概要
2021年10月から12月までにかけて、TBS系列局(+日本テレビ系列局約3局)「日曜劇場」枠にて放送されたテレビドラマ。2部構成全9話。時代設定を2023年としている。
1話から4話が「関東沈没篇」、5話から最終回が「日本沈没篇」となる。
小松左京が1973年に発表したSF小説の傑作の一つである「日本沈没」を原作としてはいるが、田所雄介以外は全てオリジナルキャラクターとなっているため、原作ではなく原案と見た方がよい。しかも本作は“原案”とは別に蒔田洋平によるノベライズが存在するのだからちょっとややこしい。
『災害パニック』『災害シミュレーション』といったこれまでの作品とは異なり、政府関係者たちが、『関東沈没』『日本沈没』という国難を前にあらゆる対策を講じるという『シン・ゴジラ』のような政治劇要素を前面に出している。また地球温暖化や新型ウイルスのパンデミックといった現代の危機を彷彿とさせるシナリオにもなっている。
過去作にも多少は存在したメインキャラクターの恋愛要素は今作では(スピンオフに任せる形で)極力抑えられている。
最終回は2時間スペシャルという格好で放送されたが、ラストの展開に関しては2005年のリメイク版映画同様に賛否両論となった。
第53回星雲賞のメディア部門にもノミネートされている。
あらすじ
第一部「関東沈没篇」
環境対策の一つであるCOMS(コムス)をもとに、さらなる日本の未来を考えるための諮問機関・日本未来推進会議が東山総理の下で発足。環境省代表となった天海啓示は地殻変動による「関東沈没説」を唱える地質学者の田所雄介と出会い、日本に差し迫る危機を聞かされる。
第二部「日本沈没篇」
関東沈没という未曽有の大災害から数か月。日本政府内では被災した国民支援を重視する東山総理と、経済復興を重視する里城副総理との間で復興方針を巡り対立が発生する。そんな中、田所博士は終息したと見られていた地殻変動が再び始まり、関東のみならず日本列島そのものが1年以内に沈没するという新たな解析結果をもたらす。国土を失うこととなる日本人を一人でも外国に避難させるため、天海たちは移民交渉に奔走する。
キャスト
天海啓示:小栗旬
常盤紘一:松山ケンイチ
椎名実梨:杏
石塚平良:ウエンツ瑛士
相原美鈴:中村アン
世良徹:國村隼
天海佳恵:風吹ジュン
天海香織:比嘉愛未
椎名和子:宮崎美子
長沼周也:杉本哲太
生島誠:風間杜夫
里城弦:石橋蓮司
東山栄一:仲村トオル
田所雄介:香川照之
ナレーション:ホラン千秋
各話リスト
No. | サブタイトル | 脚本 | 演出 |
---|---|---|---|
1 | 異端学者の世紀の大予言 | 橋本裕志 | 平野俊一 |
2 | 作られた嘘 | 橋本裕志 | 平野俊一 |
3 | 葬られた不都合な真実 | 橋本裕志 | 土井裕泰 |
4 | 関東沈没の始まり | 橋本裕志 | 土井裕泰 |
5 | 国土喪失と復活のとき | 橋本裕志 | 平野俊一 |
6 | 抗えない日本沈没 | 橋本裕志 | 土井裕泰 |
7 | 売国の正体 | 橋本裕志 | 宮崎陽平 |
8 | 日本人大移民計画 | 橋本裕志 | 平野俊一 |
9 | さよなら日本 | 橋本裕志 | 平野俊一、土井裕泰 |
主題歌
「ラストシーン」作詞・作曲:石崎ひゅーい、歌唱:菅田将暉(エピックレコードジャパン)
スピンオフ
The other side of 日本沈没
ドラマの番外編となる作品。Paraviにて配信。