概要が書かれたのも全部紘汰さんのせいだ…。
黒ミッチと化した仮面ライダー龍玄こと呉島光実が事あるごとに原因は全て葛葉紘汰にあると考えることから生まれたジョークである。
あなたにもう由来を書く資格なんてない!
兄・呉島貴虎からヘルヘイムの森の侵蝕について聞かされた光実は、それまでの兄の冷徹な行動が全て人類を救うための止むを得ない行為だったことを理解し、人類を救うために兄に協力することとなる。
これによって光実は仲間であるチーム鎧武のメンバー達をユグドラシル側のスパイとして監視するという立場になってしまう。しかし、これは「紘汰さんや舞さんと過ごす時間を守るためならどんな手も辞さない」「この幸せが守れるなら僕はどんな裏切りだってできる」という決意の元での行動であったため光実自身後悔はしていなかった。そして、紘汰のことを自分にとっての大切な人だと思っているが故に様々な策を使って彼を戦いから遠ざけようとした。
しかし、持ち前の正義感から何度策を弄しても自分の思い通りに動いてくれない紘汰に対して光実は次第に苛立ちを覚えていくようになる。そして第26話で紘汰が舞にチーム鎧武のリーダーである裕也の末路を話してしまったことを知ってついに怒りが爆発し、「紘汰さん、全部あなたのせいだ!もう何もかも滅茶苦茶だ!」と言い放ち、ついに光実は心の底で完全に紘汰と反目。邪魔者として紘汰を徹底的に排除しようとするようになる。
これ以来、光実は何かにつけては「全て紘汰に原因がある」という歪んだ考えを抱くようになり、貴虎が紘汰と和解して新たな可能性を見出し始めた事に対しても「紘汰さんのせいだ。紘汰さんに関わるとみんなおかしくなってしまう…」と心の奥で呟いていた。しかし、どう見てもおかしくなっているのは明らかに光実の方である。
しまいには第35話でついに本性を現し、「希望っていうのはタチの悪い病気だ。それも人に伝染する。紘汰さん、あなたはね、そうやって病原菌を撒き散らしているんですよ!」と、少し前まで自分が最も尊敬する人物だった紘汰を病原菌と罵った。
そして物語終盤でとある出来事から自分の過ちにようやく気づいた光実は最終決戦の7ヶ月後を描いた最終回にて、再び訪れた街の危機を前についに仲間や街の平和のために戦っていた頃の彼に戻り、始まりの男となった紘汰と共闘して仮面ライダー邪武を倒し、紘汰や仲間達と本当の意味で和解することができたのだった。
用法に関わるとみんなおかしくなってしまう…。
「乾巧って奴の仕業なんだ」や「おのれディケイド」と同じように何かあったら全てそれを紘汰のせいにする言葉として使用される。
ただし、実際にはこの二つとは微妙に意味が異なる。
「乾巧って奴の仕業なんだ」は完全な嘘から生まれたネットスラングだが、光実は嘘などではなく本心から本気で全て紘汰に原因があると考えている。また、誰かに入れ知恵をするような行為は行なっていない。
「おのれディケイド」は自分の自業自得で起こった出来事をディケイド=門矢士のせいにするというものだが、光実は自分自身の自業自得で起こった出来事を紘汰のせいにしたわけではない。
この二つの台詞の元となった人物がいずれも本編で主人公と和解することのないまま物語が終了したのに対して、光実は(時間はかなりかかったが)最終的に生存して仲間達と和解することができたという点も見逃せないだろう(虚淵玄が脚本を担当していることもあって物語終盤ではネット上のあちこちで「このまま光実は死ぬんじゃないか?」という意見が飛び交っていた)。