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日本住血吸虫

にほんじゅうけつきゅうちゅう

住血吸虫という寄生虫の一種。日本国内に広く分布し、特に山梨県で猛威を振るった。

概要

淡水性巻き貝の宮入貝(ミヤイリガイ)を中間宿主にして成長、その後ヒト・ウシ・犬猫など様々な哺乳類を最終宿主として寄生するのだが、その結果宿主に対して「日本住血吸虫症」という深刻な病をもたらすことで知られる。

名前に日本と付くが、実は東南アジアにも生息している。
(実際戦争中にフィリピンやインドネシアで兵士に被害が出でた例がありアメリカが協力的だったのはこのためともいわれている)

その生活環はというとまず体外へと排出された卵が水圏にたどり着くと第一次幼生が孵化し、それが宮入貝の体内に潜り込んでそこで第二次幼生として成長、さらに自己増殖することで一匹の幼体が数百以上まで増える。やがて宮入貝から脱出した多くの第二次幼生は最終宿主である哺乳類が水に触れた時にその皮膚を破って体内に侵入、肝臓付近の血管内に住み着きその血管から赤血球を栄養源として摂取しながら成体となる。成体の雄と雌が出会うと二体は重なり合うようにして共同生活を始め、雌はそこから産卵を開始する。

意外にも虫自体が寄生の過程でなにか致命的な悪さをするわけではないが、この時産み出された卵塊が血管を詰まらせて人体の様々の箇所で細胞壊死を起こし、さらに住処に近い肝臓に溜まった卵は肝機能を破壊して重篤な肝硬変を誘発させる。これが日本住血吸虫症である。

特に山梨県では地方病と呼ばれるなど日本住血吸虫症は大きな被害を長期間に渡ってもたらし、非常に多くの人々の努力と数十年に及ぶ対策により、ついに野生絶滅に及んだ。

同時に中間宿主の宮入貝もほぼ絶滅し、両者は研究機関で飼育されている種が殆どである(ただし、宮入貝に関しては住血吸虫を宿していないとされる種が一部で再発見されている)。
宮入貝に関してはやむを得ない犠牲から供養碑が建てられているが、流石に病原そのものの日本住血吸虫の供養碑は建てられていない。

関連項目

寄生虫 地方病
天然痘…同じく「人的努力」により野生絶滅となった生物(ウイルス)。
シロアリ…駆除対象だが供養碑のある動物。高野山奥の院に存在。

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