概要
1978年(昭和53年)~1999年(平成11年)まで製造された各社共通の小糸工業の鉄板灯器。
基本的な灯箱は日本信号や京三製作所と似ているが、小糸の特徴として角ばった構造でコード穴が中央にある事、底面の水抜き線が3つある事などが特徴となっている。
30cm、25cm、赤だけ30cm灯器があるが、全ての灯器で同じ庇が使用されている(京三製作所も同様)。
昭和53年~昭和55年までが斜め庇が採用され、55年以降は通常庇が採用されている。
更にブツブツレンズ灯器以降の灯器は錆びにくい材質が使用されている。
又、小糸自社製のレンズが採用されているのも特徴となっている。
濃色レンズ世代
1978年(昭和53年)~1983年(昭和58年)位まで製造された灯器。
当初は青みが強い濃色レンズを採用していた。
30cm灯器はドットレンズ、25cm灯器は格子レンズ。
当初は斜めフードだったが、昭和55年前後から通常フードになった。
樹脂灯器採用県の多くは昭和55年前後まではこの灯器を採用していた。
群馬県では緑色網目レンズが採用されず、ブツブツレンズ以降まで採用された他、栃木と共に赤だけ30cmレンズも採用されている。
和歌山県は他社は樹脂灯器が基本だが、小糸製に限っては後代も含めて鉄板灯器も採用していた。
緑色網目レンズ
1983年(昭和58年)~1988年(昭和63年)まで採用されていたレンズ。
青みがかかったレンズから一転、他社と似たような緑色レンズが採用され、大阪府、静岡県、神奈川県、東京都、福島県などの鉄板灯器採用地域で主に採用された。
他社と似たようなレンズであるものの小糸の場合は黄色レンズがオレンジっぽいのが特徴となっている。
但し、群馬県は濃色レンズが採用されていた影響でこのレンズは採用されなかった。
樹脂灯器がメインの県でも岩手県、山形県、愛媛県などではデザイン灯器としてこの灯器を採用していた。
ブツブツレンズ
1988年(昭和63年)~1999年(平成11年)まで採用されたレンズ。
この灯器になってから材質が向上され、現在でも錆が少ない筐体が数多く存在する。
ソフトホワイト電球とバンドミラー電球の両方が採用され、特にソフトホワイト電球採用地域はこのレンズの導入が早かった為、現在も数多く存在する。
但し、西日本の地域によつては電材擬き採用地域も出始めたので地域によっては少ない地域も多くある他、1994年(平成6年)以降からアルミ分割型と並行して製造された為、数が地域によってばらつきがあるのも特徴となっている。
ソフトホワイトは神奈川県、千葉県、長野県、三重県、京都府、岡山県等。
バンドミラーは茨城県、大阪府、広島県、山口県などで採用された。
縦型は新潟県、富山県、滋賀県、長野県、北海道などで採用されている。
東京都はこの時代から西日対策レンズが導入されていたのでこのレンズの採用はなかった他、静岡県や福島県、北海道はブツブツレンズ移行が遅かったので比較的数は少ない。
渦巻き状レンズ
1985年(昭和60年)から1994年(平成6年)位まで主に東京都で採用されていたレンズ。
レンズの特徴として渦巻き状のレンズとなっており、ブツブツレンズに比べて西日対策が施されたレンズとなっている。
東京都では他社の同世代灯器でもこのレンズが採用されていた。
1994年(平成6年)にアルミ灯器に移行し、2012年(平成24年)以降は都内の総LED化によって姿を消した。
現在は東京都以外に少数残るのみとなっている。
関連項目
小糸樹脂灯器:レンズは金属製灯器とほぼ同じ。