本作品の特徴
- 主人公、久我悠斗および祖父の久我源心が初回から無双、俗にいう俺tuee小説
- 東方キャラクターの過去設定がとにかく暗い。特に顕著なのは霊夢
- 原作改変、キャラ崩壊は当たり前。少し調べれば分かるような設定すら無視されている
- 立ち絵はすべて借り物、オリキャラは既存のドットを改変しているため、骨格や小道具、服装が本編と矛盾している
- オリジナルの敵キャラやアイテムが多いが、たいがいどこぞのRPGの影響である
- オリキャラの過去とかいろいろ東方に無理矢理絡めてくる割に、肝心の東方キャラは空気、良くて主人公の引き立て役。キャラとの絡みよりも、あくまで主人公の久我一族の活躍を見せたいが為と思われる
主な登場人物(オリキャラ)
- 【久我悠斗(くがゆうと)】
作者の分身。熱血。幼少時から剣術一本とかいうベタな設定の最強主人公。素手でも徒手格闘とか使える。
邪を破し正を顕す程度の能力とかいう能力が使えるが、必殺家紋シールドで相手の攻撃を無効にしたりする所謂チート能力。
準ハーレムといえるほど女の子にいちゃいちゃされる上、霊夢とフラグを立てまくる。
なんか呪われてる刀を鞘に入れた状態で妖怪を撲殺しまくる撲殺剣士。
久我流剣術とかいう自分ちの名字まんまの流派の使い手、刀で切り、鞘で防ぐか殴る、エセ二「刀」流で戦う。鞘壊れるだろ。
礼節はしっかりとしているとか設定されてる割に、無神経な発言や相手を傷付ける発言が多い無礼者。脳筋とかそういう問題じゃなく、本編描写を見る限り単なる社会不適合者でしかない。
女に触ると血が出る女性アレルギー。んな病気あるか。
祖父の形見である妖刀を持って家出しようとする色々危ない高校生。
「~だろッ!」とか、「ふざけるなああ!」と、ことあるごとによく叫ぶうるさい子。
持ち出した刀で祖父を刺殺した前科持ち、両親は典型的なクズでインテリアタイプ。家具かな?
世間体を異様に気にするベタな大人であり、父の浮気で母が自殺すると言う取って付けた悲劇が起きる。
後々、封印されてるはずの西行妖がなぜか暴走して紫ですら倒せないような幻想郷滅ぼしちゃう系のラスボスになったのを倒して白玉楼名物にしたり、魔界で修行してチート化する。
彼の墓は博麗神社にあるらしいが、境内にそんなの建てられた博麗の巫女は堪ったもんじゃないだろう。
- 【久我源心(くがげんしん)】
悠斗の義理の祖父。幼い頃から剣術を教えるとか言って木刀で悠斗を打ち据えて虐待していたら刺殺された。
でも後に人外として復活して主人公以上のチート化するなんてこの手の話にはよくある事だ。
己の信念を貫き通す程度の能力というのを持ってるけど、ぶっちゃけそれ能力ちゃう。
若いころはブイブイ言わせてたらしく、第二次世界大戦で沖縄行って、銃を持った鬼畜米英を刀一本で 真 っ 正 面 か ら 瞬殺。ジャパニーズサムライを世に知らしめた。
鹿児島の焼酎を知ってる所や配属先から見て、鹿児島県民。作者が鹿児島県民だからであろう。
ちなみに作者は鹿児島で柔術とかやってたらしい。ああ、だから悠斗は格闘できるのか。
その後幻想入り、やっぱりチートっぷりを発揮して帰還。幽々子に惚れたので、一生チェリーボーイを突き通した。
後々鍵山雛の祠を作って外で祀った。なにかと東方に絡めてくるな。
女子供には手を上げない主義って設定だけど、紫に刀で切りかかったり幼い悠斗を木刀で打ったりと全然信念を貫き通せていない。
祖先は源頼光だが、なぜかその子孫である「摂津源氏」とは別の源氏ルートであったりと色々都合のいい家系。でも強いから気にすんな!
