概要
てんとう虫コミックス9巻及び、藤子・F・不二雄大全集2巻に収録。
これを体に付けて電子頭脳のボタンを押すと、勝手に体が動き出して疲れずに動ける。
ストーリー
部屋で本を読んでいたドラえもんとのび太はママにお使いを頼まれるも、どちらが行くか互いに押し付け合って2人とも行こうとしなかった。そこでドラえもんは「人間あやつり機」を取り出すが、装着した姿があまりかっこよくないとまたもどちらも行こうとせず、居間で昼寝をしていたパパにこっそりと装着させることにいした。
だが機械が故障していたため、家を出て早々庭でけつまずいてしまった。更にこのショックでパパも目を覚ましたので慌てて夢だと誤魔化し、再び寝付いた際に改めて装着させた。けれど今度はバレー用のモードになってしまい、パパは踊り出してママを担いでしまった。
そして今度こそお使いに行かせようとボタンを押したが、それがマラソン用のものだったためにパパはドアを壊して走り出してしまい、自動車が行きかう道路も強引に突っ切って行き、これにドラえもんは息切れしながらも「すごい機会だろ」と自慢するが、のび太から「威張ってる場合じゃないぞ」とツッコまれ、しまいには見失ってしまった。
一方パパは道の計測をしている作業員達の中に突っ込み、後を追って来たドラえもんは「寝ぼけてやったことだから許して」と謝ることになり、のび太はその隙に再びボタンを押した。だが今度はプロレス用のボタンだったため、大暴れし出したパパにドラえもんとのび太はズタボロにされ、作業員達もこれの巻き添えになってしまった。
その後ドラえもんとのび太はパパを家に送り届け、機械はしまうことにしたが、暴れ回ったことでパパは体を痛めてしまい、のび太はこの機械を使って肩を叩いてあげることにした。ドラえもんもこれに賛成したものの、またも調節を誤ってのび太は力任せにパパの肩を叩いてしまい、パパもこれに痛がっていた。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1979年9月14日及び1996年8月16日に、水田版は2024年3月23日に放送している。
1979年版
- 人間あやつり機を付けたパパが転んだのは塀を飛び越えた時。
- マラソンモードになり発しているパパを警官がも目撃し「いくらマラソンブームとはいえ、変わったスタイルの人もいるもんだ」と首をかしげている。更にヘトヘトになりながら後を追うドラえもんとのび太には「少年たちよ!負けるな!元気出せ!」と勘違いして応援もしている。
- 測量している現場にパパが乱入する場面は女性の家の中を通り過ぎ、公園の公衆トイレを抜け、工事現場の穴の中へ落ち、そこの作業員の男性たちによって先ほどの交番に届けられる下りに変更。
- そこで警官は「いい加減にしないと逮捕しますぞ!」と言いながら金属バケツを叩いて起こそうとするも、謝罪しに出て来たドラえもんとのび太から訳を聞くと、試しに電子頭脳のボタンをおすが、プロレス用のだったため、その場にいた者全員がパパのプロレス技でズタボロになった。
- ラストでのび太はママからちゃんと買い物に行くよう言われ、人間あやつり機の調節ミスで逆立ちしたまま買い物に行くこととなり、ドラえもんも何とか止めようとその後を追いかけている。
- 本編終了後のショートアニメはドラえもんが人間あやつり機をつけ、縦や横に引き伸ばされるというもの。
1996年版
- サブタイトル及び、ひみつ道具の名称が「人間マリオネット」に変更。
- ドラえもんとのび太がどちらがお使いに行くか言い争っていると、ママが「どっちでもいいから早く行ってきて!」と一喝。その声を聴いてやって来たパパもママからの頼みでドラえもんとのび太を「育ち盛りに運動不足はよくない」と説得しお使いに行くよう促している。しかし、2人は全く懲りておらずお使い用の財布を押し付けあっていた。
- ドラえもんはこの道具を出した際、パフォーマンスとして体操選手のプログラムを作動させている。
- バレー用のモードになった際はママを持ち上げるだけでなく、上へと投げてキャッチする技も見せた。
- 車が走る道路を強引に横切る描写は大きくジャンプして向こう側に着地するというものに変更。そしてこの様子を見ていたドラえもんは「見た!今のジャンプ!どうだすごい道具だろ!」と胸を張っている。
- ドラえもんとのび太は途中からタケコプターを使いパパを追いかけている。一方パパは庭で洗濯物を干していたしずかから物干しざおを持っていき、バトミントンの羽根が木の上に乗引っ掛かってしまったジャイアンとスネ夫に棒高跳びの技でこの羽根を取ってあげている。
- しかし、着地して倒れた時に相撲用にモードが切り替わり、更にのび太が間違えてプロレス用を押したため、逃げる最中に転んだドラえもんをジャイアントスイングし、その勢いのまま飛ばされたドラえもんはのび太、ジャイアン、スネ夫に激突した。
- この後ドラえもんはストップガンでパパを停止させて負ぶって帰っており、のび太は結局お使いをすることになった。
- ラスト、ドラえもんが間違えてボタンを押したことで、のび太はお坊さんのモードで肩たたきをしている。
2024年版
- 原作の扉絵をオマージュしたサブタイトル画面では、横に昼寝をするパパも映っていて、ドラえもんの視点はちゃんと合っていた。
- ママがお使いを頼んだのはネギを買い忘れたからだった。またドラえもんはのび太の頭にバックをふんわり乗せて、お使いに行くよう言っている。
- バレー用のモードになったパパがやって来た時、ママは台所で皿を吹いていて、他にも色々とダンスに付き合わされる描写が追加されている。
- マラソン用のモードになったパパは、ランニング中の野球部員やタクシーを追い抜いて道路に出た。そして道路でははじめ、自分が進む向きと同じ向きの車線を走って、次に別の逆向きの車線に移り、ジャンプして歩道へと出た。
- 工事現場はちゃんと策が立てられていて、作業員もヘルメットを付けていた。
- ドラえもんはのび太はパパを家に送り届けた後、自分達でお使いに行っていて、それから帰って来てからパパの肩を叩いてあげることにした。