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概要編集

『ザ・トラベルナース』とは、テレビ朝日系列で放送されているドラマシリーズ。主演は、岡田将生

脚本は、同枠の『七人の秘書』や同局の医療ドラマDoctor-X』を担当した中園ミホ。ナレーションは、遠藤憲一が担当。

2022年10月~12月に第1シーズンが放送され、2024年10月~12月に第2シーズンが放送。

第1シーズン主題歌は、DISH//の「五明後日」。

第2シーズン主題歌は、斉藤和義の「泣くなグローリームーン」。



登場人物編集

医師の指示で医療行為を行うことができるNP(Nurse Practitioner)の資格を持つフリーランスの看護師。フローレンス財団の要請でアメリカから帰国し、「天乃総合メディカルセンター」に赴任する。幼少期の頃に母親を亡くしており、その過去をきっかけに医者を志したが、医者を諦めナースとして患者を救おうと改めて志した。

NPの資格と経験からプライドが高く、九鬼からは「あなたには、患者さんへの思いやりが足りない。」と指摘されている。治療方針を巡り九鬼と衝突するが、彼の能力や意見を認めるようになる。

「歩ちゃん」と呼ばれることを非常に嫌がっている。

2年後、九鬼よりも一足先に「西東京総合病院」に赴任。ここでも病院内の派閥間の険悪な空気を呑み事なかれ主義を貫いたが、その点を日本に帰国した九鬼から散々いびられた。それに対して「あんたが治せばいいだろ!」と反論したため、口論に発展してしまう。

しかし、大田黒の容態が悪化した際には抜群のコンビネーションを見せている。

帰国後しばらくはホテル暮らしだったが、千晶のおかげで新居が見つかった…ものの、結局2年前とほぼ変わらないメンツで寮生活かつまたしても九鬼と同じ部屋だったため更にストレスが溜まる事態に。

それに加えて、今度は何者かが千晶のナース紹介所のサイトのクチコミに「那須田歩は患者を殺したことがある。那須田歩の言葉を信じるな。」と書き込まれていた。本人は「思い当たることなんて一つもありません。」と強く否定していたが、病院前には那須田に憎悪の視線を向けて拳を握りしめる人物が立っており…。

それと同時期に今度はアレルギー対応の患者・斉藤四織への配膳ミスを疑われてしまい、愛川からしばらく看護業務を休止するよう言い渡されてしまう。

しかし、後に那須田のアメリカ・シカゴの病院勤務時代に担当した患者・香奈が四織の娘だったことが送られてきたカルテで発覚。香奈は那須田達の懸命の処置も虚しく亡くなってしまったが、香奈にはもう余命僅かであることが(病院側の方針もあり)知らされておらず(本人は噂ながら把握していたが)、娘とのビデオ通話での僅かながらの情報で担当看護師として「那須田歩」の存在を知り、四織は彼を「娘に対して無責任に『頑張れ』と励ました人殺し。」「娘に治療の選択肢も与えない医療の傲慢を体現した人間」と一方的に恨みを持つようになり、今回のインシデントミスを故意に引き起こさせた。しかし、その事が看破されてしまい、因縁の那須田と対面した際、四織は彼に向かって「娘を返してよ!」とひたすら叫んでいた。

しかし、生前の娘・香奈から聞いていた彼女の意志と四織の生きる気力を保たせることを優先しあえて謝罪せず「僕はやってません。」と否定を突き通し訴訟も甘んじて受け入れることを宣言した。

その後、出勤途中に最年少の卓球選手・浅倉七叶が倒れているのを発見。独断で応急処置として胸腔穿刺を行い救急搬送までの時間を稼いだが、処置中に肋骨が骨折していたことが判明。薬師丸からは「あなたでなければ彼女を救えなかった。」と評されつつも、「肋骨骨折の件は他言無用でお願いします。浅倉さんとの接触も控えてください。」と告げられた。しかし、巡回とはいえ彼女に接触せざるを得ずその際に母親に謝罪したものの「あなたの判断は本当に正しかったんですか?」と指摘され、病院と自身を提訴すると宣言されてしまい、薬師丸からはマスコミによる情報漏洩を避けるため謹慎処分を言い渡されてしまう。一応、八木の証言により母親からの誤解は解けたものの、今度は七叶から告白されてしまう。(しかも九鬼の影響で広島弁)

