概要
ポケモンコマスターとは、株式会社ポケモンとHEROZの開発によるスマートフォン向けのアプリ。「ポケモンと人工知能(AI)」という組み合わせによる、ポケモンシリーズ、ビデオゲーム初のボードゲームである。元は海外で発売された『ポケモントレーディングフィギュアゲーム(PFG)』(普通のボードゲーム)がモチーフ。
実はポケモンGOより先にリリースされ、史上初の基本無料制スマートフォン専門タイトルでもある。
2019年10月31日にサービス終了。
ゲームシステム
ポケモンのフィギュアを使って戦う戦略対戦ボードゲーム。作中に生きたポケモンは登場しないという、異例の世界観となっている。沢山の異なる特徴をもつポケモンフィギュアを集めて組み合わせ、自分だけのデッキを作り、戦うこととなる。自分と相手が交互にフィギュアを動かし、先に相手陣地のゴールにたどり着くと勝利となる。
ポケモン関連のゲーム作品において、課金による”ガチャ”があるゲームだった。
ポケとるやポケモンGOにも課金要素はあるが、このゲームも含めて「性能が優秀またはお気に入りのキャラを引き当てるために云百万円かけた」なんていうことが起こるようにはなっていない。
現在ではポケモンマスターズやポケモンユナイトにガチャ要素が存在する。
戦略性も高く駒のバリエーションも豊かであり、造形のクオリティも高く
本家より先に持ち時間制を導入、AI任せのオートプレイ、BGM等、基礎設計のポテンシャルは高く評価されていたゲームであった。
課題
本ゲームについてはいくつか課題も指摘されていた。
- ポケモンである意味が殆ど無い
このゲームに登場するポケモンはあくまでゲームに登場するフィギュアであり、生物としてのポケモンは存在しない。
登場人物も全員本作オリジナルキャラ。原作キャラや設定等は一切関わりがない。
全てが無関係というわけではなく、ワザの効果にはそのポケモンの能力を彷彿させるものがあり、進化の実装、プレートがタイプに対応、アイテムが原作の物から引用など、一応設定は活かされている部分もある。
- 運の要素が大きすぎる
元々ポケモンだけでなくあらゆるゲームにおいて運ゲーであるという批判はつきものだが、ルーレットが存在するために運による振れ幅が大きいと言われていた。
ゲームプレイだけでなくガチャにも影響され、後期環境では引けない奴はゲームに参加していないor引けた奴の当て馬レベルには左右される環境だった。
- インフレが激しい
環境が一ヶ月ごとに変動するのもザラで、新キャラが登場する度に環境を制している。
中でもネクロズマ(あかつきのつばさ)は攻守ともに隙が無い万能な性能を施され
同レベル環境だと一試合が中々終わらない泥沼環境と化していた。
- デオキシス事件
本ゲームを流行に乗ることを失敗した事件。
直接の原因ではないものの、後々サービス終了へ導いた原因の一つとなっている。
詳細はデオキシス(番外作品)の項目を参照。
- プレイヤーパス導入
本ゲームがサービス終了に直結した最大の原因
https://www.pokemon-comaster.jp/news/449/
海外の仕様に合わせ、ガチャ制度を廃止と引き換えに導入された。
この内容が加入者は好きなキャラを一定個数以内であれば引き換え放題、早期加入特典はぶっ壊れ性能配布という露骨な課金至上環境となった。
ガチャ廃止と合わさり、胡蝶抜きで無課金勢は課金勢に負けるために参加しているまでに格差が広がった。
結果、導入してからおおよそ半年後に本サービスが終了してしまった。
関連タグ
ポケモンマスターズ…本作と同じ基本無料の課金ガチャ制のソシャゲ。
本作独自の強キャラ
オニスズメ…配信当初、コモンでありながら伝説ポケモンよりも強いとまで言われた。
アップデートで下方修正され、更に優秀なものが登場しているため、影を潜めた。
ランクルス…レアでありながら信じられないようなハイスペック。デオキシスとともに一時代を築いた。
ビブラーバ…下手な最高レアより優秀な特性と仕様変更による強化でコマスター至上最も活躍したアンコモンとされる。
ルナアーラ カプ・コケコ ウルトラビースト ネクロズマ(あかつきのつばさ) セレビィ…いずれも実装後に環境を制した強〜壊れ性能キャラ。