「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」とは、『ストライクウィッチーズ』をある意味象徴するキャッチコピーである。
説明
- 「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」という言葉の起源は、2008年6月30日~9月30日に実施された「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!キャンペーン」である。このあまりにもド直球すぎるキャンペーン題が、作中での「こいつらパンツ(ショーツ)丸出しで恥ずかしくないのか?」という読者及び視聴者の疑問に対する製作サイドからのアンサーと解釈され、ファンの間に定着するようになった。
- 余談ながらキャンペーンの実施内容は、アニメ『ストライクウィッチーズ』関連単行本(コミック含む)と、『ザ・スニーカー』2008年8月号『コンプティーク』2008年9月号に付いてくる応募券2枚を送ると、抽選でプレゼントが当たるというものだった。
- なお、作中でパンツに見えるものは「ズボン」(ボトムスの方)であると説明されている。また、作中でタイツ・パンストに見えるものは「重ね履きズボン」、スカートに見えるものは「ベルト」の一種、であると説明されている。
- 2017年、同じ島田フミカネがキャラクターデザインを務める『フレームアームズ・ガール』において、同じくパンツに見えるものが「ボディスーツです」と説明されるネタが存在するが、こちらは直後に作中キャラから「パンツだよね」とツッコまれている。
- 2019年、自衛隊(自衛隊滋賀地方協力本部)が本シリーズとコラボした隊員募集ポスターを前年秋に出したが、ここに来て物議を醸す。というのも、いくらパンツじゃないと言っても何も知らない人が見たらどう足掻いてもパンツ丸出しにしか見えないため。やはりどこまで言い張っても世間様にはパンツである。
- なお、これに対する自衛隊広報官の言い訳は「キャラクターが着用しているのはズボンであると聞いており、ズボンという認識だった」。
- ちなみに『ストライクウィッチーズ』のシーズン2後に製作され、島田フミカネがキャラクターデザイン原案を務める『ガールズ&パンツァー』では逆にパンツの類は一切見せていない。そのため一部では『アンチウィッチーズ』『顔だけウィッチーズ』と呼ばれることもあった。それは背景の影響に関しての考慮であると同時に、『戦車よりもパンツに集中してしまうためあえてお色気の類を排除した』という監督の意思でもある。
- こちらでも自衛隊および警視庁とのコラボは行っているが、特に物議を醸されることはなかった模様。
ストライクウィッチーズ劇中での描写
- 劇中では「女性の作業服や体操服」といった扱いでウィッチのみならず一般の女性もこのような恰好で登場している。我々の世界で言うブルマーやショートパンツと似た扱いである。
- ただし、登場する女性キャラクター全てがそういうわけではなく「積極的に動いたり服が汚れる可能性のある作業をしない」「礼服を着用するといった見栄えを整えなければならない局面である」「極端に高齢」といった場合ではスカートやスラックス姿で登場している。
pixivにおいて
- pixivのタグとしての「パンツじゃないから恥ずかしくないもん」はおおよそストライクウィッチーズ関連かR-18な絵に付いている。
- スカート等が強風その他によってめくられれば当然のこと下着が悩ましく見え隠れするわけだが、このタグの付く絵に描かれる女の子(または男の娘)は大抵の場合下着を未装着だ。
- 理由は様々だが、往々にして淫乱であったりドジッ娘であったり実は水着かレオタードだったりする。実態は絵に即して判断しないとわからない。
- なお比較的文字数の多いタグであることから、「パンツじゃないから(ああるわい」と略されることもある。
- 例えばこのイラストの草薙素子はレオタードなのでパンツじゃない。
予備知識:服飾の歴史(一部)
- 女性用のパンツ自体は実は古代社会で登場しているが地域性によるものが大きく、例えば日本では和装が主流であった頃まで股間を覆わない腰巻が主流であった。
- 16世紀ヨーロッパで乗馬が流行った際にスカートの中が見えて恥ずかしかったから履かれ始めたという経緯があるという説もある。
- また上着と下着が曖昧であったりパンツ自体は見られてもさして恥ずかしいものではなく現在人で言うところの所謂見せパンというポジションの時期もあった。
- 余談であるが男性用にも視野を広げるとスコットランドの伝統的なキルトはノーパンであり「スポーラン」と呼ばれるポーチを腰に身に着けて前部が不意に捲れないようにする形態である。近代で軍服として用いられた頃でもパンツが支給されずノーパンなので二階建て路面電車等の高いところに上れなかったという逸話がある。
- これが下着という概念の変遷により、「下着≒裸の一歩手前」という構図が近現代に完成し、「パンツが見える=下着は(裸の一歩手前だから)見せるものじゃない=恥ずかしい」となった。
- ちなみに『日本でパンツが流通したのも、昭和7年(1932年)の白木屋デパートの火災で婦人たちが高層階からカーテンなどの布地で作った即席非常用ロープで降りようとするも、ビル風に着物の裾や袴がめくれてはいてないのが見えてしまうのを恐れ、避難が遅れたため』という都市伝説があるがこれはデマと確定しており(腰巻の項目も参照)女性店員は脱出に成功している。正しくは「ロープで降りようとしたら和装の女性店員が下に居る見物人に気づいて裾の乱れを気にして手を放してしまい転落して負傷した者が居た」事である。ただしこれをキッカケとして「ズロースの着用」と新聞で呼びかけられたのもまた事実である。
- また洋装では当時からズロースなどの下着を穿いていた人も居たが腰巻と異なり完全に密着する感触に違和感を覚え洋装に腰巻という人も居た。時が下っていくにつれ洋装にも対応できるタイトスカートのようにフィットする形式の都腰巻が登場して和洋折衷スタイルになりズロースが普及するがズロースの一般的な普及は第二次世界大戦後になってからのようだ。
- 更なる余談であるがフランスでも「パリのボン・マルシェ百貨店が第一次世界大戦頃の火災でパンツを穿いていない女性店員が逃げ遅れた」という都市伝説があり、「従来の生活様式を守りパンツを穿いてない(腰巻を身に着ける)女性」にノスタルジーを見出すのは万国に共通している心理のかもしれない。
- 現代においては基本的に下着は隠すべきものとされているが、水着のように下着と体の露出が全く同一であっても「見ても(見せても)いい」とされており服の属性や場所や状況によって左右される。
関連タグ
パンツ はいてない ぱんつはいてない パンモロ 合法チラリズム