概要
作中に登場する犯罪組織「邪教集団ロス・イルミナドス」が作り出した生物兵器のひとつ。
宿主の生物に驚異的な身体能力を与える代わりに肉体を支配してしまう「寄生生物プラーガ」を用いて開発された。
プラーガを寄生させた人間に昆虫の遺伝子を組み込んだ応用実験の完成形で、高い戦闘能力を持つ。
名前はスペイン語で「死刑執行人」を意味し、教団の敵対者の抹殺が主な役目。
外見
ベースは人間だが、顔には昆虫の遺伝子に由来した形状のアゴがあり、全身は黒い光沢を放つ甲殻に包まれている。両手の指は3本しかないが太く鋭い爪が備わっており、壁に刺さったナイフを引き抜き即座に投げ返すなど意外と器用。また臀部には先端に刃の付いた伸縮自在の尻尾が生えている。
体型は2m以上の身長とは裏腹に細身だが、貧弱さはなく、まるでエイリアンを彷彿とさせる不気味ながらもスタイリッシュな造形をしている。
戦闘能力
その動きは極めて俊敏で、鋭いダッシュで一気に接近して爪で切り裂く他、尻尾をムチのように振り回して叩きつける。また、柔軟な身体を生かして床下や天井裏に潜り込み、死角から奇襲攻撃を仕掛けてくる。(爪と奇襲はアクションボタンで回避可能)。
しかし最大の脅威は耐久力で、体力は全クリーチャー中最大の20000(ラスボスは8000)。加えて銃弾を弾くほどの硬度を持つ外殻で、ロケット弾の直撃にさえ耐えてしまう。
さらに高い知能を持つため「エルヒガンテ」のような暴走もなく、普段は教団の幹部であるラモン・サラザールの命令に忠実に従っている。
なお、言葉こそ発しないが戦闘中に挑発するような仕草をすることがあり、「かかってこいよ」と手招きしたり、攻撃を受けても「効かないな」と言わんばかりに首を回すなど、むしろ人の姿を保っているガナードより人間臭い。
高性能な反面、製造された数は少ないようで、作中に登場するのは2体のみ。普段はそれぞれ赤と黒のローブを纏ってサラザールの護衛に就いており、主君からは己の右腕(最も信頼している部下の意)と呼ばれるほど信が厚い。
赤いローブを着た個体は主人公レオンの処刑執行に差し向けられ、黒のローブのほうは後のサラザールとの決戦の際に主共々プラーガの母体と融合した。
弱点は低温で、設置してある設備(オリジナル版はボンベ、RE:4はシャワー)を用いて液体窒素を浴びせると一時的に動きを鈍らせ、与えるダメージ量を大幅に増やすことができる。
また、エレベーターの到着まで耐えれば倒さなくても先に進めるが、戦闘場所が細長い通路であるため逃げ続けるのも簡単ではない。
見事倒すと、オリジナル版は「王冠の宝石」(宝物最高額の「サラザール家の王冠」の完成に必要)、RE:4は「金鎖の片眼鏡」(組み合わせ不要なトレジャーの中では最高額)といずれも高額な換金アイテムを落とす。
素性
オリジナル版では、サラザール家に代々仕えていた執事が「せめて最後までラモン様と運命を共にする」という趣旨の手記を残していたことから、執事の成れの果てではないかと言われていたが、推測の域を出ていなかった。
RE:4では詳細な設定が追加され、サラザール家に仕える学匠、イシドロ・ウリアルテ・タラヴェラが開発者。
彼の残した手記から開発までの顛末を窺うことができる。
記録によるとイシドロはラモンから「不完全な人の身を虫の高みへ至らせる」研究を命じられ、その過程でコードネーム「U-Ⅱ:ノビスタドール」を開発。その後に開発予定の「U-Ⅲ」の施術に執事が志願した。
(なお、執事が残した2つ目の手記から、この時既にプラーガの寄生を受け入れていたと思われる)
その施術は成功し、執事はU-Ⅲ改め「魔犬(ぺサンタ)」となり、ラモンの右腕として教団の運営を補佐。イシドロも「腕は2本必要」だと自身にも施術を行うことを決意し、「ラモン様の真の従僕として反徒を始末する役目を果たす」ため、ヴェルデューゴとなったのである。
ちなみにコードネームの「U」はイシドロのミドルネーム「ウリアルテ」の頭文字から採られており、「Ⅲ」は「最も美しく完成された数字」とのこと。
右のイラストはローブ装着時
関連タグ
ペサンタ(バイオハザード):ネタバレ注意
キメラ(バイオハザード):初代バイオに登場した昆虫人間。
ミレーニア:こちらも城主の忠実な右腕として生み出された怪物。
ディエゴ・ゴメス:シリーズ的にある意味後輩。
ドミトレスク三姉妹:ある意味正反対な存在。※ネタバレ注意
仮面ライダーシン、スティーブン・ゴールドバーグ:こちらも昆虫の遺伝子を組み込んだ人間ベースの生物兵器であるが、どちらも善玉である。