シシ神の森

ししがみのもり

『もののけ姫』に登場するキーロケーションである。

概要

『もののけ姫』に登場するキーロケーションの一つである。

この呼称は、作中での猪神やジコ坊やゴンザなどのキャラクターの発言に因んでいる。

具体的な場所は不明だが、中国地方の奥地と推測される場合が多い。

名前の通り、シシ神の縄張りであり、モロの君やナゴの守などの動物神が人間から守ってきた。神力や霊力が満ちているのかは不明だが、樹木はどれも大きく立派で多数のコダマが生まれ、水も豊富で透き通っている。

シシ神の住処である小さな池には、救いを求めて動物達がやってくるとされており、水底には彼らの亡骸（骨）が散乱している。

しかし、エボシ御前の台頭によってタタラ場が建設されて以降は、金属の精錬のための燃料として森の木々が伐採されていき、その結果森の範囲が加速度的に縮小、当然森に棲む獣たちはそれに抵抗し、タタラ場の人間との間で激しい抗争が勃発するが、人間側の石火矢の導入などもあって、神々や動物側が不利になりつつあり、猩々達による植樹も追いつかない状態になっている。

その闘争の果てに首を奪われて暴走したシシ神によって森全体の環境が破壊される危機に陥るが、サンとアシタカの活躍でシシ神の首が戻ると森の生命サイクルが回復した（甲六いわく「シシ神が花咲爺さんになった」）ことで、新たな再出発を迎えることになった。しかし、メガファウナを中心とする生態系は完全に崩壊しており、小型動物が利用したり人間が木材に使う樹木や、果実や可食植物やキノコ類などの山の恵みも多大な影響を受けたはずであり、（動物と人間問わず）残された者たちがどの様に生きていくのかはいささか未知数である。

余談

• モデルは屋久島と白神山地である。どちらも、現在こそ世界自然遺産に登録されているが、過去には開発を強行しようとする行政と自然を守ろうとする環境保護団体や地元民との諍いが発生した過去がある。
  • とくに白神山地は、日本最初の世界遺産に登録されたのだが、その経緯の一つには環境保護団体や地元住民などによる大規模な反対運動が起こり、それを海外のメディアが大きく報じたこともあり、行政と企業によって進められていた道路の建設計画が中止になった。そして、一連の事件後に日本の世界遺産の第一号に登録されたというエピソードがあり、これは『平成狸合戦ぽんぽこ』でも「環境保護団体のメンバーが木に抱きついて開発に抗議をする」シーンで実際にオマージュされている。
  • というか、日本では他の自然遺産（知床、小笠原諸島、奄美大島など）の制定の経緯や何らかの大規模な事業（鮫浦事件や東京ディズニーランドなど⇒東京湾を参照）もふくめ、「自然破壊を推奨する行政や大企業 VS 抵抗する市民や環境保護団体」という構図は、これまでの日本の歴史の中で非常に多い。
• 相変わらずだが、なぜかキツネ、イタチ、テン、タヌキ、アナグマ、ツキノワグマなどのメジャーな動物が作中では登場しなかった。
  • その代わり、ミノノハシ（なぜか外見が変更されてアライグマの様な尻尾を持つ）が生息している。
• Pixiv上では、シシ神のイラストよりもシシ神の森のイラストの方が多い。

関連イラスト

関連タグ

もののけ姫　シシ神

エミシの村