概要
ロボット帝国から脱走してきた科学者ナバロンが竹尾先代社長との交流を経て人の素晴らしさを知った上で製作されたスーパーロボット。頭部を含め七段変形が可能となっているが、この仕様は竹尾ゼネラルカンパニー(竹尾GC)が多目的企業であることを考えてのことである。一応量産も視野に入れてはいるものの、開発者であるナバロン本人が行方不明であるため不可能とされている。
当初はナバロンが持ち込んだ宇宙由来の特殊金属(ガルバニウム)で被われていたものの、経年劣化や破損などで材料が底をつき、大部分が地球で開発された特殊鋼鉄に置き換えられている。とはいえ、装甲強度が脆くなっているということはなく、劇中でもヒビが入る程度のダメージしか受けていない。
通常は頭部の一部のみを地上に出した公園地下の格納庫に待機しており、ちゃんとロックもされている。トライダー頭部が飛び出ている公園は聖地と化しており、時々ファンがこの公園に訪れることもあるんだとか。ちなみに発進後は開いた箇所から噴水が現れる。
劇中でも厚井の考案による武器類が登場し、成果を得ている。
主人公のワッ太も一定の操縦経験を達したところで操縦ライセンスを取得している。そのため先代社長亡きあともトライダーを操縦することができた。
基本データ
全高:57m
重量:777t
装甲:ガルバニウム→鋼鉄※
※鋼鉄と称されているが単なる鋼鉄ではなくガルバニウム同等の強度と耐久性を持つ特殊合金である(これはガルバニウムが地球圏では入手しにくい金属であるためで、それを危惧したナバロンが代用として既存の材質で同程度の強度を持つ特殊鋼鉄の鋳造法を作成し、竹尾GCのデータベースに残した。それを基に生成・製造したものである)。高熱フィールドを発生するバードアタックにも耐えうるほどの耐性を持つ。
武器・技
トライダージャベリン
三つ又の投げ槍。投てきのほか、リーチを生かしての攻撃にも使用する。
トライダーセイバー
両ひざに1本ずつ収納されているミドルソード。接近戦で使用。
トライダーカッター
のこぎり状の刃が付いたフリスビー。投てきして相手を切り裂く。
トライダールアー
釣り竿に似た道具。戦闘だけでなく救助用にも使われる。先端にトライダーカッターを取り付けることが可能。
トライダーチェーン
分銅型の武器。相手の拘束に使用することが多い。
トライダービームキャノン
拳銃型の携帯武器。いわゆるビームライフルであるが、その名の通りキャノン砲レベルの破壊力を持つ強力な武器。ただしその分エネルギーを食うため使用回数は少ない。
トライダーバルカンミサイル
指先から発射する小型速射ミサイル。
トライダーミサイル
脇腹の武器格納庫から取り出す大型ミサイルで、そのまま投げて使用する。ただし経費削減の影響で使用制限が生じている。
トライダーバードアタック
胸のエンブレムからエネルギーフィールドを発生させ、それを纏ったトライダーが相手に突進し切り裂く大技。長時間フィールドを発生できないうえにエネルギーを多く消費するため多用できないのが欠点だが、フィールドに覆われている間はダメージを受けないためいわゆる無敵状態となる。
変形バリエーション
上記の通り、トライダーは7形態の変形パターンを持っているが、そのうち3形態が頭部のみの変型で、実質4形態+3形態となっている。ビークルはクローラーのオプションが必要。
最も多用された形態はトライダーコスミックで、この形態でないとシャトルと合体できないため劇中では必ず変形するパターンといえる。
逆に他の変形パターンはそれほど多用されておらず、特に頭部から変形するパターンであるはずのホーク・モビルは活躍の場がなかった。ビークル・イーグルも数話程度の使用回数であり、マリンに至ってはわずか1話しか活躍しなかったため、せっかくの7段変形も劇中で活かしきることができなかったのである。
その反省点を活かしたのが『伝説の勇者ダ・ガーン』に登場した同コンセプトの変形ロボ『セブンチェンジャー』であり、7種の変形パターンはすべて劇中で登場させている。
トライダーコスミック
宇宙航行も可能な重爆撃機形態。大気圏突破も可能で速度はマッハ30。全形態の中でもっとも燃費の良い形態でもあるため劇中でも多用される。
同期に放送されたヤットデタマンの『大巨神』と変型パターンがほぼ同じ。
トライダーフォートレス
トライダーコスミックの後部にトライダーシャトルが合体した巡航形態。火星まで日帰りで行けるほどの驚異的な速度を誇る…が、その間社員一同でおやつ食べたりしてる(後述)ので緊迫感は皆無。トライダーホークのない状態でも合体できるため、ホーク離脱後の本体輸送にも適している。
