北欧の伝承に登場するヤドリギを意味する言葉である。ミストルテイン、ミスティルテイン、ミスティルティンなど表記ゆれも多い。
概説
北欧神話に於いてバルドルを死に至らしめたアイテムとして登場する。具体的にはバルドルが死ぬ夢を見た母のフリッグは万物に対してバルドルを傷つけないという誓いを立てさせたのだが、この時、まだ新芽であったヤドリギ(ミストルティン)はあまりに非力であり、傷つける心配がないと判断し誓いを立てさせなかった。
そのことを知ったロキはバルドルの盲目の弟であるヘズを騙し、ミストルティンをバルドルに向かって投げさせ、矢となったミストルティンはバルドルを貫き死に至らしめた、というものであり、バルドルの死で光を失った世界はやがてラグナロクを迎えることになる、とされている。
創作での扱い
もともとミストルティンは上述のように武器ではないのだが、結果として神を殺しラグナロクを導いたものということでファンタジー作品では武器として登場することも多い。神を殺した武器ということもあって、どちらかというと闇の力を持った武器になりやすい。また、武器としても剣として登場する場合や槍として登場する場合、或いは弓矢として登場する場合があり得る。
主なミストルティン
- ファイアーエムブレム聖戦の系譜および覚醒に登場する武器
聖戦では12聖戦士のひとり、黒騎士ヘズルが竜族から授かった武器で、彼がアグストリア地方に興したアグスティ王家に受け継がれ、後にアグスティ王家の娘が嫁いだノディオン王家に受け継がれて本編の時代に至る。本編ではエルトシャンと、息子のアレスが使用。
ミステルトィンなるパチモンも登場する。
- これはゾンビですか?に登場する魔装錬器
ハルナや相川歩が使うチェーンソー。ハルナの必殺技「ミストルティンキック」は、これで切りかかる技である。
「それキックじゃねえええええええええええええええええっ!」
- メイプルストーリーに登場するエルフの宝物
エウレルに伝わるエルフの宝物として登場。
この宝物を持ったエルフは加護を受け、暗黒の魔法使いの厳寒の呪いから逃れることができるらしい。
作中ではメルセデスからヘレナに万が一の時に備えて託していた。
アニメ版オリジナルの夢魔。二つ名は樹海(フォレスト)。植物の意匠があるゴスロリファッションに身を包む少女。瞳の形は三叉の葉。植物の巻きついた鎖や赤い棘を操る、肉体を無数の葉に変えて移動するなど、植物を利用した攻撃を得意とする。
- ファントムオブキルに登場するキャラクター
- 王亡き樹冠のミストルティン (※ネタバレ注意!)