しかし、どう見ても交際は無理なため断ったものの相変わらずオブラートに包まなかったため泣かせてしまった。

その後、薬師丸から正式採用を打診されるも、「考える時間をください」とだけ返事した。

その後、九鬼が灰原の病室を無理やり移動させたと聞きつけ、「やりすぎだ」と指摘するも「病気ではなく患者を見てください」と言われたことで喧嘩別れとなってしまう(後に喧嘩別れではなく「僕は人も病気も治せるナースになってみせます!」と宣言したことで彼の覚悟を汲み取った九鬼が自身のクビを予見した上で彼に病院内のことを託していたことが判明。)

その後、八木と九鬼の会話を聞いたことで薬師丸の危険性に気づき真意を聞こうとしたが、丸め込まれてしまう。

その後、病院内の全システムにランサムウェアが仕掛けられハッキングされた際には薬師丸ら取締役に直談判して患者の優先順位を確定させ事態を終息させるよう頼んだ。

その後、八木の容態が急変したことで執刀医の薬師丸を引っ張りだそうと説得を試みるが、なかなか重い腰を上げなかったため見切りをつけて自身が執刀する旨を宣言した。

その後、小山と共に手術を決行したが行き詰まっていたところに薬師丸が現れたことで彼と協力して手術を継続。彼から医療行為を頼まれた際は彼の想いを汲み取って八木の手術を成功させた。

その後、フィリピンの病院から人手不足を理由にオファーを受け、「一日でも早く」という向こうの要請を受けすぐに渡航することになった。

その後、フィリピンの病院には来たもののまたしても九鬼と再会してしまい唖然としていた。挙句、面接の様子をめぐってまたしてもダメ出しされてしまい辟易していたものの、九鬼の影響で訪問看護や見回り診療を心がけるようになったらしく、その点は褒められていた。


謎のスーパーナース。歩と同時期に「天乃総合メディカルセンター」に赴任する。

フローレンス・ナイチンゲールを尊敬し、看護師は「人を見て人を直す」との持論を持つ。

普段は紳士的な態度だが、患者の命より自分のプライドや利益を優先する医師や周りの患者や同僚の看護師に迷惑をかけるようなモンスターペイシェントには容赦せず、広島弁で捲し立て威嚇する。

患者の容体と適切な処置方法を瞬時に見極め、処置を実行、成功させるためにドクターや患者本人に嘘をつくことも厭わない。患者に意見し、適切な処置方法を見抜く域に達していない歩を「馬鹿ナース」と呼び、未熟さを非難する。

天乃院長とは現役時代にナースであるにもかかわらず医者である彼に代わって医療行為をし、患者を救ったという浅からぬ因縁があり、「ナースは医者の手下ではない」と告げ、歩を利用することをけん制する。

実は、「フローレンス財団」の理事長だったことが第5話で発覚した。そのため、歩とは同じ病院に勤務する同僚でもあり、フローレンス財団内での上司と部下の関係でもある形となっている。

だが、第6話で「マルファン症候群」という病気を患って徐々に悪化していることが発覚し、第7話ではついに心筋梗塞で倒れてしまった。何とか一命を取り留め、アメリカで手術をすることになった。手術の末、何とか根治に成功し退院したものの、歩の看護が雑だった件も含め入院生活について相変わらず散々文句を言っていた。

また、最終話にて那須田を幼少期の頃から支援していた「あしながおじさん」だったことが判明した。

2年後、日本に帰国しおにぎり屋「脈屋」をたま子とともに開店。大田黒の件を那須田から聞き、彼を「ガチクソナース」と罵ったため口論になるも、大田黒の容態が悪化した際には相変わらずの抜群のコンビネーションを見せていた。

また、神山と大田黒の師弟関係も把握していたようで神山に大田黒の手術を依頼していた。

愛川にはその真意を明かしており、「もっと成長して欲しい」という親心だったことを吐露している。

その後、愛川の要請で歩に遅れる形となったものの「西東京総合病院」に赴任する。

赴任中に嘗ての同級生である五味武久と再会。彼からは「しず坊」と呼ばれている。九鬼の嘘も唯一見抜ける。彼の口から九鬼家がお金持ちの家系であることが判明した。

だが、五味は余命1ヶ月と診断されており、もはや手の尽くしようがないため何とか彼に受け入れてもらおうと奔走するがその心情が哀れみの表情として出てしまい彼から拒絶されてしまう。

