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名前としての概要

ヨーロッパの人名の一つで「テオドリクス」とも。名前の意味は「統治者」で、ドイツ語読みで「ディートリッヒ(ディートリヒ)」となる。

主にテオドリックというと東ローマ帝国の軍人の事を指す。(後述)


テオドリック大王

5世紀に存在した東ローマ帝国の軍人(454年〜526年)で、461年頃に東ローマ帝国の人質となった後に高等な教育を施されて成人。493年頃に西ローマ帝国を統治した後にイタリア領主であったオドアケルを暗殺して、東ゴート王国を興して初代王となった。

インフラの整備やカトリック教徒にも寛容に接するなど平穏な治世が続いたとされているが、懇意にしていた教皇やアナスタシウス1世の死後に皇帝の座に就いたユスティヌス1世の出現で、アリウス派が迫害を受け始める。

そこでローマ教皇ヨハネス1世をコンスタンティノープルに派遣して和解を図ろうとするも、根本的な解決とならず、彼を投獄。テオドリック自身もこうした緊張状態の最中に没した。

東ゴート王国の王都は現在のイタリアラヴェンナであり、彼を祀った廟が今でも存在している。


ディートリッヒ伝説

中世欧州では彼を基にした英雄「ディートリヒ・フォン・ベルン」がニーベルンゲンの歌やヒルデブラントの歌といったゲルマン叙事詩に登場し始める。このディートリッヒが登場する伝承群を総称して「ディートリッヒ伝説」と呼ぶ。

北欧神話と結びついた「シズレクのサガ」においてはシズレクという名前で登場しており、伝承では巨人を退治したり、口から火炎を吐いたり、北欧の大英雄シグルドを倒したりと言った活躍をする。

また、「ヴォルムスの薔薇園」においては、円卓の騎士シャルルマーニュ十二勇士のような12人の優れた戦士達で構成された戦士団を率いていると伝承される。


ディートリッヒ伝説に登場する英雄たち

ディートリッヒ伝説のみならず、北欧神話ベオウルフなど北方の伝承に広く登場する英雄。

北欧の伝承においてはヘイミル王の名前で登場。シグルドブリュンヒルデの娘であるアスラウグを竪琴の中に収めて養育した。

ディートリッヒ伝承においてはスレイプニルの血を引く馬を養育する家に生まれ、ディートリッヒに敗れた後に配下となった。

巨人退治や竜退治などの武勲にも優れているが、晩年の巨人との戦いで命を落としてしまう。


鍛冶屋ヴェルンドの息子である英雄。

12歳の時点で武勇に優れた戦士で、決闘の後にディートリッヒの仲間に加わった。

当代最高の馬スケミングを所持している。


  • ヒルデブラント

ヒルデブラントの歌やニーベルンゲンの歌に登場するゲルマン伝説の英雄。

ディートリッヒ伝説ではディートリッヒの剣術の師である頼れる年長者として登場し、ジークフリートの持っていたバルムンクを入手したという逸話も残されている。また、誤解から息子を殺害してしまい、彼の持つ赤い盾に描かれた戦いに敗れた死者の顔の列に息子も加わったという。

共通してどの物語でも老年の姿という設定である。


 北欧神話最大の英雄。ゲルマン伝承におけるジークフリートを指す。

「ヴォルムスの薔薇園」で登場。


武具

  • エッケザックス

宝石で装飾された刃こぼれ一つしない名剣。普段は黄金の鞘に収められている。

元は小人の作った剣で、巨人エッケが所持していた。ディートリッヒは二日間掛けてエッケを倒してこの剣とエッケの装備一式を入手した。


  • ナーゲルリング

どの名剣よりも優れた剣と称される武器。ディートリッヒが小人に命じてグリムから奪わせた。

何度切っても魔術で再生する巨人ヒルダを切り裂いたが、それでもしつこく再生するヒルダに対し、断面に足を踏み入れて再生を阻害してようやく倒す事が出来た。

エッケザックス登場以降はハイメに受け継がれて、以降は彼の巨人退治のお供として活躍する。


  • ヒルデグリム

名前は持ち主であった巨人の夫婦に由来。

ディートリッヒの持つ眩い輝きを放つ兜で、並みの攻撃では一切傷付かない頑強な兜。

しかし、途中からエッケの持っていた兜に取って代わられ、ヒルデグリムに施されていた宝石はエッケの兜に装着されて残ったヒルデグリムは打ち捨てられた。


ハイメが所持していた名剣だが、ヒルデグリムに当たった際に折れてしまうという名剣という肩書きに反してあんまりな扱いを受けている。

現代ファンタジーにおいてはヘイムダルの剣ホヴズ(ホフド)と同一視され、一躍聖剣の仲間入りを果たしている。こうした扱いには新紀元社から出版された『聖剣伝説』の影響が大きいようだ。


  • ミームング

ヴェルントが息子であるヴィテゲの持つ剣。人間が鍛えた剣であるにもかかわらず、ヒルデグリムに打ち付けても全く折れなかった所か、ディートリッヒの防具を貫通して大ダメージを与えた程。

末恐ろしい事にシグルズの浴びた竜の血の力を無効化する力を持っており、ヴィテゲからディートリッヒに貸し与えられた。

ディートリッヒとシグルズの決闘では「ミームングを手にしてははいけない」というルールが設けられたが、ディートリッヒは剣を地面に突き立て、背中にもたれ掛けて戦うというなんだかよくわからない方法でルールの穴を突いて勝利した。


  • ラーグルフ

ヒルデブラントの愛用する剣。グンテル(北欧神話のグンナル)の弟にトドメを刺した剣として伝わる。



関連タグ

ローマ帝国 北欧神話 ニーベルンゲンの歌


テオドリック・オルタ

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