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夢魂(東方Project)

むこん

本記事における「夢魂」とは、東方Projectに登場する概念やイメージもしくは実態、あるいは形而下化された物体としての、生命等の思念の一種・一形態である。
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概要

東方Projectに登場する「夢」に関連した思念の姿、あり方の一つ。
幽霊の一種 」とも(茨木華扇、『東方茨歌仙』)。

一般的な用法としての「夢魂」は夢を見ている人の魂、あるいは夢そのものを指す語であり、東方Projectで語られるものもこれと同様の意味もまた指し示す。

東方Project作中では『茨歌仙』において華扇がその存在を明言しているが、夢魂とその性質は『茨歌仙』の当該のエピソード以前の時間である『東方深秘録』や後に『深秘録』に至る『東方紺珠伝』における物語などとも関連していた。
 
夢と魂の関係性については、その両者に密接に関係した生理現象としての「眠り」という要素を通して『東方文花帖』において八意永琳を通しても「夢魂」とその性質や作用にも通じる要素が語られている。ただしこの際は「夢魂」の概念は登場していない。

夢魂の性質

夢というのは 夢魂が見る現実である 」(『茨歌仙』)

夢魂は、華扇によれば「 遊離した夢 」である。作中では眠っている間に体から抜けたり、何処からともなくやってきた他者の夢魂が体を出入りする様子などが描かれている。
夢魂が抜けた睡眠中の肉体は「 もぬけの殻 」とも「 魂が感じられない 」状態とも。

作中でも印象として語られているように「 シャボン玉 」のような質感で、人間の体に触れるとまさにシャボン玉のように割れる。シャボン玉の膜が急速に収束する一瞬の様子などは作中では見られていないが、割れる前の表面張力のような独特の弾力感や、ふよふよと浮遊する様子、そして割れるときには飛沫が各方面に飛散する一連の様子はシャボン玉の性質によく似ている。

目を覚ましている状態でこの夢魂に触れると眠気に襲われて倒れ込むように眠りに落ちるなどの様子もみられ、例えば『茨歌仙』作中では通常の覚醒状態の博麗霊夢が夢魂に触れ、急速に眠りに落ちている。

華扇は夢魂の遊離は宇佐見菫子が夢を通して幻想郷を訪問する際にも確認しており、「菫子が眠りによって本来見るはずだった夢」である夢魂が遊離して彷徨い、他者の体に入って夢を見せているのではないかとした。実際に菫子のものと思われる夢魂に触れた霧雨魔理沙は夢の中で「外の世界」の菫子の学校風景を体験している。

ただし、夢魂は「 同時に一つしか持てない 」という性質も持つ(華扇、『茨歌仙』)。
先のエピソードでは魔理沙の体には菫子の夢魂が入り込んだが、そのため魔理沙の夢魂が押し出されるように遊離することともなった。この魔理沙の夢魂は同じ場所にいた霊夢に入り込んでおり、霊夢は魔理沙が見るはずだった悪夢にうなされることとなった。霊夢の夢魂がどこに行ったのかはこのエピソード中では不明である。

菫子の夢魂がそもそも遊離した理由は『茨歌仙』の当該エピソード時点では不明であるが、菫子自身は、当時幻想郷で隆盛していた都市伝説異変とも関連して、菫子が関わったとある都市伝説に由来があるのではないか、と考えている。
そしてその都市伝説・オカルトの性質もあって、「もし自分の夢魂に触れていたらどうなっていただろうか」と想像し、肝を冷やしている。

また八雲紫によれば、菫子の幻想郷来訪にあわせて「 人が見る夢 」が幻想郷から一時的に消失していた。これは「 交換の術 」が原理的に発生していたもので、遊離したそれはまさに夢魂の移動である。
やがて交換されるものは菫子自身の質に近づいていき、霊夢たちにも怪異として認識される頃には「 人間 」が一時的に幻想郷から消失する事態ともなった。一時的に消失する人々には以前に眠りの状態にあったという共通点がある。
これの現象には後に菫子の訪問を阻害しない形で紫が対処しているが、その具体的な方法は「 ダミー人間 」という語とその仕組みの概要を除いて具体的には語られていない(『茨歌仙』)。

この他、夢魂は古くからその存在が知られており、例えば「 夢魂が宿る絵 」などを枕の下に敷いて吉夢を見るなどのことが行われていた。

東方Project作中では寅丸星の姿を描いた絵を枕の下に敷いて眠ると良い夢が見られるとされているが、これも星の神徳をうけた夢魂の成せる技かもしれない。
ただしこれは星の配下であるナズーリンに対して自分が星に信心を寄せていることを示して宝を持ち去られないための意思表示というナズーリン対策としての意味もあるのではとする見解もあり、正確な夢魂的効能の程は不明である(稗田阿求、『東方求聞口授』)。

明確にその夢魂を持つことが作中で描かれているのは先のとおり菫子、霊夢、魔理沙の三名の人間たちである。枕の下に絵を敷く智慧を通しては古来から人間の間に夢魂の作用があったことも語られている。
精神的存在でもある妖怪や自然の具現化である妖精、理の異なる神々などに夢魂があるかどうか(人間の「夢」に固有のものかどうか)は『茨歌仙』時点では不明であるが、次述の『憑依華』を見る範囲では多種多様な妖怪や神霊、一部の神格などからも決闘時のとあるアクションを通して夢魂が吸い上げている様子が見られるため、その性質の差異のほどは不明ながら人間に外の種族にも夢魂の性質は無縁でない様もみられている。

