概要
任天堂より2019年10月18日に発売されたNintendo Switch専用フィットネスソフト。
リングコンを使う仕様上、SwitchLiteではまともにプレイできないので注意。
(別途ジョイコンを買う必要があり、さらに画面サイズが小さいのでほとんど見れない)
WiiFitやFitBoxingなどの流れを汲むSwitchのフィットネスゲーム。
switchに標準装備されているジョイコンのジャイロセンサーと、「リングコン」というリングを押し込んだり伸ばしたりする力を測定するコントローラーを利用して体の動きを測定、行った運動をゲーム中の動作に反映するという仕様。
ジャイロによる姿勢の判定とリングの押し引きを様々に応用した、プロのインストラクターによって監修された多種多様な運動メニューを含んでいる。
また、本ゲームには30段階の「運動強度」が存在しており、初回スタート時の質問や、毎回プレイする時の質問に答えることで少しずつ変更することが可能。(直接変更も可能だが非推奨となっている)
従来のフィットネスゲームと大きく異なる点として、フィットネスをしながら敵を倒してストーリーを進めるアドベンチャー形式となっていることが挙げられる。
運動要素以外もRPGとして、ストーリー、高次の戦略(後述)を要求される戦闘システム、スキル、アイテム、クエスト要素など簡素ながらもきちんと作られている。
そして、それら全てに自然な形で運動要素が絡んでくることで、ゲームとしてもなかなかに斬新なプレイ感覚となっている。
ストーリーは公式サイト曰く1日30分程度プレイ×3か月でクリア想定らしく、この手のゲームにありがちなストーリーが短いという欠点もない。(というよりぬるい設定にでもしない限り長時間プレイが体力的にできない)
開発にはswitch本体のコントローラーの開発者、1-2-SwitchやNintendoLaboの開発者、WiiFitの開発者が名を連ねており、コントローラーの斬新すぎる活用とフィットネスとゲームの合成という性質を併せ持っている。
すぐには体の変化が実感できない運動に戦えば強くなれるRPGの要素を混ぜれば・・・という発想から開発がスタートしたRPGと運動を合成しようという試みであり、最終的に「徹底的に運動させるが、それを全力で応援する」という形に収まった。
そのため、WiiFitとは比較にならないレベルの運動強度を持った十二分に筋トレと言えるものであり、「リアルスタミナ制ゲーム」だの「これを監修した奴はドS」だのと、プレーヤーからは(愛の交じった冗談交じりの)恨み言が飛び交っている。
2021年8月15日には、何とリングフィットのRTAに挑むという人物が現れ、「リングフィットRTA」がトレンド入りした。
ちなみに本作の象徴とも言えるリングコンだが、このゲームのために開発したものではない。フィットネスゲームとは全く関係ない別チームがたまたま作ったものを流用したとの事。
システム
装備品やアイテム、スキルパネルなどのRPGに必要な要素は一通り網羅されているが、攻略は原則としてはジョギングと戦闘(後述)の組み合わせで行われる。
アクションゲームのようにMAP画面からコースを選び、ゴールまで自分が実際に走ることでコースを走っていく。これがほんとの一本道RPG。
途中や脇道に邪魔なものがあればリングコンを押し込むことで空気砲を発射して破壊し、アイテムが落ちていればリングコンを引っ張ることで吸い込んで獲得できる。
また、特殊な地形があればその都度アクションを要求される。
戦闘
道中で敵にぶつかると敵との戦闘に入る。
基本的にはオーソドックスなターン性RPGであり、攻撃するためにはフィットスキルという、筋トレメニューがそのまま一般的なRPGの「わざ」になったものを使用して戦う。
フィットスキルには豊富な種類が用意されており、行う運動・攻撃力・属性(その運動で使用する部位に対応)・攻撃範囲・待機ターン数(1回使用してから再使用するまでの時間)が個別に定められており、それを自分で選択、実際にその運動を行うことで敵を攻撃するというシステムになっている。
運動が正しく行えているかはリングコンと太もものジョイコンでチェックされており、正しく運動するほど高い攻撃力で攻撃できる。