後に四季映姫らと交渉し、交換条件で死にかけの悠斗を助けろとアンフェアな注文をつけ、生死には不干渉、平等主義の映姫を悪徳役人の道へと誘った。
- 【桜花残月(おうかざんげつ)】
悠斗と源心が使う刀。折れず曲がらずよく切れるなんて当たり前。手入れもいらない楽ちん仕様。
輝夜を迎えにきた八意永琳の護衛の護り刀って設定だけど、なぜか拵えは平安以前の刀ではなく打刀。だってその方が太刀とかよりもかっこいいじゃん?
元ネタは某ファルコムの軌跡の必殺技。強い。でもまんま。
見た目がどう見ても白楼剣を長くしただけ。全長70~80cmなのに刃渡り二尺三寸と、刀身のみが異様に長いおかしなバランスの刀であり、源心が持ってる時は反りのない、切れ味のなさそうなニンジャソードみたいになる。
後に女の子に擬人化するなんてよくあること。主人公にベタ惚れでご主人様とか呼ばせたり、ご主人様グッズを作るなんてよくあること。
でも実質は多くの人間を殺し、妖怪を殺しまくった汚れた刀である。
なんか使用者の身体能力を上げたり、治癒魔法(ヒール)を使えたり、穢れた風の傷を出せたりと刀だけど高性能。
使うと寿命が縮むのも妖刀のお約束だが、主人公なら特に早死にしたりしないのもお約束。
フェムト…分かりやすく言うと須臾、の例のロープの技術を利用してる刀だから折れないと言う、判明したての設定を無理矢理ぶち込まれた悲劇のヒロイン。
指摘されたおかしな点(永夜抄までのコピペ)
都合のいい設定改変から、変な雑魚妖怪まで一気に。
- 全長70~80cmなのに刃渡り二尺三寸(70cm)の刀(全長80cmでも柄の長さが10cm、脇差より短いグリップになってしまう為両手じゃ使えない)
- 身の丈2mのトカゲモドキ(どう考えてもイレギュラーな存在だが、原生の妖怪らしい)
- 魔理沙が碧眼(本来シリーズ全部黄色、唖采弦二のイラストのみ蒼で描かれている)
- 10m超の魔法の森の主鳥(主と言う割に普通に殺されスルー)
- 貧乏巫女(お約束だが、公式での私生活で本当に金に困ってるとこ見たことない。敷地内は南京虫に刺されるレベルで不潔)
- 腰に刺してある~(脇差、というように差す。その後もずっとこの字なので、何かにつけて桜花残月を腰に突き刺す新手のリストカットみたいな事になってる。ちなみに祖父も腰に「刺し」てる)
- 人を襲う妖怪は来たばかりの弱い妖怪(元々居た妖怪の弱体化を防ぐ為に形式的に人を襲うって設定はどうなった…本当に襲ってる妖怪は確かに弱いのが主だけど何も新参とは限らない)
- 斧を振るう牛の頭を持つ人間(設定上は牛頭だが、現世にいる&武器が巨大な斧で牛頭要素が無くなりミノタウロスと化している)
- 半分腐乱した犬
- 口から衝撃波を出すローブの老人
- 慧音の腕にリストバンド(そう言う小道具が描かれた例確認出来ず。作者の趣味?)
