概要
少年漫画『鬼滅の刃』に登場する我妻善逸の師匠・桑島慈悟郎が、修業時代に弟子だった善逸へ贈った言葉の一つ。
それは善逸の回想にて。場面は那田蜘蛛山における任務で、山を根城にしている蜘蛛鬼たちの1体・兄蜘蛛と遭遇し、戦闘中に顧みた会話で登場した。
いつもの如く恐怖で泣き喚きながら逃げ惑う善逸だったが、蜘蛛化する毒を打ち込まれ追い詰められたことで遂にパニックを起こし失神、それにより無意識状態となったことで真の力が覚醒する。
戦いの最中で善逸は、師・桑島(敬称で善逸が「爺ちゃん」と呼んでいた老人)の教えを思い出していく。善逸は修行時代、常に泣きべそをかきキツい修行を嫌がって、何度も脱走を繰り返す問題児だった。
そのため兄弟子からも蔑まれていたが、そんな彼を桑島(爺ちゃん)は決して見捨てず、無理矢理の力技で引き摺り戻しては、ぶん殴って叱りつけて修行を続けさせた。彼に並々ならない素質があることを見抜き、それを信じ善逸を想っていたからこその熱心さだった。
そんな愛弟子・善逸へ桑島(爺ちゃん)が説いた教えの「泣いていい逃げてもいいただ諦めるな」「一つのことを極めろ」といった言葉(極意)を顧みて、敵対する兄蜘蛛に技を見切られても毒が体に回り血反吐が出ても、それでも諦めなかった善逸は唯一会得した技を独自に昇華させ勝利の雷鳴を発するのだった。
この教えは、言葉に現されずとも善逸の内で活かされており、物語終盤では畢竟(ひっきょう:究極、至極、最終などの境地)にまで極めた剣技を体得した。
関連項目
類似事項
否定者(漫画:アンデッドアンラックより)・・・世界の理(ルール)である日突然に超能力者へなってしまった人達。これにより否定したい程の悲劇が起きても生きる事を諦めず、自分へ移行した「一つの理(ルール)」について理解を極める事で、幾らでも能力を発展できる可能性を秘めている者たち。
相楽左之助(少年漫画:るろうに剣心より)・・・偶々出逢った破戒僧の教えから体得した「二重の極み」を独自に極め、それは偶然の師になった彼を超えるまでに至った。
斎藤一(少年漫画:るろうに剣心より)・・・彼の代名詞である唯一の剣技は磨きに磨いて極めており、戦況により様々な型へ発展させている。