しかし、諦めず彼の性根を自分の信念で治そうと決意。彼を説得し、性根を変えることに成功した。

西東京総合病院に勤務する中で薬師丸の病院改革を危険視するようになり、「患者を救うためなら私はどんな手も使います」と宣戦布告した。

その後、灰原の病室を無理やり引っ越させ、傍若無人の彼に啖呵を切った。しかし、その事で薬師丸の逆鱗に触れ契約を解除された。

その後、西東京総合病院でランサムウェアによるハッキングが起きた際には機能不全に陥った病院内の患者数人を「脈屋」に運んで診察に当たった。

その後、仲間と共に西東京総合病院を再び訪れ、対処に当たった。

そして、薬師丸に対して「あなたを治すことがこの病院を変えることになる」と宣言し、彼に「いつまで突っ立ってるんじゃい!」と怒号を飛ばした。

その後、病院内のトラブルは何とか収まったものの、一人だけ西東京総合病院への復帰は叶わず契約切れとなり那須田はフィリピンの病院へ行くた一人取り残されることになった。

本人は「脈屋」で働く気満々だった。

その後、フィリピンの病院で何故か再会。本人曰く「私が出資する病院」らしく、「脈屋」2号店も出店していたらしい。



天乃総合メディカルセンター編集

ドクター編集

院長。経営第一主義で、重篤な患者よりVIP患者を優先することも厭わない。また技術や実績が優秀な医者であっても、自身の意向に従わない者は躊躇無く切り捨てる冷徹な一面を持つ。

九鬼とは、現役時代にナースであるにもかかわらず医者である自分に代わって九鬼が医療行為をし、患者を救ったという浅からぬ因縁があり、「ナースは医者の手下ではない」と告げられ、歩を利用することをけん制されるなど、弱みを握られている。


外科医。大学病院の派閥争いや出世戦争に嫌気が差し、純粋に患者を救いたいとの思いから総合病院の「天乃総合メディカルセンター」に移ったが、目上の医者たちから下に見られ、パワハラやセクハラを受ける日々に苦悶する。歩や九鬼の仕事ぶりを見て、彼らに信頼を寄せるようになる。


内科医。隆之介の長男で跡取り。

手が空いている時間ができた際はナースステーションに駆け込み、ナース達に愚痴を零すのが日課。


ナース編集

看護部長。熱心な指導で何人ものナースを育ててきたが、一方で何人ものナースに逃げられてきた。新たに赴任してきた合理主義の歩や、患者に焦点を置く余り働き過ぎな九鬼に手を焼くが、彼らを暖かく見守りフォローする。

2年後、何故か金谷、森口とともに「西東京総合病院」に勤務している。

その後、嘗ての同僚である八木と再会。八木とは院内による派閥いじめの被害に遭っていたもの同士互いに支え合いながら勤務していたが、後述の医療ミスを機に失望してしまっている。

彼女に戻ってきた理由を問い詰めたが、彼女からは冷たくあしらわれた。

その後、灰原のハラスメント対応などで精神的に追い込まれ寮で九鬼に自身の過去と薬師丸を信頼するに至った経緯を吐露した。

それを聞いた九鬼のアドバイスにより現場判断を重視するようになった。

しかし、それが薬師丸には反抗的だと思われてしまい彼から解雇を言い渡された。

その後、西東京総合病院でランサムウェアによるハッキングが起きた際には機能不全に陥った病院内の患者数人を「脈屋」に運んで診察に当たった。

その後、仲間と共に西東京総合病院を再び訪れ、対処に当たった。

そして、無事に手術が成功し目覚めた八木に対して薬師丸とともに謝罪した。

何とか西東京総合病院との契約も戻り復帰となった。


看護師。クールビューティーな中堅ナース。バツイチ。男嫌い。頭に血が上りやすい上にネガティブな考えをしやすく、当初は素性の分からない九鬼にも強い不信感を抱いていたが徐々に信頼するようになる。

2年後、何故か愛川、森口とともに「西東京総合病院」に勤務している。

特に新人で仕事にも不慣れな柚子への指導が厳しく、思わずパワーハラスメントかつセクシャルハラスメントな発言をしてしまう。

後に愛川から「6秒ルール」を教わったり九鬼からナイチンゲールの格言を教えてもらったりしたことで落ち着きを大事にするようになるものの、今度は柚子が五味のパワハラに耐えかねて余命1ヶ月の宣告を受けていることを思わず口にしてしまったため、彼女にビンタしてしまった。