- 三つの頭を持つ雄羊
- 桜花残月は平安時代のままの拵で何故か打刀のデザイン(打刀は鎌倉辺りに原型が出来て後々発展した物、現在は近未来的なビームサーベルが有るからと言えばそれまでなのだが、それと一緒と考えると刀としての魅力が…)
- 実戦でスペルカードを構える(カードは武器ではない)
- 橙の一人称が「橙」(ここは「私」達の里よ、人間はry)
- 霖之助が霊夢を「さん」付け(原作呼び捨て)
- 魔理沙が「八卦炉無しでも強いから」という理由で霖之助に炉を返そうとする(そもそもこれ、借り物じゃないし…香霖堂にて「これがない生活は考えられないぜ」と言う発言から、戦い以外にも重宝してる筈なのだが…それでも手放すってどれだけ強さにこだわるキャラになってしまったのか)
- 霊夢に窃盗癖あり(服や御幣の修繕頼んでる癖に…)
- 盗んだ外の道具(ICレコーダー)を初見で使いこなす霊夢
- 里の薬屋で何故か永琳、鈴仙が普段働いている(何の為の置き薬、里へ出向いての薬販売なのか)
- 長崎(外の世界)に外観モロ妖怪の藍を買い出しに行かせる紫(そもそも藍は紫不在の幻想郷で代わりに仕事する筈では…60年前にスキマから森伊蔵(作者の地元鹿児島の芋焼酎)を出してるのに、カステラ一つで藍を外界に出すというリスクを犯すのも疑問)
- 魔法の森が川で東西に分けられている(分けられてません。三月精では魔理沙とアリスの家の間に三妖精の住んでいた木が存在したが、この設定だと木が無いので三妖精はホームレス、作者は彼女達に恨みでもあるのだろうか)
- 里に刀屋がある設定だが、若者が持つ武器は農具
- 折れず曲がらず設定の刀の割に鞘が無ければ妹紅の蹴りで折れていただろう発言
- 死ぬと軒並み消滅していた筈の本編の妖怪が死体で残ったりする
- 紫が橙に式神を憑依させる下りの単語・要素がどことなくにわか臭(急々如律令(命令・退魔)の呪文で白虎憑依、恐らく適当に陰陽師っぽい単語を使ったのだろうけど…そんな簡単な手順で橙が藍を超えるなら何故普段藍に使ったりしないのかと言うのも)
- ありがちな二次カップリングがシリアスに進出してる
- 阿求が寺子屋で授業してる(生徒の一人に阿求ちゃんと呼ばれる位の年なのにその生徒らを「子供達」呼ばわり。しかも彼女に授業を頼む割に、彼女の幻想郷縁起の幽々子の人間友好度が高いのを信用していないのか死を誘うからと幽々子を警戒する慧音の様子も…)
- 慧音が妹紅に対して中性言葉(儚月ではですます口調のみ)
- 慧音の家が里と竹林の中間(人里に住み、寺子屋を開き子供たちに歴史を教える傍ら幻想郷の歴史を編纂している、という設定を無視し妹紅とのカップリング重視か)
- 妖夢の一人称に「某」が(シリーズではぶれることなく私、そんなサムライみたいな呼び方は一度も…)
- 妖夢の方が源心より修行が長いのに負ける(源心が登場してる45年には妖夢生まれてません(六十年ぶりに紫に香る花)、物語の根底揺らぎかねないかなり致命的な設定ミス)
- 妖夢はこの姿で源心に会っている(だからまだ生まれてません。仮に45年にこの姿で会ってるんだとしたら、この妖夢の年齢は本来の倍以上、下手すると数百どころじゃなく超えてる筈・・・と思ったら60年前には十数歳設定、つまり70代。その十数年で一気に成長して成長が止まった設定らしい。なんとも都合のいい成長である)
※ちなみに化け猫である橙も60歳余裕で越えてて姿変わらず。年齢が公開されていない以上おかしいか否かの断定は出来ないが…
- 悠斗白Tシャツ着てない、源心軍服着てない(借りたアイコンの小道具をちょっと弄っただけで服を改変させられなかった為。悠斗はスグリの「ソラ」のアイコンの改変、髪がヅラっぽかったり目が死んでたり、頭がでかく棒人間だったりなのは土台とポーズ以外全部弄ってるから。しかしそれ以外のキャラ・・・源心は同作の「シフ」、静乃は同作の「キョウコ」のアイコンがほぼまんまで使われている為、手抜きと言えば手抜きだが改変された箇所の歪み、小道具の直線桜花残月以外は違和感は余り無い)