戦略的にはオーソドックスなRPGの範疇と言えるが、いかんせん攻撃方法が運動であるため、図らずもリソースはMPではなく自分自身の体力という大変斬新なシステムになっており、プレイヤーの体系体格や筋肉のつき方で得意な攻撃が変わってくる、戦略上有効だが苦手な運動を使うかどうか考える、敵の回復技がこちらのリアル体力削るかつてないほどの脅威になるなど、前代未聞の状況が多々発生する。
リズムゲーム
2020年3月26日の無料アップデートで追加された無料とは思えないボリュームのリズムゲーム。
リングコンを使って遊ぶ音ゲーで、同ゲーム内収録のBGMだけではなくスプラトゥーンやブレスオブザワイルド、スーパーマリオオデッセイなど任天堂の他ゲームのBGMも収録されている。
登場人物
メタ
プレイヤーに動きのお手本を見せてくれるキャラクター。プレイヤーと一緒に疲れたり、時にはお祝いしてくれたり、たまに話を聞いていなかったりと愛嬌がある。
主要人物
- 主人公(リングフィットトレイニー)
リングフィットアドベンチャーの世界に来てしまったプレイヤー自身。スタイル(ゲーム内では「性別」という表現は用いられていない)・肌と目の色を変更できる。
異世界に来た直後で戸惑っている最中、聞こえた声に騙されドラゴの封印を解いてしまった。
リングとシンクロしたことにより、エクササイズの判定に応じて髪の毛が燃えるようになる。
手を抜いたり間違った姿勢のエクササイズをすると燃えず、モンスターに与えるダメージも減るので正しい姿勢を心がけよう。
リングコンを模した、旅の手助けをしてくれる相棒。アドベンチャーモードのトレーナー役で、フィットネスの際には「汗が輝いてるよ!」「キレッキレ!」など励ましの言葉をかけてくれる。ゲームを進めるとドラゴに奪われた彼の力が戻っていき、プレイヤーに有利な要素が増えていく。
海外版ボイスも選べる他、2020年3月26日のアップデートで女性ボイス追加。
- ドラゴ
筋骨隆々の黒いドラゴン。リングの昔の相棒で本作のメイン悪役。
元々は貧弱なドラゴンだったが劣等感により自身を過度な筋トレで追い込み、闇のオーラを纏う極悪非道のドラゴンとなってしまった。
シングレットを着たマッチョな雄ドラゴンという、特定層に刺さるデザインで海外人気が高い。
リングと彼の会話などで過去に何があったのか人物像が掘り下げられていく。しかしどうにも思わせぶりな会話や文脈が多い。あの……任天堂さん、これ全年齢対象ですよね?
さらにリングに女性ボイスが追加されたことでさらに匂わせに拍車がかかった。なお本人のうっかり自白したタイプとしてはアッシリーナが好みらしい。
クリア後のストーリーでは闇のオーラを制御して正気を保てるようになり、彼の匂わせぶりな素顔も掘り下げられていく。
- ダンナ(CV:東康隆)
各ワールドでよろず屋を経営する旦那。少し頼りなく、ハニーには頭が上がらない。主にスムージーの原料となる素材を販売している。ふくよかな体型だが、意外に恋愛経験が豊富。
- ハニー(CV:山﨑るい)
よろず屋のダンナの奥さん。ウェアを販売している。ウェアはお金だけではなく宝石などの特殊な素材が必要な場合がある。
マスター4
この世界でも特別に尊敬されているスポーツマン達。
脚力自慢の美女。上昇志向が強い。
上半身が異常に発達している巨体の男。語尾を溜めてから話すくせがある。正々堂々とした勝負を好む。
シックスバックの割れたイケメン。変装の天才であり、登場時は必ずモブに化けて何らかのコースミッションを与えてくる。
マスター4のリーダーで、各筋肉のバランスが取れたヨガ担当の老婆。リングからは「妖怪」だの「オバケ」だの散々な呼ばれ方をしている。子供達が楽しく筋トレを行えるよう「ゲームランド」を建設した。
街の人々
- スパルタ隊長
スポルタ王国の軍隊長。魔物に太刀打ちできない若者を憂いているが、本人も大事な局面を主人公に任せて戦わない。
- ハシリナ
ランニングでアンチエイジングを行う美女。アンチエイジングとはと突っ込みたくなるくらいの年齢詐欺。
- ミコ
アメフラスの雨をやますために祈りを捧げている巫女。誰かに似ている?
