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※本記事は鬼滅の刃の小説「風の道しるべ」のネタバレを取り扱っているため、閲覧は自己責任でお願いいたします。











概要

鬼滅の刃」の公式小説「風の道しるべ」に登場した
十二鬼月の一人で、この時点の下弦の壱」である。

長い黒髪を玉結びにし、髪に朱色の花がささり、着物を着た小柄な女性の鬼。
町外れにある屋敷を根城にし、大量の子供や捜索に来た隊士を拐い、捕食している。一見すると傷を負った子供を慈しむように接する慈母の様に思えるが、その本性は拐った子供に傷を負わせ、自己満足の育児をしては衰弱させ、自分の胎内に還すという名目で喰らっている。逆に帰りたいという子供や隊士に対しては「母さんを裏切った」「何の価値もない」等の暴言を平然と吐いて殺そうとするなど、まさに毒親そのものである。実弥曰く「慈母気取りの糞女鬼」
しかし、彼女がターゲットとするのは親からの愛に恵まれなかった子供や隊士である為に、彼女の愛を求めて自決したり、彼女を庇ったりするなど、マインドコントロールされてしまう者もいる。

風の道しるべ」にて階級『甲』になった不死川実弥粂野匡近の2人と対決する。

能力

名称は不明だが特殊なお香を焚いて、嗅いだ者に幻術を見せる珠世と同じ幻惑系の血鬼術を使う。
また、血鬼術に頼らずとも下弦の壱の座を授けられた事や、多くの子供を捕食してその中には稀血を持つ者も含まれていたらしく純粋な戦闘力もかなり高い。再生速度も速く、作中では匡近に斬られた左腕を瞬時に結合している。

過去

人間だった頃の名は、弥栄(やえ)。数十年以上前に数人の使用人と共に屋敷で暮らしていた。早くに両親を亡くしていたので、寂しさから若くして結婚した。
役者のような容姿をしていた夫は、物静かで穏やかな男のように見えたが……













※ネタバレ注意!!













一人娘の紗江(さえ)が生まれた時、夫が本性を現す。
母子はいつも傷だらけで、おまけに弥栄が屋敷とともに両親から譲り受けた掛け軸や骨董品を売り払っては、賭け事や酒に湯水のごとく金を使ったという。彼女が咎めようものなら、それこそ失神するまで殴られ続けていたらしい。
これらの事もあり、使用人は皆、夫を恐れて逃げ出してしまう。
だが、ある大雨の翌朝、夫が近くの川で溺死しているのが町の者に発見された。その前日は視界が悪く、さらに足場も悪かった事から、足を踏み外して川に転落したものと思われる。町の者は誰一人として彼の死を悔やむことはなかった。

だが、弥栄の悲劇はこれで終わらない。
娘の紗江が病に倒れてしまう。町の人々は皆、母親を気の毒がり、なんとか力になろうとした。ある者は、紗江と年齢が近かったこともあり、見舞いの品を手に、何度か屋敷へ上がっていた。
弥栄は紗江の頭を冷やしたり、重湯を呑ませたり、体を拭いてやったり、吐いた物を片付けたりと休む暇もなく働いた。薬湯や消毒薬の匂いを消すためか、病床の娘の心を癒やすためか、彼女の屋敷には常に、芳ばしいお香が焚かれていたという。
そんな献身的な看病も虚しく、紗江の容態は回復に向かったどんでん返しに、急速に悪化。やがて声を出すこともままならなくなり、十歳を迎える前に息を引き取ってしまう。通夜の晩、弥栄は紗江の部屋の座鏡の前で泣き崩れていた。
葬式が終わって間もなく、庭に埋めた紗江の遺体が掘り起こされ、現場には少女の着物のみが遺されていたという。弥栄は悲しみのあまりふらりとどこかへ行き、行方知れずとなってしまう。
その後、鬼舞辻無惨と出会い、鬼となる。



ここまでだとあくまで悲劇の女性のように聞こえるが、実態はまるで違っていた。













※以下、更にネタバレ注意!!

















