君は衝撃のラストに失禁を耐えられるか!
概要
ツタンカーメン王の墳墓で発見された棺に入っているミイラが移送先のアメリカの研究施設で蘇り、次々と殺人を犯していくというホラー映画。
1982年にアメリカ合衆国で公開されたが、当時の日本では劇場未公開となっていた。しかし、公開から2年後の1984年にはテレビ朝日の『日曜洋画劇場』で『宇宙から来たツタンカーメン/消えたミイラ!全裸美女に迫る古代エジプトの魔神』、テレビ東京では(テレビ朝日版と比べると割と大人しめなタイトル名の)『タイム・ウォーカー/時空の聖櫃』という邦題でテレビ放映された。
それから約30年後となる2015年には『宇宙からのツタンカーメン/タイム・ウォーカー 時空の聖櫃』という題名でDVD化され、2024年にはテレビ朝日での吹き替え版を収録したブルーレイも発売されている。
あらすじ
ツタンカーメン王の墳墓で、今まで知られていなかった謎の空間がダグラス・マッカデン教授率いるカリフォルニア科学大学の調査隊によって発見され、そこにあった棺の一つが研究のためにアメリカへ移送されることになった。
棺の内部には「高貴な旅人」とパピルスに書かれたミイラが安置されていたが、レントゲン撮影の際に学生のシャープが誤って通常の10倍のX線を当ててしまったことで、棺に付いていた未知のカビを活性化させ、ミイラ自体も蘇生させてしまった。
教授からの指示でレントゲン写真を見たシャープは、棺のなかに5つの宝石が隠されていることに気づいて盗みだしたものの、宝石店の鑑定では無価値と判定されたため、恋人や知人に配ってしまう。
蘇ったミイラは盗まれた宝石を取り戻すため、次々と持ち主に襲いかかり、また未知のカビに接触した者には肉体が腐食するという症状が現れ、犠牲者も増えていく。
ロスモア博士とセラーノ博士は、事件はマッカデン教授の自作自演と断定して追い詰めようとするが、レントゲン写真に写っていたミイラの骨格やカビの分析結果から、マッカデン教授は“ある仮説”に行き着いていた...。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え(テレビ朝日版) |
---|---|---|
ダグラス・マッカデン教授 | ベン・マーフィ | 津嘉山正種 |
スージー・フラー | ニナ・アクセルロッド | 横沢啓子 |
ピーター・シャープ | ケヴィン・ブロフィ | 佐古雅誉 |
ジャック・パーカー | ロバート・ランドム | 野島昭生 |
ウェンデル・J・ロスモア博士 | ジェームズ・カレン | |
ブルース・セラーノ博士 | サム・チュー・Jr | 寺田誠 |
ジェニー | メリッサ・プロフェット | 高島雅羅 |
ケン・メルローズ博士 | オースティン・ストーカー | 坂口芳貞 |
グレッグ・ハウザー | ジェラルド・プレンダガスト | 小滝進 |
リンダ・フローレス | シャーリー・ベラフォンテ=ハーパー | 山田栄子 |
ヘイワーズ博士 | アントワネット・バウアー | |
プラマー警部補 | ダーウィン・ジョストン | 仁内建之 |
シェリー | グレタ・ブラックバーン | |
ビル・ヴォグラー | ジョン・ラヴァチエッリ | |
ウィロビー警部 | クリント・ヤング | 村松康雄 |
コートニー | ケン・ギベル | |
マイケル・ゴールドスタイン | ゲイリー・デュビン | 塩沢兼人 |
エレン・ウィンターズ | グレタ・スタッフ |
スタッフ
- 監督:トム・ケネディ
- 脚本:トム・フリードマン/カレン・レヴィット
- 製作:ディミトリ・ヴィラード/ジェイソン・ウィリアムズ
- 音楽:リチャード・バンド
- 撮影:ロビー・グリーンバーグ
- 配給:ニューワールド・ピクチャーズ
- 製作国:アメリカ合衆国
- 言語:英語
余談
御察しの通り、邦題の時点で盛大にネタバレしてしまっている(正確には微妙に異なる)。
あえて例えれば、初期の某ADVのリメイク版に『犯人はヤス』という分かりやすい題名を付けるようなものである。
1984年に日本でテレビ放映されたことで、(作品解説の地の文で)失禁寸前とも評された驚愕のラストシーンが地上波でも流れてしまい、この邦題(特にテレビ朝日版)に引き寄せられてついつい最後まで見てしまった不特定多数の者たちの間では語り草となり、一種のカルト映画と化したのである。
映画公開から40周年となった2022年8月の『第9回夏のホラー秘宝まつり2022』にて日本初上映となったが、そこでも鑑賞者の失禁を誘ってしまった。
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