概要
CV:浪川大輔
鴨川ジム所属。
日本フェザー級のアウトボクサー。身長168㎝。1975年8月14日生まれ(入門時18歳)
幕之内一歩を慕っている後輩。誰もがその才能を認めるほどに秀でたボクシングセンスの持ち主。何のスポーツでも楽にこなす運動神経を持ち、ボクシングは高校から始めたにもかかわらず、1年の頃からその才能をいかんなく発揮し、1年で全国大会に出場する。しかし、今井京介に3年連続で破れ、常に準優勝に甘んじる。この事からプロボクサーを目指すようになる。
動体視力・反射神経・空間把握能力に優れたアウトボクサー型。さらに、鴨川ジムの厳しい練習にも弱音を吐かずについていくなど、根性や体力も持っている。
穏やかな性格であるが、一歩をはじめジムの先輩には礼儀正しく接する。一方で上下関係にはかなり厳しく、後輩の無礼な態度には叱りつける事も多々ある。学生時代はボクシング部の主将だった事もあり、問題児の扱いにも慣れているなど、かなりの体育会系でもある。
また、歯に衣着せぬ発言が多く、ジム仲間の青木と木村に辛辣な発言もあるが、逆に間柴にとっては自分の至らない部分を指摘してくれる友人として気が合っている。
とにかく一歩に対するリスペクトは高く、対戦相手をDisるようなシーンも多々見受けられる。一歩の彼女である間柴久美のことも好きではあるが、一歩が久美に向ける感情とは異なるとのこと。
今どきの若者といった華やかなイケメンだが、試合後のインタビューでダジャレを連発するなどかなりの残念なイケメン。本来アウェイである大阪でも、得意の駄洒落で観客をどっと沸かせた。
間柴とは板垣がスパーリングパートナーを依頼して以来、「家庭は決して裕福ではない」「モテる妹がいる」という共通項からか互いに本音を言いあえる仲。
(あの間柴とキッチリ交渉し納得させる手腕は末恐ろしい。)
高校時代に3戦3敗した今井京介をライバル視している。
板垣菜々子という妹がいる。実家は貧乏(板垣がパパに向けて「またリストラされちゃったの?」と言っているほど)ではあるが、板垣本人同様にしょうもないダジャレが大好きな明るい家庭(板垣パパの頭含む)。
幼少期から図鑑をずっと読んでいたため、動物や虫に詳しい。しりとりでは異常な強さを誇る。
梅沢正彦の退職に伴い釣り船幕之内の従業員として一歩と共に働いていたが、一歩復帰戦以降は警備会社に就職し、釣り船幕之内を自主退職した(一歩に気負わせぬよう配慮した上での行動とのこと)。ちなみに梅沢からコネ疑惑が掛けられたものの、一歩によれば「お父さんが正社員じゃないからコネの掛けようがない」ようで、就職の話自体が嘘の可能性が高い。
ファイトスタイル
作中でも屈指の超人的なスピードと動体視力を持つアウトボクサーで、間柴からは「スピードだけなら宮田以上」と評価された。特に、千堂の弟子である星洋行との一戦で、窮地において周囲がスローモーションに見えるほどの超スピードを覚醒させ、本来なら伯仲するほどの実力の相手をわずか1ラウンドで圧倒、通常なら1発分の時間に5発のジャブをぶちかますというカウンターでKO勝ちを治めた。
最大のライバルである今井をして、「コーナーから出したら俺では決して倒せない」「まるで超能力者」とまで言わしめている。
このスピードは単純な速さだけではなく、「超人的なスピードによる抜群のポジショニング」・「相手がスローに見えるだけでなく、眼球や筋肉の動きや呼吸まで視認できるほどの極限の集中力」・「頭や手など体の各部を個々にせわしなく動かすことで相手の反応を誘う無意識の高速フェイント」の3つの要素によって対戦相手の時間軸をズラす(ポジショニングにより動きが追えない・集中力により完全に動きを見切られる・無数のフェイントに反応すれば即カウンターが来る、しかも板垣は何も考えていないので次の手を読む事が不可能、という状況下になるため、対戦相手が「自分の時間だけが遅くなった」と錯覚する)という現象が起こることによる。その姿がまるで相手の時間を操っているように見える事から『時間神(クロノス)』と評された。
ただし、これほどの速度はごく短期間、それも集中力が極限まで研ぎ澄まされた状態でしか使用できず、極端に板垣のメンタルやテンションに左右される不安定なものであり、自信過剰な性格から戦闘力のブレが多い。強い相手であればある程高い才能を発揮できる分、実力が劣る相手ではそこまでの集中力に至らないために凡戦となるという対戦相手の力量に非常に左右される性質を持っている。
また自分から積極的に攻める宮田に対し、闘牛士のように攻撃をかわし、隙を見てパンチを打つスタイルをとるため、非力さと脆さから一発当てられてピンチに陥ることもある。デビュー戦と今井との日本王座戦と、負けた試合は全て1RにKO負けを喫している。
板垣は元々運動神経に自信はあったが、アマチュア時代に今井に歯が立たなかった経験から、自分のスペックの自信が今井戦との結果に左右されやすい節があり、新人王戦後は『今井に勝てた』自信を糧にA級トーナメントで覚醒していったが、逆にタイトルマッチで今井に敗北後はその域まで集中力を高められなくなっている。
こうして、自身の日本王座戦での敗北や目標だった一歩が引退した事もあってか大きなスランプに陥っているようで、描写された2戦は先輩の木村と青木のような泥仕合のギリギリで判定勝ちという試合になってしまっている。
上述の時間軸ズラしに関しても日本王座戦で今井に攻略法を見つけられており、根本的にフェイントも意味も成さない状況に持ち込むため「コーナーに押し込んでポジショニングを潰す」・「身体ごと押し付けての超接近戦でボディーブローを連打することで動きが見えても対処ができなくする」・「頭を下げてフェイントを見ないようにする」という対策を取られて敗北した。(ただし、これは今井からすれば1ラウンド目の初っ端でこれを決めなければ次の瞬間には板垣の術中に嵌るという一か八かの大勝負であり、実際これでも板垣は反撃のパンチを当てまくり、今井は顔が腫れ体力を使い果たしているため、決して楽な試合だったわけではなくむしろこれでようやくギリギリ勝てたという事でもある。)
作中で指摘されていないが、観衆として見る側なら観察眼は働くが、自分を基準にしてしまうために基本知識の応用では知的に働くが、逆に小賢しさが際立つ(武やゲドーの様なセコい類の)戦略には頭が回らない上、自分が戦う時になると駆け引きの面で遅れを取る事が多く、戦略に関しては高くはないと言う欠点を抱えており、相手よりスペックは高くても作戦には引っ掛かって劣勢になり、考えて動くと余計に引っ掛かる悪循環に陥りやすい。逆に何も考えない方が上手く行く下手な考え休むに似たりを地で行くタイプ。
得意技は高速のショートパンチとステップによって相手を蛸殴りにする「ハリネズミ」と先述の集中力による「後の先」をとるスタイル。集中力からの高速フェイントは現実のスーパーボクサー モハメド・アリのステップに準えて「イタガキ・シャッフル(通称ガキ・シャッフル)」と呼ばれている。
他、自分が本気で好きになった場合に限り、どんな技も一度見ただけで習得できる高いラーニング能力も持っており、宮田の「ジョルト・カウンター」や木村の「ドラゴン・フィッシュ・ブロー」をラーニングしている。