と誤解したピーターに追われた)というのが真相だった。そもそも強盗に加担していたのも、自身を慕う病気の娘「ペニー」の医療費を手に入れるために仕方なく行っていたことも明かす。
これを聞いたピーターは「アンタを許す」と言い、フリントは悲しげな表情を浮かべながらどこかへと消えていった。
最終的に、シリーズのヴィランでは唯一死亡しなかった。
なお未公開シーンでは、公園で砂の城に化けてペニーと再会する様子が描かれている。
- MCU版
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に、サム・ライミ版の彼が再登場。
ただ演者のチャーチがスケジュール等の都合で撮影に参加できなかったため、音声のみ新規で劇中ではCG、元の姿は『スパイダーマン3』の映像を編集したライブラリ出演という形となった。
彼の時系列は『3』のその後である為、始めはこの世界のピーターにも協力的だったが、自分の知らない彼や世界に対して不信感を抱いてしまい、再び戦う事になってしまう。
最終的にはピーターが作ったデバイスによって砂の力を失い、本来のフリント・マルコに戻った。
その他
ミステリオが作り出した幻影として登場する。