世のなか正しいことだけがまかり通るわけじゃない。なかには「なんじゃそら!?」と言わんばかりの屁理屈が往々にしてのさばる。
(「賭博覇王伝零」より)
一般的な意味
もっと言えばその人や集団のご都合主義の発露であり、エゴや劣等感に端を発する場合が多い。
(なかには炎上商法を意図した策士気取りもいないではないが……)
端的にいえば「それができれは苦労はしない」類いのもの。それでいて、一見正論を言っているかのようなものもあるからタチが悪い。
凡例
- 喧嘩や差別や戦争のない優しい世界を作りたい。
- 文字通りの男女平等な社会にしたい。
- 薄給かつ激務だけど優秀な人材を採用したい。
- 長いこと不景気だが少子化を食い止めたい。
- 税金を下げて労働時間も減らして給料は上げて輸出も増やして、そしてGDPを爆上げしたい。
- SNSでやりがいを発信して教員不足を解消しよう。
- ナンバーワンよりオンリーワン。
- 「『無理』というのはですね、嘘吐きの言葉なんです。途中で止めてしまうから無理になるんですよ」
言うまでもないが、多くの場合でただの現実逃避である。そこにいたるまで具体的な計画とそれによってもたらされる影響の予測が存在しなかったり、あってもひどく曖昧で破綻している場合が多い。
そして、現実に向き合わない状況を放置した場合には待っているのは破滅しかない。
その人にとっては理想郷を形作る重要な要素なのかもしれないが、他人からすれば実現したが最後ただのディストピアでしかない可能性の方が高かったりもする。
個人が、ひとりで勝手に喚いているだけならだけなら『どうぞ一人でご自由に』で済むかもしれない。
しかし悲しいかな、ブラック企業やカルト宗教、不景気や戦争末期などの集団の極限状態ではこうした詭弁がまかり通ってしまいがちなのも事実である。
そして、到底達成不可能な理想を掲げた輩が権力を握ることが現実として有り得るのだから世の中恐ろしい。
なかには組織の上層部がそれを知ってあえて部下をマインドコントロールして、犯罪まがいの行為ややりがい搾取などの不利益を課しているケースも少なくない。
楽曲
におPが製作した同名の楽曲。