その結果、愛川の命令で当分業務を外れることになり、「あの発言は私の責任」という理由で柚子にも謝罪した。

その後、五味の「ナースの人たちは何も悪くない」という言葉と薬師丸に対する愛川の説得により何とか復帰した。

その後、愛川に巻き込まれる形で解雇された。

西東京総合病院でランサムウェアによるハッキングが起きた際には機能不全に陥った病院内の患者数人を「脈屋」に運んで診察に当たった。その後、イジュンとともに訪問看護を行った。

その後、仲間と共に西東京総合病院を再び訪れ、対処に当たった。

何とか西東京総合病院との契約も戻り復帰となった。


看護師。心優しい「へたれナース」。


准看護師。医師か金持ちの患者と早く結婚して看護師を辞めたいと考えており、ロックオンした相手にはすぐさま色目攻撃し、同僚からも「婚活のために看護師をしている」と苦言を呈されている。


看護師。井戸端会議と間食が大好き。独身から脱却するため婚活に励んでいる。

2年後、何故か愛川、金谷とともに「西東京総合病院」に勤務している。

その後、愛川に巻き込まれる形で解雇された。

西東京総合病院でランサムウェアによるハッキングが起きた際には機能不全に陥った病院内の患者数人を「脈屋」に運んで診察に当たった。

その後、仲間と共に西東京総合病院を再び訪れ、対処に当たった。

何とか西東京総合病院との契約も戻り復帰となった。


事務編集

事務長。経営面で院長の右腕となり、VIP患者の優先など様々な策を講じる。

2年後は事務長の職を辞し、独自にナース紹介所を立ち上げ社長に就任している。



ルスキニア寮編集

「天乃総合メディカルセンター」の看護師寮。寮名は別名「ナイチンゲール」とも呼ばれるサヨナキドリのラテン語名。2年後、建て替えにより閉鎖され愛川たちは追い出されてしまった。(一応、新たに寮が見つかったので事なきを得た。)


寮母。占いは得意だが、寮母として欠かせないはずの料理は下手。

2年後、おむすび店「脈屋」で働いているが、これは日本から帰国した九鬼と再会した際に彼の提案で始めたもの。

その後、再び「脈屋」上にあるマンションの寮母を担当することになった。


西東京総合病院編集

看護師編集

「西東京総合病院」に勤める新米ナース。看護学校を卒業してから、地下アイドルをやっていた。しかし、鳴かず飛ばずだったため、生活のために看護師に転身した。そのため、歳はアラサー真っ只中の27歳。

現在は元アイドルで現役ナースという肩書を売りにして、SNS配信をしている。新米のわりにふてぶてしく、仕事は遅い上にカルテの誤字脱字等失敗ばかりだが一応申し訳程度に謝るだけで悪びれる様子もない。

上記の経歴故に動画編集はお手の物。字幕を付けるために身につけた読唇術も特技。

一方で、パワーハラスメントやセクシャルハラスメントには理不尽には黙っていられないタイプであり、五味のパワハラに耐えかねて彼が余命1ヶ月の宣告を受けていることを思わず口にしてしまい吉子からビンタされた。

その後、吉子からのアドバイスで五味に謝罪したものの、逆に彼から「言い過ぎて悪かった。」と謝罪された。

その恩返しとして、部下が殆ど面会に来てくれない五味のために自身のファンを募集し、部下役に扮してもらおうとした。(上手くはいかなかったものの唯一来てくれたお茶汲み担当の部下が来てくれたため時間稼ぎには成功。)

ナースとして勤務しているものの周りから感謝されない日々が続いていたことや配信の結果も上手くいっていないことから焦りが生じており、同じ病院に勤務する医師・上杉の秘密(余命宣告を受けて医師を引退しようとしていること)を暴露しようとしたが、すんでのところで那須田と九鬼が制止し、2人にみっちり叱られたことで反省し暴露動画を削除した…かと思われたが間違えて削除ボタンではなく投稿ボタンを押してしまっており、友人が拡散させたことも相まって大炎上に発展してしまう。しかし、上杉は彼女こそ「自分自身の嘗ての情熱を思い出させてくれたナース」と評しクビにはさせたくないと懇願したことで懲戒免職は回避され、厳重注意で済んだ。

