民生用ライダーズギア
みんせいようらいだーずぎあ
『スマートブレイン社・秋の新作カタログ』
一歩先の安全を貴方へ―
『仮面ライダーファイズ』でオルフェノクのデザインを担当した篠原保氏が、『宇宙船』の連載企画「妄想戯画」のコーナーで公開したオリジナルの仮面ライダー。
劇場版『パラダイス・ロスト』の世界観を踏まえて製作されたもので、オルフェノク社会の統率者となったスマートブレインが、事故・災害・人間達の攻撃と言った危険から身を守るための商品として販売している一般市民用ライダーズギアの新モデル紹介という体で3体のライダーが描かれている。
篠原氏曰く、これらのライダーはライオトルーパーのバリエーションのようなものとのことで、三本のベルトや帝王のベルトのような携帯電話型デバイスを持たないのが特徴。
※メイン画像のライダーがそれ。
護身用として開発された富裕層向けのモデル。
型番はSBU-001A「NEO-ALPA」。
最新技術を用いて製作されており、掲載されているライダーの中で唯一フォトンブラッドを使用していることが明言されている。
ギリシャ文字のα(アルファ)がモチーフで、右目に取り付けられた三連のターレット式センサーをはじめとする左右非対称のデザインが特徴。銀と黒のアーマーや赤いライン、クラッシャーのモールドなど、ファイズを思わせるような要素も見られる。
視界を喪失させるサイトジャマーに対抗する為に、頭部にはターレット式のファインダーを搭載。用途に応じて通常カメラとX線スキャナとサーモビジョンに切り替えることが可能(悪戯防止の為にX線スキャナ使用の際にはアラート音が鳴る)。
スーツや武器へのフォトンブラッド供給はエネルギーコアとして搭載されたカートリッジで賄われており、掲載されたスーツの画像にも各部にカートリッジとおぼしきパーツが見られる。
カートリッジは一回の充電で32時間の連続使用ができる。また、カートリッジはサービスセンターや全国のスマートブレインショップ、スマートスポット、エスマートでのリサイクルも可能。
武器は、パラライザーモード(麻酔銃)とカートリッジ式フォトンダガー(ファイズエッジと同系統の装備と思われる)の2形態に変形する「アルパライザー」。
そのほかにも、ベルト左側面にファイズショットと似たカウンターショットがセットされているのが確認できる。
似た名前のライダーが登場したことで混乱を招きやすくなったが、こちらは「アルパ」と読む。間違ってもあの親子ではない。
さらに、彼らとは別に仮面ライダーアルファがヒーローショーで登場していたりする。
優れた拡張性と汎用性が売りのスタンダードなモデル。
型番はSBO-750EX「SEEDA」。
モチーフはギリシャ文字のθ(シータ)。各所にライオトルーパーに似た造形が施されており、恐らくライオトルーパーの後継機種だと思われる。
曲率を抑えたラウンドシェイプファインダーにデュアルグローバルフィーラーを標準装備し、連携性能を飛躍的に向上させている。また、新開発のスマートフォームEXを採用したことで、年齢や性別を問わずに快適に装着することが可能となった。
他にもスーツの色を選ぶことができるようで、カタログには4種類のカラーバリエーションが掲載されている。
元が元だからか全体的に廉価版という趣が強く、付属する武器もアクセレイガンに似た短剣一つだけだが、オミクロンシリーズとのアッパーコンパチブル仕様によりオミクロン用のオプションパーツを全て使用することができる事で資産を無駄にせずに済む。
専用バイク「ジャイロツアラー」との連動性を追求したスポーツタイプのモデル。
型番はSBR-816S「PYRON(白龍)」。ファイズに登場するライダーにしては珍しく漢字表記も存在する。
モチーフはη(イータ)。尖った形状の肩部アーマーをはじめ、ライオトルーパーをベースにカイザの意匠を取り込んだようなデザインになっている。3種のカラーバリエーションが公開されており、フォトンストリームに似たラインも見られるが、カラーバリエーションごとにラインの色が異なるため、単なる装飾の可能性が高い。
付属する装備品は先述のジャイロツアラーのほか、シーダと同じアクセレイガンのような短剣が確認できる。また、こちらもオミクロンのオプション装備を流用できるが、シーダと違って一部の装備は利用に制限が伴うと説明されている。
その他にもスマートブレインモーターズ製のエアロカスタムパーツが使用可能で、安全対策だけでなくスポーツやレジャーシーンでも高いポテンシャルを秘めているとか。
また、クロックアクティベーターの採用によりジャイロツアラーのエネルギーコアを利用して「アクセルモード」なるものを疑似的に再現できるという機能が存在する。恐らくアクセルフォームに似た能力だと考えられるが、詳細は不明。
ジャイロツアラーについても、名称やデザインからジャイロアタッカーの民生用モデルではないかと推測できるものの、特に説明はされていない。
シーダやパイロンのベースとなったモデル。
型番は不明で、ビジュアルも公開されていない。
「ギリシャ文字のΟ(オミクロン)がモチーフ」、「多種多様なオプション装備が存在する」、「治安維持部隊や災害救助隊で正式採用されている」などライオトルーパーと一致する点が多々あるが、このライダーがライオトルーパーなのかは不明。
篠原氏の画集『イコン』に本イラストが収録された際は、中央にライオトルーパーも描かれている。
イラスト解説ページによると、劇場版ポスターで使用したライオトルーパーのCGデータをいじって、いろんな市販量産型をカタログ風に描いてみる、というコンセプトとのこと。