- 紅魔館が1945年時に幻想郷に存在する(求聞史紀では紅魔館自体が幻想郷に来たのは吸血鬼異変後、既に契約が結ばれていたとの記述。その吸血鬼異変後妖怪に相談されてスペルカードルールを提案したのが霊夢。仮に45年以前に異変があって館が入ってきて、それから数十年後に妖怪達が霊夢に相談したと言うのなら、「これでは不味い」と思ってから行動するのが遅すぎやしないか)
- 永琳の二次ネタの多さ(余裕でキャラ崩壊)
- 紫の「外来人?いやでも結界を弄った覚えは」発言(紫は神隠しを行うが、神隠し全てが紫の仕業ではない。何故狼狽えてるんですか…。本編の紫は人が及ばないレベルの超頭脳設定ではあるが、このシーン含めイマイチそれが生きた描写が無い凡人賢者である)
- 女子供には決して手を上げない(孫との稽古で木刀で打ってますが、良いんですか源心さん。指摘すると言い返せないので怒って誤魔化すみたいです)
- 滅衝「穢れゆく魂の慟哭」・轟剣「童子切安綱」(この時点でなんで既にスペルみたいになってるのか、誰も突っ込まない不思議)
- 森伊蔵6升で吐く紫(25度の強い焼酎だから酔いやすいが、瓶6本で限界は妖怪目線で考えると下戸クラスじゃないのかという感じも)
- 椛の剣が直剣、盾が円形(ドットで見ても反りが有り、グラディウスとは似ても似つかない事位はm明確なのだが…同じく縦も円では無い)
- 天狗の洗剤(里が明治文化なんだから有っても石鹸だろう、山の文化は云々と言われたらどうしようもないけど)
- 礼儀をわきまえる性格の割に他人の事情を伝聞だけで知ったような顔して首を突っ込む主人公(どう見ても礼儀知らず。言動も無神経な物が多く、普通だったらウザがられるどころの話では無いだろう)
- 蒼符「死地に見出す活路の光」(描写的にすごい技だ、と言うのは分かるのだけど、破邪顕正の能力がどうやったらそういう防御技になるのか、については説明無し。勝手に覚醒、勝手に発動というテンプレ)
- 鈴仙の仲間見捨てて逃げ出して後悔設定(花~儚の前の期間であれば有効な設定だけど、本編で既に守矢神社が入ってるので期間切れ。小説版傍の初期で普通に昔の仲間と連絡取ってましたよこいつ)
- 本来のスペルカードルールではありえない本当の意味での殺し合い(そういう割にみんな雑魚妖怪殺戮時にスペル使ってるし、スペルで死にかける描写が・・・)
- 慧音に豊満な胸(勇儀の胸が豊満な心綺楼の立ち絵でもぺたんこ。酒処の店員にも負けてました)
- 輝夜、妹紅の殺し合いが終結、互いに不干渉(色々イレギュラーあったとは言え、千年以上続いてる問題がこんな簡単に終わるのかという疑問)
- 映姫の言う罪に雑魚妖怪を殺している件が無い(まあ、原作でも無数の妖精1回休みにしたり幽霊切ってもあんま咎められてないけど・・・雑魚だからって命を軽視しすぎじゃないですかね裁判長)
- 心を鬼にして人を切ってきた(余裕で皆殺ししようとしてましたが)
- 慧音が信用出来ず、突っかかるモンスターペアレント(寺子屋は義務教育ではないのでダメだと思ったら通わない選択も可。また個人経営なので閉鎖はしても先生が変わる事は通常有りません。作者は寺子屋と学校と混同している?)
- 上海をピンにしてボーリング(ボーリングは掘削。球でピン倒すのはボウリング)
白玉楼編、現代編、再び幻想入り編についての詳細な問題点は確認されず。ただ、第一部のみでこれだけの問題点、原作崩壊が起きているのは紛れもない事実である。
続編
本編完結、ピクシブでは続編がかつて投稿されていた。
しかし、幻想入り要素も東方要素も殆どない完全な主人公無双となっている。
全体的に描写は細かいものの、冗長でテンポが悪く、薄い内容を過剰装飾した様な表現は見る者によってはくどさを感じさせる。
更に都合の良い原作崩壊を良しとする姿勢はおおよそ名作とは言えないという印象ではある。
とりあえず、この作品に無駄な時間を割いて他の良作を見れない、なんて事態を避けるためにも、数話を閲覧してからこれらの問題点を許容できるか判断。
数百以上の動画閲覧&数十話の小説閲覧を続けるか判断する事をオススメする。