主な造形には『金光明経』をもとにした八臂像と、『大日経』をもとにした二臂像とがある。
後者は琵琶を手にした馴染み深い姿である。日本ではまず八臂タイプの弁才天信仰が広まり、より後期に伝来した密教に由来する二臂タイプがそれに続いた。
江戸時代に七福神のうちのひとりとされた。
龍神・水神としての弁財天
平氏の厳島弁天信仰は有名であるが、平家が権勢をふるっていたころは「どうやって仏教の仏を日本の神様へパラフレーズするか」が興り始めていたころで、弁天と称する女神を拝んでいたかは不明。また、源氏の方は、源頼朝が竹生島とだいたいあってる島である江ノ島へそこから分霊した、こっちは浅井姫でなくて弁天を勧請、崇拝の対象とした。一応北条氏も拝んでいたりいろいろあって(北条氏の祖が弁天とまぐわって氏を成したという伝承がある)エンブレムも弁天にちなんだ三鱗であるので、「元寇の際は、弁才天のご加護で何とかなった」とも言い張れる。
また、白い蛇は弁財天の遣いと言われている。北条時政が藤原秀衡調伏の祈願を江ノ島弁天へした折に、でかい蛇が東北へ行くのを見たので吉兆と喜んだという話がある。
技芸の神としての弁財天
琵琶を持つ二臂タイプの弁財天は、密教で説かれる尊格であるが、琵琶の技芸を生業とする人々から注目を集めるようになり、裕福な在家信徒が二本腕タイプの弁財天像を所有・護持するようになる。
琵琶の名手として知られる藤原師長所蔵の像は琵琶の名家として知られる西園寺家に渡り、これがのちに白雲神社に渡ったのだという。
琵琶を持つ弁才天像は、琵琶を生業とする家系において、その技を継承する儀式のさいにその場に安置された。
トイレの神?
また「トイレの神様」である、とインターネットで語られる。
経緯には「誰もが嫌がる役割を自分から負った」という美談から、「じゃんけんで負けた」「アミダクジで引いてしまった」といったモノまであり、民間伝承なのかも知れない
風水学ではこの伝承に基づき、トイレや浴室を清潔に保つ事で財運が上がる、と説いている。
伝承、言い伝え、として言及されているが現状では出典は不明。『まんが日本昔ばなし』の平成2年6月16日放送「かわやの神さま」において、弁財天がトイレの神であるとするストーリーが語られているらしい。
また、汲み取り式便所(=ボットン便所)を水洗式便所に改築する場合に工事で便槽を埋めてしまう場合は「櫛」「鏡」「酒」を入れてこれまでの利用の感謝を込めた儀式を行う事がある。
関連タグ
弁財天をモチーフとしたキャラクター
とろ弁天(八王子の仏教寺院・了法寺のマスコットキャラ)
ZUNTATA(イメージキャラクター)
弁財天(暁!!男塾。自身の技として男女の肉体を切り替える事が可能で、男塾に入塾後は常に男の姿のままでいる。)
『聖☆おにいさん』のは弁才天の方で。下界で買い物する際は、ヒールのある靴とかお履きになるからおみ足の下係の餓鬼の人が大変だそうです。