プロフィール
概要
物語の世界とは別の世界(地球ではなく、人間以外にも多くの人種がいるような世界)の出身の一般人。魔法国クライロードによって魔王軍に対抗するための勇者の候補として召喚されたが、能力が一般市民並みでしかなかったため勇者失格扱いとされた上に、本来なら『勇者候補がお目当てでければその日の内に元の世界に送還する』のだが、自分の後に召喚された金髪勇者が注目を浴びたことで周囲からほったらかしにされた結果、召喚ゲートが閉ざされ元の世界に帰れなくなってしまった。
そのまま早く死亡することを望まれ魔族の支配圏であるデラベザの森に放逐されたが、襲いかかってきたスライムを返り討ちにしてレベルアップを果たしLv2になった途端にあらゆるスキル、あらゆる魔法を習得しすべての能力値が上限突破した超チートへ。
色々あって魔族の娘フェンリースを娶った後は一時期は冒険者をしていたが、最終的に国の西にある街ホウタウに居を構え、バリロッサやゴザルら居候たちの協力を得ながら自身の店「フリース雑貨店」を開き商売で生計を立てている。
金髪勇者の失脚後は後釜の勇者として姫女王に勧誘されるが、その勧誘を断りクライロード側の要請にも「非常時には力を貸す」という条件で納得してもらい、魔族側とも接触し無闇な争いが起こらないよう中立として立ち回っている。
本名はバナザだが、後述の理由で改名している。
人物
元の世界では自分の店を持つことを目指して商会で働いており、身内は既に亡くしていて天涯孤独だった。
亜人差別の風潮が厳しい世界で育ったにもかかわらず、争いを好まず、差別などを嫌う温厚な性格で、人種族・魔族・魔人など種族を問わず様々な人と交流を持つ。
元が一般人のため殺生を忌避しているが、良かれと思って力を行使した結果犠牲者(特に、自身が親しくなった者の身内)が出たことを後に知る度に心を痛めている。
だが、妻であるフェンリースや仲間の命を脅かす敵には高位の攻撃魔法を惜しみ無く使う(ただし『命を奪う』等の一線を越えていなければ威嚇や脅迫程度で済ませる)程の非情さも兼ね備えており、実際魔人ヒヤが結果的に咄嗟にフリオを庇ったフェンリースを殺害して命を奪った際には顔面パンチを皮切りに殴打の徹底攻撃を叩き込み、ヒヤの命乞いにも耳を貸さない程の残忍さを露にする正しく決して怒らせてはいけないタイプの人間と断言できる激怒ぶりを見せた(だが結果的に後述の魔法でフェンリースは生き返った事もあり、後に自分も流石にやり過ぎたと謝罪している)。
クライロードに追われることを防ぐため偽名として「フリオ」を使い始めた結果、そのままこの世界での名前として定着している。また、容姿も姿形変換魔法で変えている(本来は細身で中性的な顔立ち)。因みにフリオという名は元の世界で昔飼っていた犬の名前。冒険者ギルドに登録する際に先述の理由で本名を名乗るとまずかったため、咄嗟に思いついたのがこれだった。
元々働くことが好きで、召喚前は商売に関わっていたため冒険者から行商人を経てホウタウの街で店を構えるまでに。
フェンリースのことは、当初は押しかけ女房としてぐいぐい押してくる彼女に戸惑っていたが、独りぼっちだった自分に寄り添ってくれたことにとても感謝しており、特に漫画版(アニメ版)ではヒヤとの一件ではっきりと自分の想いを自覚し、相思相愛となっている。
同じく漫画版ではヒヤの持つ魔人の魔法すら習得したことでやろうと思えば元の世界に戻ることも可能なのが示唆されているが、フェンリースと離れることはもちろん、亜人差別が厳しい故郷に彼女を連れていくつもりもなく、「バナザ」としての自分と決別し、「フリオ」として愛する妻と生きていくことを決意するまでになる。
能力
上記の通り、召喚時点(Lv1)では全項目10以下と月並みのステータスだったが、たった1つのレベルアップで全パラメーターが「∞」表記になり、名実ともに最強の力を得てしまった(ただし、フリオの出身世界にはこの記号がなかったため、当初は自身の力を自覚できなかった)。
更に、安全確保のためにデラベザの森を重度に汚染する魔素(※)を消し去るために何気なく使った浄化魔法でデラベザの森一帯にいた魔王軍四天王フェンガリルとその配下を知らぬ間に斃してしまい、それにより莫大な経験値を獲得して一気に300以上の極端なレベルアップでレベルが367になるが、その時点でレベルアップを通知するウインドウの表示をオフにしたため、それ以降は自身のレベルを把握していない。
※:人体に有害な暗黒魔法系素粒子を含んだ気体や液体の総称であり、我々の世界で言う瘴気に相当する。魔族によって生成・分布され周囲一帯を汚染する。フェンリースやゴザルのように魔素を周囲に巻き散らかさないよう制御できる魔族や魔物も少なくないが、大半は無意識にまき散らかしてしまうため、個人レベルならまだしも人種族と魔族が種族単位で和解できない原因となっている。