- スーパーキッズ
オババ様が将来を見込んだキッズたち。ゲーム対決をすることになる。
- ツクロス
飛行船を作ることができる技術者だが、魔物に壊されてしまう。
- ハテナ村長
クイズ村の村長で、いちいち会話に筋肉に纏わるクイズを挟んでくる。
- スレンダ
アッシリーナ以上のヒップラインを持つ女性……なのだが……。
- ホーライ
嘘をつきすぎて信用を無くした少年。しかし彼が嘘をつくのにはある理由があった。
- アミノ
何故か雪山で薄着の女性。ハニーの友達。
- プーリス
ドラゴの洗脳によって眠ることを拒否してまでトレーニングに励む女性。
- バーニー
故人。ハニーの祖母。黄泉の国にいる。ハニーより穏やかな性格。
- アルジー
故人。ハニーの祖父だが、何故かハニーの夫であるダンナと瓜二つ。近親婚……? ただしダンナと違って厳格な性格。
敵
魔物
ドラゴが放った魔物たち。殆どが筋トレアイテムを模した姿なだけに、しばしばドラゴが筋トレのお供にしている。それぞれにオニ○○という上位種がいることがある。
魔物の色によって有効な攻撃フィットスキルの属性が変わる。赤には腕、青には足、黄には腹、緑にはヨガのスキルが有効。無色の魔物は弱点が無く能力も若干高めな強敵。
後半からは闇のオーラを纏って強化された個体が登場する。
- ホップ
一番始めに出会う小さな一つ目の魔物。時々疲れて行動しない。
亜種として逃げやすいが倒すとお金を多めに落とすカネホップ、同じく逃げやすいが倒すと経験値をいっぱいくれるレアホップが存在する。どちらも無属性扱い。
- ケトベル
ケトルダンベルのような魔物。のんびりした性分故か、攻撃までの間も微妙に長く、腹筋ガードのペースが崩されやすい。
- ステッパ
長い足で攻撃してくる一つ目の魔物。
- ダンベルガニ
蟹の両腕がダンベルのようになっている魔物。攻撃力がかなり高いがその分、攻撃する前の1ターンは必ず予備動作がある。
ドラゴと一緒に登場すると大抵はドラゴの武器扱いになる。
上位種のオニダンベルになると予備動作無しの片手攻撃をしてくる事も。
- ヨガマッタ
ヨガマットのような魔物。他の魔物を多少回復させる能力があり、攻撃力次第では真っ先に倒さないと延々戦いが長引きかねない。
特に上位種のオニマッタは、回復対象が敵全体になっている。
- シェルメット
目がヘルメットから覗く貝やカタツムリのような敵。レーザーのような水流を吐いてくる。
- バランスゥ
真ん丸でバランスボールの姿をしている。オババ様のお気に入り。
- チアバード
鳴き声で仲間を鼓舞するチアリーダーの鳥。他の魔物を呼び出したり、敵全体の攻撃力・防御力を上げることがある。
- シェイカムリ
怪しげなシェイクの入った殻を持ったシェルメット。吹き出す液体を浴びると、主人公のいずれか1つの攻撃属性の威力を上昇させ、他の属性の威力を下降させる。
色属性持ちは必ず自分と同じ色のスキルを上昇させる。色属性なしはランダムで特定のスキルを上昇させるが、たまに防御力だけ下げてしまうことも。
セットしているスキルの種類や敵モンスターの属性次第で有利にも不利にもなりうる。
- ミニドラゴン石像
ドラゴの姿をした石像。目が光ると主人公の特定色スキルの攻撃力、または防御力いずれかが低下する。ドラゴスタディオンにしか出現しない。無属性固定。
- ドラゴン石像
ドラゴの形をした巨大な石像。本物にも引けを取らない攻撃力の高さ。ボスとしてのみ登場。無属性固定。
- ダークディアー
- ダークイーグル
- ダークフラミンゴ
闇のオーラをまとって暴れだしたフラミンゴ。本来のフラミンゴとは似ても似つかない緑色固定。
- ダークフォックス
闇のオーラをまとって暴れだしたキツネ。こちらは本来の体色に近い黄色固定。
- 暴走ロボ
闇のオーラをまとって暴れだしたロボット。ふだんはフィットネスジム等で受付をしている。無属性固定。
- 暴走バイクロボ
暴走ロボの派生。バイクの姿に変形している。無属性固定。
Pixivでの扱い。
作中のキャラクターのイラストも投稿されており、筋肉要素が欲しい人からの需要がある。
それに加えて、「ハードな運動を伴い、また様々な姿勢を取るゲーム」として色々なキャラがゲームに挑戦しているイラストが描かれている。
キャラの運動能力の差が露骨に出たり、セクシーポーズと化してしまったりと様々。
ちなみに、pixivにおいてはこのゲームでリアルなトレーニングをしている他作品キャラのイラストははよく画面内に描かれているアイテムの「リングコン」で検索し、ゲーム内のキャラクターのイラストを優先して見たい場合は「リングフィットアドベンチャー -リングコン」のようにマイナス検索をすると検索が捗る。