とはいえ、何を考えたのかもう一度地下アイドルをやると宣言しており、「3つとも自分がやれることをやってみる。」とのこと。

しばらく有給を取っていたが、愛川に巻き込まれる形で解雇されてしまい、帰った直後に知ることになる。

西東京総合病院でランサムウェアによるハッキングが起きた際には機能不全に陥った病院内の患者数人を「脈屋」に運んで診察に当たった。

その後、仲間と共に西東京総合病院を再び訪れ、対処に当たった。

何とか西東京総合病院との契約も戻り復帰となった。


「西東京総合病院」で働く、勤勉かつ礼儀正しい2年目ナース。日本が好きで、韓国からやって来た。愛読書はフローレンス・ナイチンゲールが書いた『看護覚え書』。ナイチンゲールを心の師匠と崇めている。

出身が出身なのでK-POPアイドルグループにも精通しており、患者に実家から送られてきた自分のパンフレットを渡している。

その後、愛川に巻き込まれる形で解雇された。

西東京総合病院でランサムウェアによるハッキングが起きた際には機能不全に陥った病院内の患者数人を「脈屋」に運んで診察に当たった。その後、吉子とともに訪問看護を行った。

その後、仲間と共に西東京総合病院を再び訪れ、対処に当たった。

何とか西東京総合病院との契約も戻り復帰となったものの、本人はクビを恐れて韓国に戻りたがっていた。


医師編集

新院長。前院長の不正が明るみに出たことで人事が刷新され、新院長に任命される。元外科医。院長に就任してからはカリスマ性を発揮、働き方改革を中心に院内の変革を推し進める。穏やかな物腰だが、自身の判断には絶対的な自信があり、意に反する者はすぐに切り捨てる。特に大黒田派の面々には分院への左遷や退職届の強制提出も辞さず、容赦の無さに拍車がかかっている。

基本的にお酒は適量しか飲まない。

愛川とは現場で勤務していた時からの知り合いで、院長という立場故に他人になかなか本心を明かせない彼にとっての良き相談相手となっている。

一時冷静さを欠いていた吉子を「患者の傍に置いておけない」と指摘したが、「看護師が感情的になってもいい。理不尽にはちゃんと怒っていい。」と説得したことで思いとどまり復帰させた。

外科医時代に接待を優先したことで処置が遅れ担当患者を死なせてしまうというミスを犯しており、外科医時代の知り合いである八木と再会した際に彼女が「警察に連行された」と言っていた…が、実際は自身のミスを全て彼女が背負ったのが真相だった。

その後、病院改革へと本格的に乗り出すため、那須田の引き抜きを画策。NPの権利拡充と高待遇を餌に正式契約を提案した。

自身を危険視する九鬼を警戒し、独断で灰原の病室を無理やり移動させた件を理由に愛川と九鬼を解雇した。その後、勤務していた看護師を全員解雇し総とっかえさせた。

しかし、その直後何者かによってサイバー攻撃を受けてしまい病院内のシステムを乗っ取られ病院が機能不全に陥る。

それでもなお体裁を気にして箝口令を敷き自分たちで事態を終息させようと試みていた。

その後、八木の容態が急変したことで那須田から執刀を依頼されるが「手術適応外」という理由をつけて断っていた。

しかし、現場のナースたちの姿を目の当たりにして九鬼から叱咤されたことで心境に変化が生じ、ついに自ら八木を執刀する決意を固めた。手術中、那須田に補助を頼んだがそれは医療行為であり、NPの範疇を超えると指摘されたもののそれでも「感謝を救うため」と説得したことで了承してもらい、無事に成功させた。

その後、目覚めた八木に対してこれまでの非礼を詫び「申し訳ございませんでした…。」と涙ながらに謝罪した。

その後、ランサムウェアによるサイバー攻撃の事実を公表した上で責任を取り院長職を退くことを発表した。


前院長。声がでかく、騒がしい男。長い間、院長の座に君臨していたが、脱税疑惑が浮上。芋づる式に業者との収賄や不正など汚職が次々と明るみに出て、最後はパワハラで訴えられて、病院長を解任された。医師時代は情熱もあり優秀だったが、院長になってからは病院を大きくしたという自負からか、私腹を肥やすことに甘んじてしまった。

現在は家政婦のマリアとともに過ごしている。

肺がんのステージ3Aと閉塞性肺炎を患っており、おにぎり屋で一悶着起こした那須田に助けられる。その後、特別室への案内を強要したが薬師丸からは突っぱねられ、離島の設備が不十分な分院への転院を勧められた。

しかし、帰宅途中に容態が急変。幸い那須田と九鬼が抜群のコンビネーションで西東京総合病院へ搬送(さすがに通常の搬送口だとバレてしまうため裏口に変更)された。その後、一番弟子の神山の執刀により手術は無事成功した。



