終末の災厄
しゅうまつのさいやく
始まり
始めは局所的かつ散発的に起こる大地震だったが、同時に惑星からの強力なエーテル干渉が発生。
それが古代人達の恐怖心を増幅すると共に創造魔法を暴走させ、その恐怖によって様々な「獣」が創造され、人々を襲い始めた。
最初は辺境都市から始まり、徐々に規模が拡大。エルピスを経てついには首都であるアーモロートを飲み込んだ。
この時の再現がインスタンスダンジョン「終末幻想アーモロート」であり、炎に包まれる都市、無数の死体の中を逃げ惑う人々、恐怖を糧に再現なく現れる怪物という、絶望的な状況が描かれている。
ゾディアーク召喚
そんな中、当代のファダニエルがこの異常事態の原因を突き止める。それは星を覆うエーテルの流れ「天脈」が循環不全を起こしている影響によるものだった。
天脈も地脈・風脈と同じく血管のように張り巡らされた網とその間の膜のような構造をしているため、薄い所と濃い所が存在する。終末が世界中で同時に発生せず辺境から始まったのは、天脈によるエーテルの膜が薄い部分から始まったものであった。
彼の報告を受けた十四人委員会は、活性(闇)の力を持つ蛮神ゾディアークを創造することで、星全体のエーテルの流れを増強・制御することで「星の理」を敷き直し、いわば星に理性を与える事で問題を解決することを決定。
しかし、その決定に反対したアゼムは十四人委員会から抜けて姿を消した。
一方でラハブレアの息子エリクトニオスは委員会の方針には従わず、危険な創造生物の監視のためパンデモニウムに残る。
ゾディアークの核には巫女であるアログリフが選ばれたが、最終的にはエリディブスが担うこととなる。
こうしてエリディブスと古代人の半数がその身を捧げたことでゾディアークが召喚され、天脈は補強。厄災は退けられた。
ハイデリン召喚と世界の分断
終末とゾディアーク召喚によって古代人達はその総人口の半数を失い、アーテリスは荒れ果てしまった。
失われたものを取り戻すため、ヒュトロダエウスをはじめとする残された古代人の半数がゾディアークに身を捧げる。これにより星は癒され、新たな命が芽吹いていった。
そんな中、仲間たちの嘆きを聞いたエリディブスが彼らの手助けをするためにゾディアークから零れ落ちる。
十四人委員会は「新たに生まれた命を生贄としてゾディアークに捧げ、ゾディアークに取り込まれた同胞たちを復活させる」という結論を出すが、先代のアゼムだったヴェーネスは十四人委員会のやり方に反対。
遂には彼女に賛同する者と共に、ゾディアークの対となる蛮神ハイデリンを創造する。
ハイデリンはゾディアークと世界を14に分断し、多くの命が分かたれた。
分断を免れたのはラハブレア・エリディブス・エメトセルクの3人だけであり、彼らは分断された世界を元に戻すため、ゾディアークを復活させんとアシエンとして活動を開始した。
終末の再現
第一世界での戦いでオリジナルのアシエンが全滅したことで、転生組の一体であるアシエン・ファダニエルが独断で行動を開始。
ある理由から「世界の破壊」を望むファダニエルは終末を再現しようとし、「終末の塔」と呼ばれる建造物をエオルゼアの各地に設置する。これは「核」の制御下で多数の獣人族を触媒とし、地脈のエーテルを吸収する傍らで絶えず精神波放射を行い、近づくものをテンパード化してしまうという危険なものだった。
更には塔に封じられた獣人族の「信仰」を媒介し、「獣」ことルナ蛮神の第1号であるルナバハムートを皮切りに、ルナイフリート、ルナラーヴァナなどの「ルナ蛮神」を次々と召喚した。
サベネア島に設置された「ゾットの塔」を消滅させた光の戦士たちは、続けてガレマール本国へと赴き、世界各地の終末の塔の中心になっていると思われる魔導城…を改造して建造された「バブイルの塔」に突入、内部で蛮神「アニマ」を討滅。
アニマの消滅によって各地の塔は消滅するが、「月におけるゾディアークの封印を破壊する」目的をほぼ果たしたファダニエルはゼノスと共に転送装置を使い、月の「嘆きの海」へと向かう。
そこでゾディアークの封印を完全に破壊したファダニエルは、いよいよ「友」との戦いに興じようとしたゼノスを出し抜き、我が身をゾディアークに捧げて同化。光の戦士に戦いを仕掛ける。
13ある鏡像世界のうち7つしか統合を果たしていない不完全な状態での復活であったためか、光の戦士は最強の蛮神たるゾディアークをも討ち果たす。
しかしそれすらもファダニエルの計画のうちで、ファダニエルは最初から「ゾディアークを消滅させる」事が目的だったのだ。全ては終末を再来させるために。
ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 漆黒のヴィランズ 暁月のフィナーレ
古代人(FF14) ハイデリン ゾディアーク(FF14) アーモロート アシエン・ファダニエル
この先、暁月のフィナーレの重大なネタバレがあるため注意!!
