レジーナキャッチャー
れじーなきゃっちゃー
「こんなの全然ピンチじゃないよ!あたしを誰だと思ってるの!あたしは…大貝第一中学生徒会長よ!」
「生徒会長は皆の笑顔のためなら、レジーナのパパよりも強くなれるんだから!!」
第21話で父親であるキングジコチューに歯向かった事でレジーナは力を失い、ベールの策略により、キュアハートをおびき寄せるための餌にされてしまう。
ベールの読み通り、彼女を助けにきたキュアハートと感動の再会をしたのもつかの間、二人の足元が崩れ、溶岩に落ちそうになる。何とか蜘蛛ジコチューの糸を掴んで間一髪助かった二人だったが、ベールからその蜘蛛の糸は一人分の重さにしか耐えられないと告げられ、その言葉通り彼女らの目の前で糸は徐々に切れて行く……
「どちらか一人を犠牲にすれば助かる」と二人に揺さぶりをかけるベール。そしてレジーナはマナを助けるために自ら手を離し、溶岩へと落ちていった……
「マナ……大好きっ……」
ここまで見た視聴者のほとんどが、某深夜アニメのような鬱展開を予想したであろう。
だが我等が生徒会長は予想のはるか斜め上の行動をとったのだ!!
なんと、マナは足バサミで落ちかけたレジーナを見事にハートキャッチ! 戸惑いを隠せないレジーナに向かって上記の台詞を自信満々に言い放ち、それに感化されたレジーナも封印されていた力を解放! 見事に鬱展開を回避し、文句なしのハッピーエンドに到達したのであった。
さすが幸せの王子マジイケメンです。
……しかし、我々はまだ知らなかった。
この話のテーマは「利己的だったレジーナがマナのために自己犠牲的行動をとったとき、マナはどう反応するか」というもので、田中仁による脚本の初期段階では「マナも我が身を捨ててレジーナを追って溶岩に飛び込んで、そこで奇跡的な力が起こって助かる」という、オーソドックスな流れだったらしい。
しかし『ドキプリ』のシリーズディレクター(監督)である古賀豪には「マナは軽々しく自分の命を捨てないし、突拍子もない行動をしているようでも必ず何かしらのプランを持っている」という想いが強く、マナが自己犠牲的行動をとるのは「あきらめない」と言い続けている彼女らしくないと考えたという。その結果、最終的な脚本では神秘的な奇跡などではなく人の力で状況を打破する展開になった。マナがキュアハートに変身している状態であるにもかかわらず「大貝第一中学生徒会長」という肩書を持ち出したのも、この行動がプリキュアとしての使命感などではなく、ただの人間としての意地から発していることを示していると言える。
なお、次回予告でレジーナ落下シーンが一瞬流れたうえ、直後のエンドカードで「5人目のプリキュアもうすぐ登場!」と出てきたため、視聴者の側では「愛に目覚めたレジーナが新しいプリキュアに覚醒するという奇跡」で二人とも助かるという予測をした人が多かったようだ。
上記の通り、鬱展開を回避した神技を披露したキュアハートだが、pixivでは間違えてレジーナの首を挟んで救出して、レジーナが違う意味で死の淵に立たされているイラストがある。