全ての悲劇はここから始まった
概要
『白猫プロジェクト』が3周年を迎えたことにより開催されたイベント。
本イベントはこれまで2回あった周年イベントとは異なり、本編の過去の世界が舞台であり、メインストーリーの様々な謎が判明する。
そしてこれ以降の周年イベントはすべて本来は本編で語られるであろう光と闇の戦いを描いたストーリーとなっていることからも、良くも悪くも白猫の今後を左右した大きな分岐点になっていたことが分かる。
あらすじ
かつて、この世界には2つの王国があった。
天空に浮かぶ「白の王国」。その真下に存在する「黒の王国」。
黒の王国を統べる闇の王は「光を滅ぼし、均衡を破壊して世界を闇で支配する」ことを思いつく。
それが白と黒の戦争の始まりであった。
登場人物
<黒の王国>
主人公の過去の姿。もともと名前がなく、ただ戦死者の墓を作っていただけの青年だったが、闇の王に後継者争いで負けた「スキアーズ」という老剣士に名前を付けられた(これが主人公の名前の由来になる)。
次の闇の王の後継者だが、支配欲が強い闇の王とは真逆に正義感が強く民衆に優しく、闇の王の方針とは真っ向から対立する。
ストーリーの最初にあるようにアイリスに恋をしたことが始まりとなる。
闇の王(CV:赤城進)
全ての元凶。前述の通り均衡を破壊するために白の王国に戦争を仕掛ける。
異常に支配欲が強く上に立つものとしては無能で、黒の王国の民衆が苦しんでいるのは国の真上に白の王国があって国全体が暗い事以上に、民衆の尊厳度外視で戦争をするための恐怖政治をしている面の方が強い(上に白の王国があることに関しては「洗濯物が乾かしづらい」ぐらいの不満しか出ていない)。
その為民衆からは「しなくてもいい戦争のために搾取をしている」「たった一人の判断でこんなことをしていいのか」等評判が悪い。
彼に従う兵士たちもヴァルアスのような例外を除いて民衆に対してかなり横柄で、権力を笠に着て露骨に民衆を見下している。が、その所業から「大崩壊」をアイリスが引き起こさざるを得なくなったため、
「それが・・・彼女の望み!消えろぉおおおおおおー!」
という怒号と共に闇の王子が闇の王を追撃、情けない叫び声をあげながら一度撃破された。
その無能さは1万年後に酷評された挙句、自分より弱いと勘違いしていた者を主役とした世界崩壊計画の噛ませ犬としてしか扱われない程である。
アデル・バダンデール(CV:高梨謙吾)
闇の王子同様闇の王の後継者候補で、闇の王の異常性に賛同している残忍な性格の持ち主。
両国によるバール戦を終了した後、闇の王の指示で内部から白の王国を破滅に導く。
その後離反した闇の王子に真っ二つに両断されるが、アデルは完全なる囮で、焦る闇の王子を嘲笑しながら消滅した。
闇の王子の師匠で、闇の軍勢の中でも上位に君臨する暗黒騎士。
白の王国の騎士団長ファイオスとの決闘の中で、白の王国崩壊を目の当たりにして焦るファイオスを相手に優勢だったが、思わぬ底力に撤退する。
闇の王子の婚約者。しかし王子とは違う任務に就いている上、王子がアイリスに恋をしたことで引き離された。この時からグローザはアイリスに憎悪の感情を抱いていた。
<白の王国>
若くして<光の王>に選ばれた少女。<白の巫女>とも呼ばれる。
白も黒も幸せになれるように奮闘するが、黒のトップである闇の王に全ての望みを破壊されてしまう。
白の王国が崩壊する中、彼女が行った「大崩壊」(白も黒も滅ぼして闇の王を封印する苦肉の策)がメインストーリー、延いては現在の白猫世界を形成したきっかけとなった。
白の王国の騎士団長。正義感と忠義に溢れる好青年で、兄弟の面倒見もいい。
戦争の終盤でヴァルアスを撃退するが、アイリスが苦肉の策である大崩壊を行ってしまったことで何もかもが豹変してしまう。
ファイオスの妹で、アイリスと<光の王>の座を争ったことがある魔道士。
しかしアイリスとの関係は険悪なものではない。
戦争の最中に仲間が次々と魔物になっていく姿を見て絶望、
自身も闇に飲み込まれたような描写があった後の彼女については不明。
大崩壊からは生き残っていたが、発狂死していたことが判明。
ファイオスの弟。自身も白の王国を守ろうと奮起していたが、
兄と姉に諭されて逃走することになった。
シーマ同様大崩壊から生き残ったが、その後のシーマの精神崩壊が、テオを復讐鬼へと変貌させることになる。
アランティア(CV:松井謙典)