星の理を司っていたゾディアークが消滅した事で天脈は再びほころびを見せ、終末の災厄が本格的に到来する。
1万2000年前とは異なり、今度は負の感情を高ぶらせた人間が「終末の獣」に変貌。
知らせを受けた光の戦士たちが再びラザハンを訪れた際は、天は赤く燃え上がり、目の前で肉親や愛する人が怪物となる恐怖や絶望から獣は連鎖的に発生し増殖していくという、地獄絵図となっていた。
この獣をエーテルを視る目を持つヤ・シュトラが視たことで、獣には生物なら誰でも持つはずのエーテルが「無い」事が判明する。
「無い」が故にそこにはぽっかりと穴が開いたようにヤ・シュトラには見えるため、逆にそこに獣がいると判別できるほどに異様な光景だという。
このことから、一度獣となればエーテルが腐り落ちてしまい、倒しても元に戻らないどころか、その魂は全ての死者が還り、生まれ変わりを待つエーテル界にも行けない。文字通り「消滅」してしまうという、「漆黒編」に登場した罪喰いよりもなお最悪の構造が明らかとなる。
しかし、この構造が明らかになった事によって「エーテルが全て腐り落ちてしまうのであれば、獣は何をエネルギーとして活動しているのか?」という疑問が生まれた事により、ラザハンの錬金術では「アーカーシャ」という名前で概念だけ伝わっていた「想いが動かす力」の関連が疑われ、突破口の一つに繋がる事になる。
獣になってしまうと元に戻れないのは上記の通りだが、獣になる前であれば強い意志による励ましや癒し、心に念じる信仰などで負の感情を克服する事で、獣化を食い止める事は可能。
また獣には強力な個体がおり、サベネアの信仰になぞらえて「偽神獣」と呼ばれる。
これはより強い絶望にとらわれた者が転じるもので、サベネアはおろかエオルゼア各地に出現、少なからぬ数の人が犠牲となった。
Lv85で解放されるロールクエストでは、各地に出現した偽神獣を巡り物語が展開。グリダニア(タンク)、アラミゴ(ヒーラー)、イシュガルド(魔法DPS)、ドマ(遠隔DPS)、リムサ・ロミンサ(近接DPS)で、それぞれの顛末を知る事が出来る。
具体的に「終末」の舞台となったのはサベネアとガレマルドで、これはそれぞれの地の天脈がほころび、薄くなっていたのが原因。
時間が経過するにつれほころびは拡大し、いずれアーテリスもろともあらゆる命が腐敗して「死」すら存在しない「消滅」へと至る事が明らかとなる。
更には原初世界が滅びると、第一世界を含む鏡像世界も共に滅びる運命にある。
その原因である終焉を謳うものの座する宇宙の果てへとたどり着き、これを止めなければ根本的な解決には至らない。
それはかつて「真なる人」であった古代人ですら不可能だった事であり、光の戦士は長い旅路の果て、一つの答えへとたどり着く事となる。
最終決戦の後、遂にアーテリスから終末は去った。
その後、パッチ6.1にて、本来の役目から解放された「月」を中立地帯とし、国の垣根を超えた恒久的な知の集積地とする事が検討された。
先行調査団の中にはガレアン人も含まれており、青燐技術で鍛え抜かれた技術者としての活躍やレポリットとの技術交流が期待される。
全てのロールクエストを完了させた後、エクストラクエストが発生。
ガレマルドに偽神獣が現れた事を受け、光の戦士は各国の盟主、そしてシャーレアンの賢人や元帝国軍人と共に、最後の災厄を祓う為に帝都へと赴くのだった。
なお、全てのロールクエストを完了させるにはタンク・近距離DPS・遠距離物理DPS・遠距離魔法DPS・ヒーラーで最低でも5つのジョブをレベル85まで上げないといけないのだが、大半のプレイヤーは全てのロールクエストを完了するよりも先にメインクエストを先に進め、終末を退ける事になる。
(そもそも漆黒編のロールクエストと違い、1つもやらなくても先に進める)
なので多くの場合、アーテリスから終末が去った後に偽神獣と相対する事になる…が、これは特に矛盾する訳ではない。偽神獣を始めとした終末によって変じた獣は終末が去ったからと言って元に戻る訳でも消滅する訳でもなく、終末が去ったのはただ単に「獣が生まれ続ける無間地獄が終わった」に過ぎない。既に生まれてしまった獣は依然として残っており、その対処は必要とされている。
そのため、終末を退けた後にロールクエストをプレイすると、主要人物から星を救った一件を称えられるが、未だ消滅していない各国の脅威である偽神獣を引き続き討伐していく流れとなっている。