ドレミー・スイートと夢魂

夢魂は眠りや夢と不可分の存在・概念であるが、東方Projectには夢の世界の支配者としてドレミー・スイートが登場する。
ドレミーは『紺珠伝』においてその手の上にピンク色の何かを浮かべており、ドット絵ではドレミーの手にしたものはスライム状に弾力のある質感で躍動する。
東方外來韋編』におけるドレミーに関するZUNのコメントによればドレミーが手にしているこれはまさしく夢魂であり、「 人の夢のイメージ 」である。

この際の夢魂と同種のものと思しきものは『東方憑依華』にドレミーが登場した際にもみられており、本作ではドレミーは夢魂を多様な弾幕の一つとしても使用している。また弾幕としてばかりでなくドレミー自身が体を預ける大きなクッションとしても利用しており、その応用力の豊富さや形態・大きさの自由度も見ることができる。

ドレミーの周辺に見られる夢魂の質感としては、先の『紺珠伝』や『憑依華』のものを見る範囲では、独特の弾力があり、ドレミーの動きやその他の物理運動に合わせて粘性の高い水、水の球のような動きをする。表面に粘性があるわけではなく、ドレミーの肌に粘り気などをもってくっつくような様子も見られない。
例えるなら弾力・反発力のあるクッションや空気の詰まったボールのような質感や柔軟性のあるスライム的な弾力、球体形状への形状記憶的な復元性などを併せ持つ様子が見られる。
浮かんでいる様子などは宇宙ステーションなどの無重力空間で中空に水を浮かべた際などの表面張力で球体を成して浮遊する様子にも似ている。ただし無重力空間などでの際の水の球よりも夢魂ははるかに球体として安定しているという違いもある。

また柔らかいばかりではなく柔軟性を持ちつつ硬質化することも出来る(あるいは硬質な個体がある)様子も見られ、例えば『憑依華』ではドレミーが玉乗りのような様子で弾幕に夢魂を用いるアクションもある。
『茨歌仙』で描かれたようなぶつかると相手が眠るなどの様子は見られないため、特定の誰かの夢が遊離した夢魂というわけではなく、『外來韋編』でのZUNのコメントの通り、イメージが形を成したものなのだろう。

加えて『憑依華』でのドレミーは相手の夢魂を吸い上げて自身の力にするという能力も持っており、夢の支配者として夢魂を自身に有利に取り扱うことのできる才もまた発揮している。
さらに『茨歌仙』でも描写された「 暗い色のシャボン玉 」のようなものを大量に発生させるアクションもあり、相手の夢魂を一定量吸い上げている(ゲームシステムとしては「夢魂カウント」が1以上ある)と、オカルト必殺技として円形に顕現させた夢の世界の外周に合わせて大量の紫色の球を出現させて相手を攻撃することができる。

「夢の世界」

東方Project(Windows版以降)ではドレミーにも関連して「夢の世界」として、具体的な世界が登場している。ここには現実(現)側と同様にそれぞれの存在があり、夢側の存在達は「夢の世界の住人」とも呼ばれる。

『憑依華』作中では夢の世界側の住人として霊夢や魔理沙、菫子の他、鈴仙・優曇華院・イナバ聖白蓮豊聡耳神子茨木華扇比那名居天子などが登場している。また自由対戦モードなどでは夢側の存在についてドレミーが言及し、時には現側の存在との対比を語ることもある。
こちらは夢魂のようなうつろな存在ではなく少なくとも外見については現側と違わない姿をもっており、現側の自分とリンクしつつも自らの意思と感情ももつ。

その一方で、「完全憑依」などで現側の自分の存在が夢の世界に一時的に潜むと同時に強制的に現側に押し出されるなど、夢魂と同様に存在地点について現側からの影響を受ける。同じ存在が同じ世界には二つといられない点も、同時には一つしか保持できない夢魂の性質と似ている。

「夢違え」

ドレミーに関連して、『紺珠伝』では「悪夢を吉夢に変える」事などについて「 夢違え 」とも称されている。先述のように吉夢の夢魂を帯びる絵を枕の下に敷くなど夢魂の性質を利用した「夢違え」の姿も見られており、逆のパターンとしては悪夢で成る夢魂が入り込んだ『茨歌仙』での霊夢などは先述の通り悪夢にうなされる「夢違え」を体験することともなった。

「夢違え」の語は上海アリス幻樂団作品としては「ZUN's Music Collection」のシリーズにも登場しており、例えば「夢違科学世紀」にそれを見ることができる。

同作中では夢と現があいまいになったマエリベリー・ハーンメリー)が夢と現の性質、あるいはその存在性などを語っている。メリーは夢を通して異なる世界を体験するという先の他者の夢魂が入り込んだ霊夢たちとも似た体験を繰り返している。
ただしメリーの場合は「夢魂」との関係は不明であり、「ZUN's Music Collection」には「夢魂」の語や概念は登場しない(「旧約酒場」時点)。

メリーの話を受けた宇佐見蓮子もまた「夢と現実」について自らの想いを確かなものにし、それはこれからの秘封倶楽部の活動にも関わってくるなど、「夢と現」、「夢違え」が二人に影響を与えてもいる。
上海アリス幻樂団作品に見る「夢違え」については「夢の世界」記事も参照。

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