ムジナモ
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むじなも
モウセンゴケ科の水生食虫植物で、一属一種。
和名 | ムジナモ |
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漢字表記 | 狢藻 |
英名 | Waterwheel plant |
学名 | Aldrovanda vesiculosa |
分類 | 真正双子葉植物(または真正双子葉類) ナデシコ目 モウセンゴケ科 ムジナモ属 |
環境省レッドリストカテゴリ | 絶滅危惧IA類 |
IUCNレッドリストカテゴリ | 絶滅危惧 |
花言葉 | 待ち続ける恋 |
開花期 | 夏 |
分布域 | ヨーロッパ、アジア、日本、アフリカ、オーストラリア |
ムジナモは水中を浮遊して生育する水生の多年生食虫植物で、世界全体でも50ヶ所程度でしか見られない希少種である。
捕虫葉はハエトリグサと同様の二枚貝状で、中の感覚毛に獲物が触れると素早く閉じて捕食する。
捕虫葉が小さい為、普段はミジンコ等のプランクトンやボウフラ、赤虫等の小型水生昆虫を捕食しているが、稀にオタマジャクシや魚の仔魚を捕食する事もある。
葉を閉じる速さは植物界一とされている。
花は年に一度、水温30°を超えた夏期の1、2時間のみに開花する。
色は白みがかった淡い緑色で直径5mm。
冬は殖芽で水底に沈んで越冬する。
17世紀にインドで発見され、南北アメリカ大陸を除く世界中に広く分布するが、湿地帯の環境悪化により世界的に絶滅の危機にある。
日本では牧野富太郎が1890年に江戸川河川敷の用水池で発見し、その後関東各地や新潟、近畿地方で発見されたが、自生地の開発や水質悪化、アメリカザリガニやソウギョ等の外来種による捕食圧などの影響により、次々と自生地が消滅、現在は絶滅後に再導入された埼玉県・奈良県の個体群と、何者かによって移植された兵庫県等以外では見つかっておらず、野生絶滅したとされていたが、2023年4月、石川県の農業用ため池で2022年10月に再発見されたとの論文が発表された。
この個体群は移植ではなく、生き残りの可能性が極めて高いとされている。
消滅した日本産個体群は数系統が植物園や愛好家等の間で維持されており、一部の植物園や水族館などで見ることが出来る。
アクアリウムの水草としてや食虫植物ルートで巨椋池やオーストラリア、ハンガリーなどのムジナモが流通しているが、栽培は極めて困難。
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