CV:福島潤
概要
ハイデリンの全てのドラゴンの始祖である幻龍ミドガルズオルムより生まれし「七大天竜」の一翼にして末子。
「星竜」の異名を持ち、大きく反り返った鋭い牙と複数の翼が特徴。またドラゴン語ではなく、人語で会話を持つ。
名前とビジュアルは世界設定本で既に登場しており、「暁月のフィナーレ」フルトレイラーでエスティニアンと共に初登場。大きな話題となった。
有史以前より無人の地であったサベネア島で長き時をただ一翼で過ごし、最初に島にやってきたマタンガ族(アルカソーダラ族)の尊崇を受けていた。
その後入植してアルカソーダラ族と同盟を結んだアウラにも崇拝され、次いでヒューランが侵略してきた時には争いを回避すべく介入。三種族の間に和平をもたらし、これがラザハンの始まりとなった。
実質的なラザハンの君主だが、ドラゴンの持つ強大な力が争いを呼ぶ事を知っており、「皆を焼く炎にはなりたくない」と考え、自分が表に立つべきではないと判断している。
その為代々アウラの「太守」を表向きの君主に立てており、自らは精巧な人形に片目をはめ込む事で、太守おつきの少年「ヴァルシャン」として振舞っていた。自らはメーガドゥータ宮の最奥、太守の間の帳に隠れる形で座している。
兄を討った血を帯びるエスティニアンにも穏やかに応じ、エスティニアンは「竜が統べる国」を前に、かつて共に旅をした女の願いがここで叶っていた事を知る。
サベネアの民を深く愛しており、その苦境を見過ごせない。
一方で兄姉が辿った悲劇もあって、ドラゴンである自分が人々に受け入れられる事はないと考えており、たとえ人前に出る事があろうとも「太守と盟約を結んだ竜」として振舞い続けていた。
「デミールの遺烈郷」の錬金術師たちが「終末の塔」攻略の為、テンパード化を防ぐ「護魂の霊鱗」を開発するに当たり、自らの鱗を大量に提供。
横腹は鱗が剥げて痛ましい状態になってしまったが、錬金術師たちが総力を挙げて量産した霊鱗により、その後イルサバード派遣団を初めとした多くの協力者を守る事となった。
中盤で「終末の災厄」により獣と化したサベネアの民を前に討伐をためらうなど、優しさ故に苦しむ事となる。
しかしエスティニアンの叱咤を受けて共闘、生き残った民を守る為に飛行タイプの獣を次々と駆逐。追い詰められ、恐怖から獣になりかけたマトシャを間一髪で救い、託された赤子を守る事に成功した。
これにさきがけて民を助ける為に太守アヒワーンが犠牲となるが、彼は今際の際に、ヴリトラに「真の太守」として人々の前に立ってほしいと願っていた。それを知ったヴリトラは腹をくくり、無事だったサベネアの民を前に、自分の正体を明かす。
これに対し、人々は今までずっとサベネアを守ってくれた事に感謝を述べ、改めて太守に忠を誓う。ここにヴリトラの想いは報われ、絶望的な地獄絵図が続いた息苦しい展開から、僅かな希望が描かれる事となった。
その後も拡大する厄災に立ち向かう中、闇竜ティアマットと聖竜フレースヴェルグも、それぞれに戦っていた事が語られる。
終盤、「最果ての地」へ至る手段として魔導船ラグナロクを改造する際には、兄姉および父と共に守りとなる鱗を提供。かつて星々の世界を旅してきたドラゴン達の鱗は、強力な加護となった。
しかしこうした中、月竜アジュダヤは呼びかけに応じる事がなかった。
これについてヴリトラは「いつも通り」と語っていたが……。
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ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 暁月のフィナーレ
パッチ6.1「新たなる冒険」
一介の冒険者に戻った光の戦士がラザハンを訪れ、エスティニアンと共に「宝の地図」を手にした事から、再び物語は動き出す。
かつてエメトセルクが口にした「豊穣海の海底遺跡」こと、「アルザダール海底遺跡群」。古馴染みの協力を取り付けた光の戦士が向かったそこには、ラザハンの太守アルザダール3世が遺した莫大な財宝があった。
なおこれらの財宝は有事に備えて蓄えられたものであり、ラザハンを立て直す為にヴリトラが回収しようとしていた矢先、光の戦士達によって先を越された形となった。
無数の機械人形による厳重な警備を突破した先に、巨大な錬金窯のような設備を見つける一行。しかしそこに現れたヴァルシャンは一同を制止し、そこに封じられていたモノを明らかにする。
「ヴォイドゲート」。
闇の氾濫によって異界ヴォイドとなり果てた第十三世界へ続く、人為的に開かれた門だった。
ヴリトラは、かつてアラグ帝国が南方大陸メラシディアへ遠征した際、バハムートとティアマットを助ける為、姉であるアジュダヤと共に馳せ参じた。しかし時遅く、バハムートは失われ、ティアマットは捕らわれ、他の種族が召喚した三闘神でさえ鹵獲されてしまった。
「暗闇の雲」と契約したザンデにより、アラグ帝国はヴォイドゲートから際限なく妖異を召喚して戦力とする。これを止める為にアジュダヤは自らゲートに身を投じ、その後6000年にわたり行方不明になってしまった。
ヴリトラは末子であった自分を母のように愛してくれた姉を救う為、ラザハンの錬金術師と協力してヴォイドを研究。遂にゲートを開く事に成功する。
しかしそこを通るにはあまりにもゲートは小さく、万が一にも妖異がこちら側にあふれてラザハンに災いを成す可能性がある。それ故、ヴリトラは自分の心を殺してゲートを封印させ、誰も近づけないようにしたのである。
事情を知った光の戦士達は、アジュダヤへの想いに苦しみ続けるヴリトラと、第一世界へ渡り故郷を救う事を目指す仲間を助ける為、前へ進む事を決意。
悩むヴリトラの背中を押したのは、ヴァルシャンを弟のように可愛がっていた星戦士団や太守を慕う家臣たちであり、力強い言葉を受けてようやく腹をくくる事となった。
ゲートを拡張する為の人工妖異の創造、ヴォイドの侵食を防ぐための「護魂の霊鱗」の強化など、様々な手段を講じつつ、光の戦士はかつて一度だけ赴いた「闇の世界」へ向かう事となる……
……その先に待つ、二つの黒き影を知るよしもなく。