トライダービークル
真空下での土木作業に活躍する戦車形態。機体下部のクローラーはトライダーシャトルに収納されており、この形態になる際に下面に合体する。上半身はそのままであるため、マニピュレーターを用いての作業も可能。準備稿では上半身も変型しており、まさに戦車のような形態だったという。
一部の触媒では『ビーグル』となっている。
トライダーイーグル
全形態中最速のスピードを誇る戦闘機形態。速度はマッハ37。変形する際には頭部を分離させてトライダーホークに変形、再合体する必要がある。実質コア・ブースター。
トライダーホーク
トライダーの頭部が分離、変形した小型戦闘機。小回りが利く高い運動性が自慢。設定では偵察機で小型ミサイルやビームガンで武装している。
単独での活躍こそなかったがイーグルに変形する際には頭部をホークに変形させなければならないため一応登場はしている。また、分離した本体との再合体には必ずホーク形態にならないといけない(飛行しないと再合体できない)ため、登場回数の割には重要な形態と言える。
トライダーモビル
トライダーホークが変形したドラッグカータイプの陸上走行形態。地上を猛スピードで高速移動することが可能。武装はホークと同じ。本編未登場。
トライダーマリン
トライダーホークが変形した水中活動形態。全形態の中で唯一水中戦を行えるため、本編で活動する場面があった。魚雷を発射可能。
トライダーシャトル
空間移動型オフィスである宇宙船。内部には仮眠室や会議室、ミニキッチンやシャワー室など、長期滞在にも対応できる施設が設置されている。
単独での大気圏離脱ができないため、トライダーコスミックと合体しフォートレスになった状態で離脱する。目的地に到着するまでの間、竹尾GCの社員がおやつを食べながらミーティングするのが毎回のお約束となっている。
分離後はトライダーのサポートを行うが、予算の関係上必要な時にしかミサイルを発射しない。
中盤からニュートライダーシャトルに改造され、航続距離・速度共に1.3倍ほどアップ、武装もビームキャノンを追加したため総合的な性能が底上げされた。防衛省から予算が下りたため今までは限定的だったミサイルなどの重火器も使い放題となり、支援機としての性格が強まった。
スーパーロボット大戦
「無敵シリーズ」繋がりで、ザンボット3やダイターン3と合体攻撃がある。
また、合体攻撃などは無いが、やはり「無敵」繋がりで小学生パイロット繋がりでもあるライジンオーや企業所属ロボ繋がりなダイ・ガードなど、援護時に特殊セリフが用意されている。
スーパーロボット大戦Tでは何と実質的な兄弟機が開発されている。
作品によってはシャトルも戦闘に参加する。G7&シャトルの合体攻撃「社員一斉攻撃」は色々な意味で必見。
商品展開
放送当時はクローバーから超合金玩具及び廉価版玩具である「変型シャトル合体」や必殺技を再現した「バードアタック」などが発売。超合金では初期の「変型合体セット」は五段変型(モビル、マリンの変形は再現されず)、後にトライダーシャトルとセットで発売された「完全7変型合体」がラインナップ。劇中の変形こそ完全再現されなかったものの好評であり、サンライズをしてクローバーに前作の借りが返せたと感じたという。また、青島文化教材社からはプラモデルも発売され、これらは後の同社オリジナルラインナップのシャイアードやシュワルツェネッガーに金型が流用されている。
2014年6月にはバンダイの超合金魂にて発売。7形態への完全変形がなされている。6年後の2020年10月にリニューアル版も販売。シャトルが新シャトルに変更されたほか、トライダー本体のカラーリングの変更がなされている。
2021年5月にはスーパーミニプラとして発売。小さいながらも差し替えで頭部の変型も可能。ただしクローラーはプレミアムバンダイで発売されたトライダーシャトル及びトライダーニューシャトルのセットに付属する。
バリエーション
コミックボンボン1982年3月号にて大河原邦男によるリアルタイプカラー風のトライダーG7が掲載。後にストリームベースの小田雅弘によってアオシマのプラモデルを改造して立体化されコミックボンボンに掲載されている。
本編に登場していないオリジナルのマシンガンを装備。その代わりウイングが装着されていないなど色々と異なる部分もある。
関連画像
関連タグ
セブンチェンジャー:トライダーの後輩ロボ。7段変形可能な点も同じだが取り外す必要のあるパーツは胸部パーツのみ。