曖昧さ回避
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』に登場する衣装。→ベル・エポック(シンデレラガールズ)
時代像
Belle Époqueは日本語に直訳すると「美しい時代」。「麗しき時代」「古き良き時代」とも訳される。19世紀末から20世紀初頭、概ねフランス第三共和政の全盛期である1879年〜1914年の35年間を指す。
パリは普仏戦争後の混乱が落ち着き、ボン・マルシェ百貨店などに象徴される消費文化が栄えた。装飾過多のアール・ヌーヴォーが大流行し、建築や調度、ポスターやアクセサリーなどは華やかな曲線で彩られた。
19世紀後半は地下鉄や自動車、路面電車、飛行船などの新技術が次々と登場した時代である。1900年にパリで行われた万国博覧会は、動く歩道やエッフェル塔のエレベーター、シネマトグラフなどが人気を集めた。すでにナポレオン三世の時代からパリの街はガス灯で照らされるようになっていたが、この時代には電灯も登場し、ナイトライフが楽しまれるようになった。
ファッションはコルセットで曲線美を強調したS字型シルエットのドレスが流行し、女性たちの衣服は工場で大量生産されたレースやフリル、リボンなどの華美な装飾で埋め尽くされていた。しかし体を締め付けるコルセットの健康への悪影響も問題視され、20世紀に入るとコルセットをつけないドレスが登場した。白粉、口紅、香水などの化粧品は質が高いものが安価に生産されるようになり、それまではほぼ上流階級に限られていた化粧が大衆化した。
この時代は第一次世界大戦という破局で終焉を迎え、デザインのトレンドもスピードと効率重視のアール・デコへと移り変わっていく。