イツカ・カナラズ・コロシテヤルカラナ
曖昧さ回避
概要
少女は狂ったぐらいが気持ちいいがキャッチコピー。
対応機種はPC-9800シリーズ、X68000、MSX2。
サスペンスがメインでありエロシーンほぼオマケ(当時の2時間サスペンスではベッドシーンがあることも珍しくはなかった)。その凄惨なストーリーから「さよならを教えて」と双璧を成す『ギャルゲー史上最悪の鬱ゲー』と呼ばれる。
まだ「ヤンデレ」という言葉が確立していなかった当時において、犯人の動機が完全なヤンデレであり、ギャルゲー業界における「元祖ヤンデレ」である点としても、非常に画期的な作品といえる。
(ギャルゲー業界に限らなければヘラとか六条御息所が知られている)
年齢制限のあるアダルトゲームとは言え、現在の基準ではモザイクが掛かりそうな猟奇的なシーンも無修正、救いの無いストーリーの一本道、ヒロインの狂気の愛の表現等あらゆる点で挑戦的、野心的な作品であったのは想像するに難くないが、なんでも本来はもう少しエロシーンが存在する予定だったが「沙織事件」の影響でエロの代わりにグロに力を入れた結果こうなったらしい。
凄惨な斬殺死体、焼死体などが容赦なく描かれるが、ある意味最も猟奇的なのは、とある都市伝説を再現したシーンである。一体何を参考に描いたのだろうか…
現在では入手困難ながら、その伝説っぷりから動画サイトや個人サイトなどで大体のあらすじは把握できるが、心臓の弱い人はくれぐれも閲覧しないように。
キャラクター
- 狩野哲
主人公。アルファロメオを愛車とする美大生。
自分本位な所もあるが、基本的には人当たりの良いナチュラルなイケメン。
本人は自覚していないが大学内でもトップクラスの良い男として評判らしい。
女性関係は結構だらしなく、彼女持ちにもかかわらず元カノを含む多くの女性に言い寄られ、断りきれずに関係を持つ。
それが死亡フラグであるとも気付かずに…
ロリ趣味はないと言い切っており、美夏とは所々相性が良さそうな点も見受けられるが、あくまで「恩師の子供」程度の認識であった。
- 高瀬成子
心理学科を専攻しており、刑事になるのが夢。
都議会議員を母方の伯父に持ち、そのコネを利用して容疑者として拘留された哲を救出。
厄介ごとに巻き込まれた哲を救うべく、明晰な頭脳を活かして事件の真相を独自に追求する。
哲の浮気に薄々感づいてはいるが、軽く咎めて見逃してあげる慈愛的な性格。
非の打ち所が無いように見えて実はカナヅチ。愛猫のサマンサが犠牲になった時は流石に我を忘れて取り乱した。
不思議な雰囲気を漂わせた10歳の少女。
このゲームのヒロインでパッケージにもその姿が描かれているが、濡れ場はもちろんお色気要素は一切無い。
初登場時はBGMがネタバレと言われるくらい不穏な曲が流れ、エロゲーにしては珍しく主要人物が黒髪しかいない中で、唯一の茶髪であることも異様な存在感を引き立てる。
その吸い込まれるような瞳に誘われるように哲がコミュニケーションをとった事がすべての始まりとなった。
もし哲がロリコンであったなら悲劇は回避できたかもしれない…
2016年6月23日に哲とのツーショットが投稿されるまでPIXIVでの関連イラストは全て彼女で占められていた。現在も彼女が描かれていないイラストは存在しない。詳しくは本人の記事を参照。