外科医。自分に厳しく実直で、手術の腕もいい。大田黒の一番弟子で、新米外科医だった頃に自分を鍛え上げてくれた大田黒に恩義を感じている。出世欲が高いわけではないが、新院長・薬師丸卓による新体制になってからは、そのことをおくびにも出さず、病院に残っている。

さすがに自分の立場を守るため大っぴらに大田黒に賛同できないものの、未だに尊敬の念は捨てておらず、大田黒の容態急変の際には九鬼からの要請もあって執刀医を務める決意を固め、無事成功させた。

しかし、大田黒を手術した責任を薬師丸に問われ、退職届の提出を命じられるが、ハナから覚悟していたのかそのまま退職届を出していた。


消化器外科医。元院長の大田黒派が一掃されたため、出世のチャンスが回ってきた。この機会を逃すまいと必死。“医者至上主義”で、態度もでかく、部下には高圧的。看護師の意見は聞かず、名前も覚えない。

薬師丸の方針には表向きは従っているものの、裏では「青臭い理想論」とバカにしておりタスクシェアといった彼の改革にも懐疑的。


外科医。上から任せてもらえる機会が少なかったため、今なお医師として自信が持てないでいる。患者に寄り添う優しい男だが、「上に確認します」が口癖で、看護師からも信頼が薄い。

那須田から患者に対する処置を指示するよう指示されたことで屈辱を感じたものの、そこから自分だけでも自信を持って判断ができるようになることを決意。見事、その目標を成し遂げ一歩前に進むことができた。

その後も余命宣告を機に引退する上杉から絶賛され自身の後を託されるなど一人前の医師として成長している。


外科医。まだ臨床研修を終えたばかりの新米医師。医師として仕事を覚えたいという熱意もありつつ、上司から振られた仕事をこなすのに手いっぱいで、いつも寝不足気味。


その他編集

那須田と一緒に浅倉七叶の応急処置を行った看護師を名乗る謎の女性。西東京総合病院に通院する患者でもある。

たま子は彼女の似顔絵(吉子作)を見た時に「不吉なオーラを感じる」と呟いていた。

病院で七叶と再会しており、彼女から那須田の無実を証明するよう頼まれたため、母親を説得した。

その後、知人である愛川・薬師丸と再会。2人とは嘗ての同僚であった。その2人に自身の膵臓がんの状況を伝えた。どうやら薬師丸に治療してもらいたいようだが…。

薬師丸や愛川との因縁も明かされ、彼の担当患者を疲労による判断ミスで死なせてしまいその責任を取って退職した…と思われていたが、実際は彼女が薬師丸のミスの責任を負って退職に追い込まれたのが真相だった。

九鬼と愛川の解雇を知り、薬師丸を問い詰めながら愛川に全てを明かすもストレスにより倒れてしまう。

その後何とか容態は安定し、病院がランサムウェアによるサイバー攻撃を受けシステムがハッキングされた際には人手・情報不足の那須田に助太刀を買って出て対応していたが、無理が祟って再び倒れてしまう。その後、那須田に発見されたが自分よりも他の患者を優先するように言って追い返そうとしたものの「あなたは誰よりも命の大切さをわかってる。そのあなたが命を諦めないでください!」と叱咤された。


薬師丸を支援している政治家。彼の病院改革に賛同しており、資金提供を行っている。

1泊2日の人間ドックを受けるために西東京総合病院を訪れたが、それは表向きの理由であり、あくまで週刊誌による公職選挙法違反に関するスクープを原因としたメディアの追及から逃れるための隠れ蓑に過ぎなかった。

そのため、看護師への態度も傍若無人であり、手に負えない要求やセクハラでナースたちからは不満タラタラである。

しかし、九鬼の策略によりVIPの個室を追い出され、大部屋に無理やり引っ越された。「院長を呼べ」と文句をつけるが、九鬼から啖呵を切られ、慌てふためきその場から逃げ出した。

その後、薬師丸からランサムウェアの原因が自分にあると追及されたが、本人は悪びれもせずに「知るか。私には関係ない。」と軽く受け流し関係を一方的に絶ち切った。

しかし、容疑の追及は収まる気配が無く東京地検特捜部からの捜査を受けることとなった。


元看護師で現在は厚生労働省所属のエンジニア。主に病院内のセキュリティを担当している。

九鬼とはフローレンス財団の援助を受けてナースになった経緯があるためいわば那須田の弟分的存在。

西東京総合病院がランサムウェアによるハッキングを受けた際には初動対応に当たった。











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