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ヤスデ

やすで

ヤスデ(馬陸)とは、多足亜門・ヤスデ綱(倍脚綱)に属する節足動物の総称。
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多足類の1グループ、体に無数の脚が並んでいる陸生節足動物である。

概要

胴体は硬い外骨格に覆われて多くの節に分かれ、通常は円柱状である。脚は前4節のうち後3節は1節に1対ずつ、その次の節は名前の「倍脚」を示す通り、脚は1節に2対ずつある。頭の左右には1対の触角と多数の単があり、無眼のグループもある。オス成体の場合、第7節の脚は生殖肢という器官に変化する。

英語名「millipede」は「千足」を意味するが、脚数が最多のヤスデはIllacme plenipesによる750本。無数の管足を持つヒトデなどの棘皮動物を除くと、この脚数は動物界最多である。体長は種によって様々、最大の現生種は30cmを超えるアフリカオオヤスデである。化石種まで範囲を広げると、2メートル以上にも及ぶ既知最大の節足動物の1つであるアースロプレウラも存在した。

ムカデとの違い

同じく多足類であるムカデとよく混同されたが、両者は以下の特徴から区別できる:

グループヤスデムカデ
胴体の形状円柱状扁平状
脚の付け根腹側両側
脚の対数ほぼ1節2対1節1対
動き遅い素速い
食性主に腐植食性肉食性

生態

土壌など湿潤な環境を好む。通常は腐敗した有機物・落葉菌類なとを食べるため、分解者の役割を持ち、土壌の栄養循環を維持する重要な一員である。草食や雑食、稀に肉食性の種類も存在した。危険を感知すると硬い体を円盤状に丸めて、体表から臭液を分泌して防衛することがある。

生殖口は体の前部付近に開口するため、交尾はお互いを抱き合わせるような体制になる。そのうちオスは生殖肢を使って精子をメスの生殖口へ受け渡す。孵化直後の幼生の脚は3対しかなく、成長(脱皮)に伴って体節と脚の数を増やしていく。

例外として毛虫にそっくりなフサヤスデの体は柔らかく、毛束に覆われて臭液もない。交尾は行わず、オスは精包を排出してそれを網に包む、そのまま置いてメスに拾っている。
タマヤスデダンゴムシのような姿を持ち、体を球形に丸めることができる(そのためダンゴムシと混同されることもある)。オスの生殖肢は体の後ろに付き、メスを掴めるように使われている。

人間との関わり

基本的に無害であるが、地域によって大発生することがあり、人によって見た目や臭液の匂いから嫌がれ、不快害虫の代表格である。海外には一部の草食種がしばしば農作物を食害することもあり、その場合は害虫として扱っている。
爬虫類ムカデクモサソリなどと共に、海外の大型種はペットとして流通することがある。

関連条目

節足動物 多足類 アースロプレウラ ムカデ
 土壌生物 害虫 不快害虫

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