概要
バトルオリオンシップにオリオンバトラーと言う新たな力をSpace.33で得たキュウレンジャー。
しかしショウ司令をコールドスリープに就かせたチャンプの行方はいざ知れず、更にはラストでジャークマターのラボに封印されたチャンプと同じ顔のロボットが姿を見せた。
…そんな不安を煽るオチの直後に流れたSpace.34予告には、あからさまな覆面マスクを付けたオウシブラックの姿が(おまけに予告のラストで元のブラックまで登場している)。
この出オチ同然のキャラに当時の視聴者は騒然となった。
それから一週間後のSpace.34本編、ジャークマターのラボより起動しククルーガに連れられキュウレンジャーを襲撃するチャンプに似た姿のロボ。
その前に現れて攻撃、正体である牛型汎用破壊兵器ゼロ号の姿を暴露したのが件の覆面戦士・ヤギュウジュウベエである。
目立つ顔のマスクの他に左腕へはボロボロのジャケットを巻き(明らかにセイザブラスターを隠している)、腰にはロボレスのチャンピオンベルトを着けており、左胸の球体は『牛』の文字になっている。
勿論キュウレンジャーの面々にはアッサリ正体を見破られるが、当人は「吾輩…いや俺はチャンプの友人であるロボレス仲間だ」と言うバレバレの言い訳をして誤魔化す。
そんなウソを大真面目に信じるガルと相棒が何か隠している事に勘付いたスティンガーは彼に付いて行き事情を聴く。
そこで彼が語ったのは、過去の時代で生みの親であるアントン博士の素性が元ジャークマターの科学者であり、先程戦ったゼロ号は自分のプロトタイプにして兄弟機に当たる事実を知った事。
それによって自らの信念が大きく揺らいだ上に、かつて大破した影響で時折体の自由が利かなくなり暴走する様になってしまった為、もう自分はキュウレンジャーへ戻れないと考えこの姿になったと言う物だった。
だが相棒としてチャンプを信じ支える言葉を掛けたスティンガーの言葉により、彼はヤギュウジュウベエとしての名と姿を解きチャンプとしてキュウレンジャーに復帰(※この時ウソを信じ切っていたガルは自分のアホさに気付き凹んでおり、その後の戦闘で暴走しかけた際に「俺を騙したお返しだ!」とドロップキックをお見舞いした)、仲間達と共にゼロ号とククルーガを打倒した。
これによりようやく12人集結したキュウレンジャーは、直後に判明したドン・アルマゲの本拠地に向かう為チキュウを離れ大宇宙に旅立つ事となった。
余談
かつて心の葛藤により一人空回っていたスティンガーを変えたのは、Space.13で自分から歩み寄って来たチャンプからの言葉だった。
それからしばらくして、一人過去に残って事実を知り300年以上を過ごしたチャンプはかつてのスティンガーと同じ精神状態に陥り掛けたのだが、それを救ったのがかつて自分が救い“相棒”と呼ぶ様になった男だと言うのが感慨深い構図、かつ心憎い演出である。
また、この状態のチャンプのウソへ大真面目に付き合ったガルだが、チャンプからしてみれば下手に気遣われて接されるよりもずっと気が晴れたと思われる。
傍から見ればアホにしか見えないだろうが、ガルの接し方に気を許した上でスティンガーの言葉に応えたチャンプが思ったより早く仮の姿を解いた事を考えれば、ガルしか出来ないファインプレーであったとも言える。
関連タグ
宇宙戦隊キュウレンジャー チャンプ(キュウレンジャー) 一体何者なんだ…
スティンガー、ガル…この2人はチャンプが知った事実等を共有し合っており、他のキュウレンジャーの士気へ影響を出さない様一旦秘密にする約束を3人で交わした(※最も宇宙へ発って程無い時期でチャンプは暴走。他のメンバーにも秘密が知れ渡ってしまった)。