概要
CV:田中真弓
『天空の城ラピュタ』の主人公で、スラッグ渓谷の鉱山で働く、機械工見習いの少年。
天涯孤独の身で、両親とは既に死別しており(父は飛行船を駆る冒険家だったが、冒険の途中で「空に浮かぶ城(ラピュタ)を見た」と言って詐欺師扱いされたまま死んだ。母については写真のみが劇中で映る)、現在は亡き両親が残した家で一人暮らしをしている。
毎朝、日の出を告げるトランペットを吹き、家で飼っているハト達にエサをやるのが日課。
自作の飛行機で、父親が目撃したというラピュタを探すことを夢見ている。
これには「詐欺師扱いされたまま死んだ父の汚名を返上したい」という目的も含まれている。
能力
鉱山で働いているという育ちゆえか非常に身体が丈夫で、視力も良い。
不幸な身の上を感じさせないほど明るく元気いっぱいな性格で、正義感と行動力にあふれる。
また物語の演出や尺の都合もあるだろうが、一般的な13歳どころか並みの大人とも比較にならないくらいハイスペックな面を垣間見せている。下記はその一例。
- 実物を見たことはないはずの飛行艇を操縦・エンジン施工までこなす
- グライダーの操縦を即座に習得、自身とシータの安全策を考案し、更に超巨大積乱雲・竜の巣の中でさえ機体制御・着陸に成功する
- ラピュタの外壁でSASUKEプレイヤー顔負けのクライミング
略歴
ある日、空から降ってきた少女シータと運命的に出会い、夢への一歩を踏み出すと同時に重い宿命に苦しみ人生を狂わされそうになっている彼女を救うべく奮闘することとなる。
ムスカの策略によって軍の要塞に連行され、シータと離れ離れになってしまうが、空中海賊であるドーラ一家と手を組み、軍の要塞からシータを奪還した。
ドーラ一家と共にタイガーモス号に乗って、ラピュタへ向かうムスカを追うが、途中でゴリアテの襲撃に遭い、ドーラ一家と離れ離れになってしまうも、自身もなんとかラピュタへ到達。そこで、またもシータがムスカに捕まり、彼女と離れ離れになってしまうが、シータが連れ込まれたラピュタ中枢部に自らも侵入することで無事再会し、共に滅びの言葉を唱える。結果的にラピュタの中枢部が崩壊し、ムスカの野望は完全に潰え、ムスカは崩壊するラピュタと運命を共にしたが、パズーとシータは奇跡的に無事だった。
全てが終わった後はドーラ一家と別れて彼等から譲られたグライダーに乗って去って行った。小説版ではその後元通りの日常を過ごしている様子が描かれている。
補足
パズーは緊急事態とはいえ、海賊であるドーラ一家に一時加入している。
その直前にドーラ一家に拘束された際、そのまま縛られたままならパズーは裏稼業者の被害者で終えられただろう。
ドーラはパズーに対し「二度とココへは帰れなくなるよ。覚悟の上だね!?」と問いかけている。
「帰れなくなる」という言葉は「旅の途上で死ぬ」という意味だけでなく、仮に生き延びたとしても海賊に手を貸し軍の邪魔をした時点で前科者になるという意味も含まれているのだ。
実際、ラピュタ到着の際にドーラ一家が軍に捕まって縛り首(海賊への伝統的処罰方法)にされかけた際、パズーとシータは「海賊の残党」として容赦なく掃討の対象となっている。
パズーとシータが最後にそれぞれ元の日常を取り戻せたのも、彼らと敵対する者がラピュタで全員死亡し、ムスカたちの上層部にあたる軍と政府機関本部までには2人の存在が露見しなかった強運からきている。
ドーラ一家は元よりアウトロー故に失う物は無いが、パズーとシータが渡った橋はある意味『紅の豚』のフィオ・ピッコロ(彼女はポルコの手でカタギに送り返された)と同様、非常に危なかったといえる。
中の人ネタ
作中で彼は「僕は海賊にはならないよ」と発言したのだが、後に中の人が海賊王を目指す少年を演じ、「海賊王におれはなる」と発言するため、しばしばネタにされる。詳細は「僕は海賊にはならないよ」の記事を参照。