人間が使える魔法は基本的に全て、それも最高レベルで使用でき、中にはフリオ自身が知らぬ間に常時発動しているものも多数ある他、魔力自体が無限にあるため強力な魔法を連発しても疲労することはない。
さらに、身体能力も常時発動されている魔法で強化されているため、本気で怒ると魔族どころか人外でさえもタコ殴りにしてしまうことができる。
魔法
前述の通り、Lv2になったことでステータスだけでなく様々な魔法が使用可能になったので、それらをここに記載する。
- 完全習得魔法
常時発動している魔法の一つで、フリオのチートを代表する能力。その名の通り「一度受けた魔法を系統丸ごと自動的にラーニングする」ことが可能。
個人が開発過程を抹消し外部に知られていない魔法、人種族とも魔族とも異なる次元にある邪界魔法や神界魔法もこれによって難なく習得できる。
人間に有害である物質【魔素】を分解・消滅させる最上級魔法。
身体の殆どが魔素で構成される魔族にとっては天敵であり、前述の通りフリオが無自覚にフェンガリルとその配下を一掃した。
- 姿変換魔法
自身もしくは他者の姿を性別・人種・身長・体格etc.と具体的に決めて変化させることができる。
解除は任意で可能。
使用者が訪れたことのある場所へピンポイントで移動する。
使用者だけでなくその周囲にいる人間も同時に移動させることができ、『自分以外を転移魔法で安全な場所に避難させる』といった応用も可能。
ただし『自分が今いる世界とは異なる世界への転移』については不可能であり、フリオが異世界召喚前の世界での自分の居場所であった『王都パルマ』へ戻れるか試すも叶わなかった。
更に人物だけでなく、建物や畑といった敷地関係にも有効であり、金髪勇者率いるクライロード魔法国の兵士達に取り囲まれたされた際には、自分達(フリオとフェンリース、女騎士一行)どころか住居や畑も含めて転移するという、まさしくチート級の御業を見せた。
- 服再構築魔法
衣服を素材として全く別の衣服に作り変える魔法(と思われる)。
- 高度跳躍
その名の通り、高く跳び上がる。
アニメ版2話にてフェンリースとの交戦時に攻撃回避のために使用した。
こちらもアニメ版2話にてフェンリースとの交戦時に防御のために使用した。
足元から背丈以上の高さのある岩盤を出現させて身を守る。
これまたアニメ版2話にてフェンリースとの交戦時に使用。
竜巻を対象目掛けて飛ばして攻撃する。
対象の上空に魔法陣を出現させ、そこから重圧で対象を行動不能にする。
- 隷属化魔法
対象を支配し、思考と行動を制御する。
フェンリースとの交戦時に重力魔法で身動きを封じた所で、アナウンスに使用する事を推奨されたが、『亜人を奴隷として支配する』という行為を禁忌として嫌っているため、フリオは頑なに拒み続けた。
対象の上に展開した魔法陣から雷を落とす攻撃魔法。
対象の行動に制限をかける。
前述の隷属化魔法の簡易版に相当するようで、降伏したサベアをペットにする際使用した。
魔人ヒヤの十八番である光と闇の力を意のままに操る最上級クラスの魔法。
特定の人物の記憶や思考を詳しく読み取る。
対象の時間に干渉できる。完全に死亡した者の時間を巻き戻して(最新の記憶を保った状態で)蘇生させる事すらも可能だが、対象設定や匙加減を誤ると重大な事故にも繋がりかねない。その為一度使った後でヒヤから二度と使用しないよう釘を刺されていたが、後にやむを得ず使用し、懸念通りの事故を起こしてしまっている。
アナウンス
CV:風間万裕子
レベルアップ後に「話し相手が欲しい」という理由で設定したステータスの音声ガイド。
「魔法行使の事前確認」「最適な行動の推奨」「街の案内」などできることが幅広く高性能。
また、『フリオと交戦する者が使用した魔法を自動的に打ち消す』といった戦闘における直接的なアシストも可能である。
しかし、意思があるわけではないので時折フリオの意に反するような挙動をすることがある。特にサポートするのはあくまでフリオのみであるため、フリオ以外が命の危機に晒されても自発的に助けてくれないというフェンリースと仲間を大事にするフリオにとっては致命的な欠点もある。
関連タグ
どんな名前だ:キャラクター名に反してちっともラテン系要素が無いことから。
平賀才人:『ゼロの使い魔』の主人公。中の人や制作会社繋がりであり、「異世界召喚されるラノベ主人公」の先駆け。また、メインヒロインのフェンリースの中の人は、ゼロの使い魔のメインヒロインだった。但し主従が逆転している。
坂井悠二:『灼眼のシャナ』の主人公(の一人)。上記と同じく中の人繋がりかつパートナーも中の人繋がり。
アインズ・ウール・ゴウン/モモンガ/鈴木悟:『オーバーロード』の主人公。上記と同じく中の人繋がりかつ、転移先の異世界で反則じみた力を行使する主人公。名を変えて活動する、巨乳で美人の白い化け物に愛される、様々な種族との交友を持つといった共通点もあるが、一方で彼自身は性欲も性機能も人の心もない化け物である点で異なる。