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概要編集

てんとう虫コミックス20巻及び、藤子・F・不二雄大全集5巻に収録「へやの中の大自然」に登場。


部屋の中で気軽に自然を感じる事ができる道具のセットで、以下の道具で構成されている。


けしきテント

部屋の壁や天井にこのテントを張ると、トリックアートのような空、山などの背景が広がる。


地面じゅうたん

草花が生えているじゅうたん。


立ち木スタンド

スタンドの根元のボタンを押すと、樹木が生えてくる。


プラネタリウム

「けしきテント」に太陽や流れる雲を映し出す。


ロボット

小鳥、チョウ、トンボを模したロボット。それぞれ本物と同様の動きをする。


小川じゅうたん

敷くと地面に小川ができる。実際に泳ぐこともできる。外の雑音を消す効果もある。


たきかべかけ

壁にかけておくと、そこに滝ができる


ちなみにこのセットの名称は原作漫画中では言われておらず、『続ドラえもん全百科』にて命名され、『最新ひみつ道具大事典』でもこの名称で掲載されている。また下記の1989年版では名称が「お座敷ハイキングセット」となっている。


ストーリー編集

のび太は「このぐらいのこと、君ならできる」「長い付き合いだからね」と言い出し、ママが留守中だからこの部屋を大自然に改造して今日一日、大自然に包まれて過ごそうと言い出した。そして「日曜日なのにどこへも連れて行ってもらえない、哀れな少年のために」と抱き着いて頼むと、ドラえもんも後片付けをちゃんとやることを条件に、このセットを取り出した。


さっそく2人はこれらを部屋にセットし、プラネタリウム型の道具で流れる雲や太陽を映写し、ロボットの小鳥や蝶、トンボも放し、寝転がりながら静かな時を味わっていた。だがそんな時、集金を取りに酒屋の男性がきてしまい、気分を壊れて不快に思いながらのび太は部屋を出ようとしたが、ドアと間違えて本棚に激突してしまった。


そして男性に現在母親が留守であることを伝え部屋に帰ると、周りの雑音を決ため小川じゅうたんを広げ、この中でドラえもんと遊泳を楽しんだ。しかしまた毎日新聞の男性や、ラーメン屋が来てしまったので、玄関に「たきかべかけ」を貼っておくことにしたが、これにより遊びに来たしずかも驚いて逃げ出してしまった。


だがのび太に呼び止められ説明も聞いたことで彼女も仲間に入り、3人で『静かな湖畔』を歌い楽しんだ。そんな中ドラえもんは出掛けてしまったが、その際に注意されたことで、のび太はこの自然を有料ハイキング場にして一人10円をとることを思いつき、しずかが止めるのも聞かないで広告を書き家の前に張り付けた。


するとジャイアンスネ夫をはじめとした客たちが集まって来て、のび太はたまった10円をニヤニヤ眺めていたが、その時2階から騒がしい音が聞こえて来たので行ってみると、皆が相撲を取っていてふすまに穴が開いてしまった。更にスネ夫は立ち小便をしようとし、挙句の果てにはキャンプファイアも始めだしたので、慌てて消火。


そんな時ドラえもんも帰って来て、ママも帰ってきたことを知らせてきたので、慌てて皆を帰らせて部屋のセットも撤去。だが部屋は皆が散らかしたゴミが散乱していたので、ママに怒られたのび太はハイキングでゴミを捨てて帰ることはよくないことだと、身に染みて理解した。


アニメにおける原作との主な相違点編集

大山版は1980年2月5日及び1989年5月5日に、水田版は2016年6月10日にそれぞれ放送している。


1989年版編集

  • サブタイトルが「部屋に自然を」に変更
  • 冒頭のび太は虫取り網を持ったネズミが猫を追いかけるアニメに夢中になっていて、ドラえもんは机の下に入ってネズミを怖がっていた。そしてそこにクラス会に出かけ、お使いに出たのび太は途中でハイキングに出かける親子を見て自分もハイキングに行きたくなった。
  • のび太が酒屋の男性と面会する場面はカットされた。
  • 川遊びをした際、のび太は普段着のまま袖をまくった程度だったので、水着には着替えていない。またドラえもんもこの後部屋を出ようとした際、壁にぶつかってしまっている。
  • 『静かな湖畔』を歌った時ののび太としずかが座っていた位置は逆になっている。
  • しずかはのび太が商売を始めようとした際止めてはいなかったが、料金が貯まった際は「ドラちゃんに叱られるわよ」と心配そうだった。このため皆が暴れた際は巻き添えになっていない。
  • 帰宅したママは2階から出た煙を見て火事だと思い急いでそこに向かった。またラストはのび太の「ハイキング ゴミは持って 帰りましょう」という川柳で締めくくられている。

2016年版編集

  • 冒頭のび太は降り続く雨に嫌気がさし「こう毎日雨じゃ体がなまっちゃうよ」と言っていたが、ドラえもんは「晴れても家でゴロゴロしてるくせに」と言っていた。またママも庭に洗濯物を干すことができていなかったので、のび太の台詞のうち日曜日は梅雨空に変更されている。
  • 部屋に道具をセットした際はのび太も立ち木スタンドのスイッチを押していて、完成した時は「君ならやれると思った」とドラえもんに言っている。ちなみにプラネタリウムを設置したのは、天井がそのままなことにのび太が気付き気分を出すためだった。
  • のび太は途中でカレーの臭いがしたためママに文句を言いに行っていて、更に洗濯物を部屋に干されてしまったが、これはドラえもんの案でテントの裏に干すことにし解決した。ちなみに集金に似たのは町内会の女性で、この後来たのは宅配の男性だった。
  • 部屋に招かれたしすかの腕には青い小鳥が止まりに来ていて、「静かな湖畔』を歌った後設定を夜にしたので蛍が光って飛び回り、これも彼女の頭にとまって光る髪飾りのようになっている。
  • 張り紙を見てやって来たジャイアンとスネ夫は初めは疑っていて、「嘘だったらしょうちしないからな!」や「どんなものか見せてもらおうじゃない」と言っていた。
  • 皆が部屋で騒いだ際しずかは巻き添えになっておらず、部屋が寝れたのは皆が水着に着替えて川の中であそんだからで、更にこの他にも皆した勝手な行動には、虫を捕まえる、ロケット花火を飛ばそうとするなどがあり、キャンプファイヤーはバーベキューに変更されていた。

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