「貴様か わたしの眠りを妨げるのは…」
「数百年振りの来訪者が貴様のような子供だとはな…歓迎するぞ! 来い!!」
曖昧さ回避
- かぢばあたる著漫画版『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』の登場キャラクター。本項で解説。
- ゲーム『ドラゴンクエストⅪ』に登場する先代勇者ローシュのこと。詳細はリンク先を参照。
概要
かぢばあたるによる神々のトライフォースのコミカライズ版のオリジナルキャラクター。
600年前の封印戦争の際、マスターソードの使い手となりガノンと戦った。
相棒には気の強い小さな妖精がいる。
原作では封印戦争の際にマスターソードの使い手は見つかっていないので独自設定である。
容姿
金髪のショートヘアで水色を基調とした衣服を着ている。首には白くたなびく短いマフラーを巻いている。
性格
常に上から目線で命令口調。控えめに言っても態度が大きい。
しかしリンクには自分の上を行く存在と見られているようで敬語を使われている。本作のリンクはかなりヤンチャなので、これは非常に珍しいことである。
また先代はリアリストでもあり、必要とあらば自分が犠牲になることも厭わない。
マスターソードを剣ではなく仲間として見ており、仲間を信じることが大事だとリンクに説いている。
実力
第1巻のみマスターソードを使用。
マスターソードを手にする前のリンクを上回る実力者。先祖と子孫とだけあって戦い方がよく似ている。
接近戦ではリンクの腹部に頭突き(体当たり)をすることで大きなダメージを与え、トドメを刺す寸前まで追い詰めた。
作者曰く「頭突きは接近戦においてとても有効な攻撃方法だ! カッコ悪くなんかないぞ!」とのこと。
過去
七賢者とは違い、伝説や伝承に存在が語られていないため詳細は不明。
以下の出来事が劇中で明かされている。
- 当時のガノンや配下たちと戦い、今も怨まれている。
- マスターソードを手にガノンと死闘を繰り広げたが、トライフォースの願いで不老不死になったガノンには傷一つ付けられなかった。更にガノンが用いた“周囲を闇に染めて視界を奪う技”を破れなかった。
- 当時は仲間がいたようで、仲間を信じる姿勢はガノンにもとって煩わしく思われていた。
- アグニムは先代勇者と面識があるようで、リンクのことが気になっていた(アグニムは両者の繋がりは知らず、自分でもなぜ不安になるのか疑問に思っている)。
先代勇者がガノンに殺されたのかは不明だが勝てなかったのは確かである。恐らくはマスターソードでガノンを倒せなかったので七賢者たちによって封印されたと思われる。
活躍
1巻
リンクが迷いの森に入りマスターソードに近づくといきなり出現。退魔の剣に相応しい剣士か試すべく勝負を挑んで来る。
実力はリンクを完全に上回っていたが、リンクも食い下がり続け最強の奥義である回転斬りを放つ。しかし先代勇者はこれを受け止めてしのぎ切り、リンクを絶望させる。
それでも立ち直って闘志を燃やすリンクをマスターソードが資格ある者と認めたことで引き下がった。
回転斬りを受け止めたものの先代勇者の手も痺れており、これ以上戦っていればどうなっていたかは定かではない。
3巻(最終巻)
リンクはガノンを模したレプリカゴーレムとの戦いで満身創痍となり、崖下に落下して仲間たちと離れ離れになってしまう。
そこを魔物たちに襲われそうになるが、先代勇者が加勢に入る。だが多勢に無勢であり、先代は自分が引きつけている間に逃げるように言う。
リンクが死ねばガノンに対抗できる者はいなくなる。それだけはあってはならない、と。
しかしリンクは拒否。自分のために戦っている者を見捨てる人間に世界が救えるわけがない――その想いに応えたマスターソードが光り輝き、ついに剣ビームの発現に至った。そして先代勇者と共に魔物の群れを蹴散らしたのだった。
リンク「もう誰も死なせたくない…みんなを守らなきゃ…」
リンク「そういう思いにマスターソードが応えてくれた…ただそれだけって気がすんですよ…」
先代勇者「大したものだ やはり私の目に狂いはなかったな」
先代勇者「確かにそういった気持ちは“勇者としては”至極当然の考えかもしれん」
先代勇者「しかし当たり前に人を守るには相当の力と勇気が要るものだ」
先代勇者「ゆえに彼の者を勇者と呼ぶ おまえのような男をな!」
昇天する際に先代は正体を明かし、リンクは自分が勇者の子孫だと知ることとなる。
その後、ラストバトルにおいてガノンに圧倒され窮地に陥ったリンクに、光の世界にいる仲間たちの声援が届く。その中には先代勇者の声もあった。
『剣は扱うものじゃない。共に戦う仲間だ! 己と仲間を信じるんだ!』
立ち直ったリンクはマスターソードの更なる力を引き出し、先代勇者に勝るとも劣らぬ輝きでガノンの無敵防御を無効化。回転斬りによって逆転勝利を果たしたのだった。
余談
彼が連れている妖精は、著者の前作に登場した妖精フェリサとまったく同じデザインである。
著者によればリンク以上の強者にするため青年にしたとのこと。それをリンクが超えることで達成感を与えたかったという。
先代勇者の名前は不明。先代勇者という表記もリンクの台詞から取ったものである。
今のゼルダシリーズに当てはめるなら、彼の名前は“リンク”になるのだろうか?
関連タグ
ゼルダの伝説 ゼルダの伝説のキャラクター一覧 漫画版神々のトライフォース(かぢばあたる)
時の勇者:時のオカリナの主人公。封印戦争時代に妖精を連れてマスターソードを手にガノンに挑み、倒すことこそできなかったが賢者との共闘により封印に成功した勇者。後の設定ではガノンに敗北した分岐の歴史が登場し、この歴史から続く未来が神トラとされた。
古の勇者:上記の時の勇者が亡霊化した存在。実はトワイライトプリンセスにおけるリンクのご先祖様に当たる。自ら剣の修行を付けて奥義などを伝授した。
ラウル:ティアーズオブザキングダムにおけるハイラル王。ゼルダ姫の先祖。封印戦争時代にガノンドロフと戦うがあらゆる攻撃が通じないため勝つことが出来ず、賢者たちと協力して封印するも相討ちとなる。その後は霊体となって眠りについていたがガノンドロフの復活に呼応する形で目を覚まし、リンクに力を貸した。
レバン(ゼルダの伝説):こちらは姫川明のコミカライズ版ふしぎの木の実のオリジナルキャラクター。正体はリンクのご先祖様。