エレサール達エルフの先祖。現在のキングスクラウンの原型を作成した。
第三勢力
バール(CV:飯塚昭三)
世界の<我儘>と呼ばれる異常な戦闘力を持つドラゴン(の姿をした何か)。
白も黒も目の敵にして攻撃するが、共同戦線を張った両者に敗北し、タルタロスに幽閉される。
しかし、ここで戦力の消費が著しくなった白の王国が、約束を違えた黒の王国に蹂躙される。
<智の賢者>(CV:堀内賢雄)
光と闇、どちらにも味方する<認識>。
<白の王国>のキングスクラウン作成に協力後は<黒の王国>に捕らえられ、その後はなんやかんやあって脱出し、光も闇も干渉できないどこかへ潜んだ。
のちにメインストーリーにも登場するクツヒモ・フムニールその人でもある。
用語
<白の王国>
遥か古の時代に存在したとされる、光を主とする国。<黒の王国>とは違い、空中に国土を持つある意味異質な国。
空に存在するため<黒の王国>より国土が小さく、国としては発展しづらいと考えられるが、<大いなるルーン>の恩寵により<黒の王国>同様発展し、闇の抑止力のように作用している。
国民の多くは人間であり、妖精族や精霊族も勢力に加わっている。
<光の王>
<白の王国>を統べる国王。後述する<役割>の一つ。
通常の世襲制とは違い、能力ある人物たちを競わせ、勝利したものに継がれていく。
後述する始祖のルーンの意志を唯一聞くことができ、それを代々守護してきた。そして、<光の王>を継承した者たちは時が経つにつれ、あらゆる者たちの記憶からその存在が消えていってしまう。
<黒の王国>
遥か古の時代に存在したとされる、闇を主とする国。<白の王国>とは対照的に大地・大陸を国土とする。
空以外のすべては<黒の王国>の国土のようであり、劇中に登場する国の中では最大規模の国といえる。それでも大地そのものに光が差すことが少なく、始祖のルーンによる恩寵もなく、<白の王国>と比べると活気がない。
国民は人間だけでなく意志を持った魔物もおり、当代の<闇の王>の行動に疑念を抱く魔物もいる。
<闇の王>
<黒の王国>を統べる国王。後述する<役割>の一つ。
こちらは<光の王>と違い、六大貴族に選ばれた後継者が競い合い、次代の<闇の王>を決める。こちらも<光の王>同様、継承後は時間が経つにつれあらゆる者たちの記憶からその存在が消えていく模様。
歴代の<闇の王>は温厚で、これまでほとんど<白の王国>に進軍することはなかったのだが、当代の<闇の王>は傲慢・強欲に始祖のルーンを求めており、彼が原因で白と黒は現在対立している。
始祖のルーン
<白の王国>の王宮の最奥に存在する間に安置されている、大いなる力を秘める大きな石。
世界が天と地に分かたれたときより存在し、長らく<白の王国>の民たちに恩寵を与えてきた。膨大な力を秘めており、当代の<闇の王>はその力を手中に収めようとし、現在白と黒は大いに対立している。
<均衡>
始祖のルーンが示す意志。<光>と<闇>が均一にある状態。
これが整った世界が本来のあるべき姿とされており、それに従って<光の王>や<闇の王>、果ては自分勝手に振る舞う<我儘>ですら、自らの<役割>に準じている。
<役割>
世界の<均衡>を保つため、それぞれの者たちに課せられるもの。
- <光の王>
- <闇の王>
- <破壊>(<我儘>)
などが存在する。
<役割>が課された者が死亡すると、世界のどこかでその<役割>を継ぐ者が生まれるため、当代の<闇の王>はバール討伐の際、殺すのではなく<タルタロス>への封印を選んだ。
TVアニメ
2018年12月にTVアニメ化決定。
2019年7月に続報として、放送時期の発表がなされた。
同時にアニメの公式ティザーサイトが開設された他、第1弾ティザービジュアル、第1弾ティザーPVが公開された。
同イベントを元に、原作スタッフの完全監修によるストーリーで展開される。
2020年春アニメとしてTOKYOMX、とちぎテレビ、AT-Xほかにて放送されている。
制作スタッフ
原作 | コロプラ「白猫プロジェクト ゼロ・クロニクル ~はじまりの罪~」 |
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企画 | 浅井大樹(コロプラ) |
スーパーバイザー | 角田亮二(コロプラ) |
監督・脚本 | 神保昌登 |
キャラクターデザイン | 奥田陽介 |
音楽 | 岩崎琢 |
アニメーション制作 | project No.9 |