概要
漫画家・水木しげるの故郷、鳥取県境港市にある妖怪の世界観をテーマとした観光名所。境港駅前から水木しげる記念館までの約800mが「水木しげるロード」と呼ばれ、水木の代表作ゲゲゲの鬼太郎や悪魔くん、河童の三平などのキャラクターを中心に日本各地の妖怪をモチーフとしたブロンズ像や絵タイル、モニュメントなどが歩道に設置され水木ファンの聖地となっている。
通り沿いには数多くの店が立ち並び、鬼太郎ファミリーを型どった名物パンや妖怪キャラをモチーフにした雑貨、小物などのお土産やグッズが販売されている。
水木しげるロードがオープンした当時は23体だった妖怪ブロンズ像は年々数を増やしていき、2018年には全177体となった。2017年から大規模なリニューアル工事が実施され歩道の拡張、夜間照明の新設、銅像の再配置などが行われた。
米子市から境港へ続くJR境線では鬼太郎をはじめ目玉おやじ、ねこ娘など6種類のキャラクターのイラストが入ったラッピング列車「鬼太郎列車」が走り、沿線の各駅は「鬼太郎駅」や「ねずみ男駅」など、妖怪の名前を使った愛称がつけられている。
境港から武良家のルーツである隠岐の島への延長も進められており、島にはすでにアマビエや五体面などの銅像10体が設置されている。
施設
水木しげる記念館
2003年に開館した水木しげると妖怪の世界を展示・紹介するミュージアム。
「水木しげる漫画ワールド」「ねぼけ人生の間」「妖怪洞窟」などのコーナーに代表作の原画や絵画、昔のコミック本、海外収集した妖怪コレクション、妖怪ジオラマなどが展示されている。
2023年3月から建て替えのため休館し、2024年春に再オープンした。
ゲゲゲの妖怪楽園
水木しげる記念館の北側に隣接したプチ・テーマパーク。「鬼太郎の家」や「一反木綿の遊具」などがある。「妖怪おでん缶」などの限定オリジナルグッズも販売されている。
妖怪神社
2000年1月1日午前0時に落成入魂式が行われ水木しげる本人が御神体に入魂した。
御神体は高さ約3m近くある黒御影石と樹齢300年の欅で「目玉石」と言われる目玉おやじの清めの水や一反木綿の鳥居などがある。
河童の泉
「河童の三平」の主人公・三平や河童、小豆洗いといった水に関連する人物や妖怪に加え、小便小僧の鬼太郎や泉を泳ぐねずみ男などのブロンズ像がある。
世界妖怪会議
鬼太郎と目玉おやじのブロンズ像を中心に、バックベアードやアササボンサン、吸血鬼エリートなど世界の妖怪ブロンズ像が集まり会議を開いている。
鬼太郎妖怪倉庫
みなとさかい交流館2階にあるゲゲゲの鬼太郎をテーマにしたお化け屋敷。
余談
6期鬼太郎ではオリジナルキャラクターの人間側ヒロインの少女犬山まなの父親の実家が鳥取県境港市と設定され、16、17、65、66話とシリーズ初の境港が舞台となる「境港編」が放送された。境港で漁師をしているまなの伯父、犬山庄司(CV:魚建)のモデルとなったのは当時の水木しげる記念館の館長・庄司行男氏。
このとき鳥取県は約1,300万円の予算を投入して番組スポンサーとなり、2018年7月の1カ月間CMを放送するという力の入れ具合であり、放送時に大きな話題となった。
作られた当初は「妖怪の像なんて…」と不評の声もあったが、その後、ロードの完成直後の平成五年に、ブロンズ像の盗難事件が発生。当時のマスコミが多くニュースで取り上げた事で、皮肉にも徐々に認知度が高まり、翌年以降の観光客数が大幅に増加。さらに五期鬼太郎及び実写映画のヒットに加え、2010年のNHKの朝ドラゲゲゲの女房のヒット直後に、翌年の二倍にまで観光客数が増加。その後も前述の六期鬼太郎などのヒットの度に年々観光客が増加している。
2017年からさらにリニューアルが行われ、像の数も120体以上に増加するなど、現在では鳥取県を代表する観光名所になっている。
外部リンク
- 水木しげるロード
- 水木しげる記念館
- ゲゲゲの妖怪楽園
- 妖怪神社
- 鬼太郎妖怪倉庫