屋敷のどこかに飛ばされた匡近が、弥栄のその後の手がかりを探すべく座鏡の引き出しを開け、利き手を中へ突っ込むと、不格好に折りたたまれたざらがみを発見する。
そこには、どす黒く変色した血文字がのたうっていた。














お母さんが私にどくをのませた。
お母さんが私ののどをやいた。
お母さんが私の耳をつぶした。
お母さんが私のかみをむしった。
お母さんが私のつめをはいだ。
お母さんが私のほねをおった。
お母さんが私をだきしめてなく。
お母さんが私をいらない子だという。
お母さんがわたしをだいじだという。
おかあさんはわたしをころそうとしてる
助けてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけて——————————













病で息を引き取ったと思われていた紗江は、実は弥栄による虐待の果てに衰弱死していた。
後に弥栄が夫を事故に見せかけて殺害した事や、鬼になって最初に喰ったのが紗江の死体だという真実を姑獲鳥本人が暴露している。
なお夫を殺した動機は、賭場で出会った女と駆け落ちして幸せになるべく家族を捨てようとしたからである。後の所業から擁護の価値はないがこの件に関しては夫の自業自得と言える。

つまり弥栄__もとい姑獲鳥の正体とは「家族という悲劇に見舞われた慈母」などではなく「家族という安心を得る事で自分自身が幸せになりたいが為に、その家族含む他者を踏みつけにできる利己主義にまみれた毒親」という怪物であった。

夫の暴力に耐えていたのも「夫に暴力を振るわれる哀れな妻」、娘の体を無理矢理壊しながら看病していたのも「病弱な娘を必死に看病する健気な母親」という虚像を演じる事に酔っていたからであり、2人を殺したのも2人が自分から離れようとしたからである。

このように、その本性は人間時代から驚く程に何も変わっていない。無惨の事は「初めて自分を理解して望むものをくれた御方」として崇拝している。
ちなみに作中の台詞から彼女は人間時代の記憶をハッキリと保っている珍しいタイプな模様。

彼女は人間の頃から人の皮を被った『鬼』だったのだ。

作中の活躍

屋敷に調査に訪れた実弥と匡近の内、実弥が親に恵まれなかった(父親に虐待を受けていた)事を一目で見抜いて目を付けて、彼を新たな自分の子供にしようと幻術の中に閉じ込めて分断する。しかし、厄除けの鏡とそこに残っていた紗江の遺志に導かれた匡近によって幻術を破られて2人の合流を許してしまう。

当初は純粋な戦闘力で2対1でも優勢を保っていたが、実弥の強力な稀血にあてられた事で酩酊状態に陥り形勢は逆転。ところが、そこで姑獲鳥にマインドコントロールされた少女が彼女を庇って間に割って入り、この機を逃さなかった姑獲鳥は少女ごと匡近を殺す攻撃を放つ。

結末

匡近が少女を護るべく姑獲鳥の斬撃から庇った事で彼に致命傷を負わせる事に成功する。しかし、その事で激昂した実弥に次の瞬間には頸を斬り飛ばされてしまい、最期まで作り物めいた笑顔を浮かべたまま絶命した。

この件の功績で、不死川実弥は新たな風柱として就任する事が決定したが、同時に匡近が殉職した事で彼の心に大きな傷を残してしまった。

余談

原作3巻24話の響凱の回想シーンにセリフで顔の隠れた着物の人物が登場しているが、彼女本人なのかは不明。また同じくそのコマには、セリフで顔が見えないが服装の特徴から後に下弦の壱になると思われる鬼もいる。

関連タグ

鬼滅の刃 風の道しるべ 
鬼(鬼滅の刃) 血鬼術 十二鬼月 下弦の鬼
鬼滅の刃の登場キャラクター一覧

姑獲鳥 毒親 サイコパス 狂気 
代理ミュンヒハウゼン症候群(MSBP)…わざと子供を傷つけて、熱心に看病しているふりをして周囲の人の注目を集めようとするといった彼女の行動は現代で言うとまさにこれ。ハッキリとした原因は未だに不明だが、幼少期におけるトラウマや家庭環境が関係するものと考えられている。

関連・類似キャラクター

  • 魘夢…後の「下弦の壱」。こちらも人間時代から最低な人間だった鬼である。
  • 響凱佩狼…元「下弦の鬼」だった者達。こちらは姑獲鳥と比べると幾らか同情できる過去がある。
  • 童磨…同じ十二鬼月の上弦の弐」。「人を幸せにするという名目で捕食する」「捕食対象を厳選している」「他人を逆撫でする言動」「人間時代から本性は全く変わっていない」、さらに「人間時代の記憶がハッキリ残っている」等多くの共通点を持つ。
  • 嘴平琴葉「夫から暴力を受けていた」母親繋がり。ただし琴葉の場合姑獲鳥と違い息子を心から愛しており、腐らず虐待することがなかった母親の鑑でありある意味正反対の存在。また上記の童磨とは因縁がある。

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