概要
斜めに削いで尖らせた短い鉄線を数10cmごとに巻きつけた鉄線。刺(トゲ)のついた鉄線のため「有刺鉄線」と呼ばれる。
主に敷地に人間や動物などの入ってこない/逃走しないよう、周囲を囲ったり柵や壁の上に渡したりして用いられる。下手に触れれば痛いのはもちろん、衣服が引っ掛かり身動きが取れなくなることで拘束し、そのまま発見ないし格好の射撃の的になりうる。
歴史
1865年、トゲの生えた生垣の中には家畜が入ってこないのをヒントにフランスで発明された。
その後、アメリカで農民が開拓した土地を放牧中の牛に荒らされないよう囲うために大量に用いられ、ジョセフ・グリッデンにより改良が加えられて現在のような形になった。
1876年、グラハム・ベルが電話を発明したが、農村に電話線を敷設するのは設備投資が大変で、最初期は農地を囲っていた有刺鉄線が電話線として利用された。
1914年から始まった第一次世界大戦では、塹壕戦で陣地を守るための鉄条網(有刺鉄線で作られた防護柵)が使用された。そちらの項目も参照。
対策として銃剣などのワイヤーカッター機能で切断する、毛布や人間を覆いかぶせることで後続が乗り越えるという手もある。
プロレスと有刺鉄線
有刺鉄線は過激なルールで行われるプロレス等の試合で、リングのロープの代わりに用いられる事もある。
1990年代に大仁田厚が率いたFMWは有刺鉄線マッチで集客に成功した。
その後、世界中のインディーズ団体でデスマッチに用いられ、新日本プロレスやwweも使用したこともあった。
フィクションと有刺鉄線
仮面ライダーギーツにて、(ネタバレ注意!)をゲームマスターが拘束し、創世の力を我が物のする為に使われた(OP映像とそのシーンでは浮世英寿の髪の色が違うが、OPと同じようにな動きで引きちぎった)。
有刺鉄線そのもので縛られるといった構図が描かれているものもあるが、痛みや出血を伴いやすくR-18Gにもなりやすい。