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score22より抜粋編集



『夜鷹純様』


「――――私は耐えることができない。こんなことがあってはならない。」

「あなたにまた氷の上の居場所を作りたい。」

「この子はあなたのような特別な魅力を以っていると信じています。」

「一度お会いできないでしょうか」




Short Program 4編集





(降りしきるのなかを走る車中にて)




夜鷹純

「・・・あとどれくらいかかるのかな」



運転手

「2時間程でしょうか」



夜鷹

「帰りたいな・・・」





(雪に閉ざされた、とある山中の豪邸前にて)





老婆

「ようこそおいで下さいました」

「あたたかいお茶をお淹れします」




夜鷹

「いい」

「すぐ帰る この話はもう終わりだ」


「手紙は・・・面白いと思ったが」


「話を聞くほどその子供には面倒事が多すぎる」

「・・・つまり『』という根本的な才能がない」


「もう飽きた」





老婆

「・・・そのようなお話でしたら光様には十分な素質があると思います」

孤児だった光様は数奇な巡り合わせで当家の養子になられました」

「人を惹きつけて運を掴む強い力がおありです」




夜鷹

「・・・それは僕が判断することだよ」

「本人は何処にいるんだい」
















老婆

「後ろにいらっしゃいます」





















狼





のように



眼球がゆらゆら煌めいていた






















概要編集

『Short Program 4』は、漫画『メダリスト』の単行本第2巻に収録された


本作のラスボス、夜鷹純&狼嵜光コンビの邂逅エピソード


……である。冒頭にて5年前と書かれていることから、光が5~6歳頃の時期と推定される。




この時、夜鷹は先ほどのぶっきらぼうかつ投げやりな態度から一転して光が放つ異質な気配に驚愕している。



『きっとこの子供は僕が何もしなくても』

『なんらかの形で世界に見つかり日の下に引っ張り出されるんだろうと思った』


『そして僕と同じ道を辿るんだろう』




内心でそう独白すると、夜鷹は「僕が飽きるまでなら」とのたまいながらこの勢力(?)からの提案を了承する。


それは、『狼嵜光という「当家の養子」にフィギュアスケート指導をすること』。その対価として『夜鷹純本人が世間に内密にスケートに勤しめる環境を提供すること』。


善は急げとばかりに夜鷹は狼嵜光を連れてかつてのライバルであった鴗鳥慎一郎の家に襲来し、彼女の生活面でのサポート……平たく言えば「少女一人の世話」をおしt…もとい依頼した。

それ以来、光は鴗鳥家にて小学校入学以降も下宿し続けている。


そして、夜鷹純は影のコーチとして狼嵜光に事実上のスパルタ教育を施し、光もこれに応えるかたちで全日本ノービスB大会を2連覇するほどの天才スケーターへと成長している。


この間、彼女の所属はあくまで慎一郎が経営するフィギュアクラブの名港ウィンドFSCであり、夜鷹純との関わりは前述の勢力の根回し(と、鴗鳥一家の協力)もあり慎重に秘匿されているようである。

それは、何度もテレビで彼女の特集が組まれても決して漏れることがないほど。



冒頭の文章は、後に第6巻収録の22話にて明かされた便箋数枚分におよぶ件の勢力が夜鷹に接触してきた際の『手紙』の一部である。




判明した事実と謎編集


以上のことから、いくつかの事実が浮かび上がる。


  • 作中の天才少女・狼嵜光は元孤児で、縁あってとある『家』養子になった。
  • その『家』の名称は現在の光の苗字から『狼嵜』である可能性が高い。
  • オリンピック金メダリスト・夜鷹純は20歳でフィギュアスケートを現役引退して表舞台から姿を消したが、この『家』はそのことに関して「こんなことがあってはならない裏事情を知っている。
  • この『家』(以下「狼嵜家」)が、狼嵜光と夜鷹純を引き合わせ、2人に現在の居場所を与えた。
  • 『狼嵜家』は、山間の僻地に豪邸を構え、マスコミ関連その他にも手を回せるほどの影響力を持つ。


編集現在、このことを知っているのは当事者2人の他は鴗鳥慎一郎とその家族、そして慎一郎からそのことを説明された明浦路司、等々の僅かな関係者に限られている。




しかし、以下のも浮かび上がる。


  • 『狼嵜家』はどうして光を「フィギュアスケーター」である夜鷹に引き合わす必要があったのか
  • なぜ『狼嵜家』自体が表立って光を指導・プロデュースせず黒幕に徹しているのか
  • 同じく、過去の栄光をすべて捨て去ってまで夜鷹純が頑ななまでに世間に出ようとしない理由はなぜか(※)
  • 夜鷹が繰り返し呟いた『飽きる』とはどういう意味か
  • 光という存在に関する、夜鷹が匙を投げかけるほどの『面倒事』とはなにか


※このために狼嵜光の指導者としての名声はすべて鴗鳥慎一郎に帰結しており、慎一郎自身もそのことを憂いている。

同時に夜鷹自身は保護者や本職のコーチとしてのサポート等の責任は負っておらずそれらの負担は鴗鳥一家が抱えている状態にある(ただし、夜鷹自身の生活能力は壊滅的であることが示唆されているため決してナンセンスな対応とは言い切れない)。

ぶっちゃけ、すべての矛盾は夜鷹純がきちんとしたコーチとして狼嵜光を正々堂々と指導・サポートすれば解決するはなしだったりする。

しかし、実際には夜鷹は絶対に表に出ず、それなのにレオニード・ソロキンら夜鷹の知人が(恐らく勝手に)光の指導のために招聘されたりなどチーム経営者としての慎一郎を振り回すなどちぐはぐな行動が目立っており、司からは「鴗鳥先生に匿われているという自覚が無い」と呆れられている。



まとめ編集

本作『メダリスト』は、ごく一般的な少女たちがフィギュアスケートの技術を身につけ実力者たるメダリストへと成長していく物語であるが、以上のように、夜鷹純&狼嵜光コンビに関してはこの限りではない。


狼嵜光にはどんな生い立ちがあるのか、夜鷹純はなぜメダリストの栄光を捨てて世捨て人のような境遇に終始しているのか、鴗鳥慎一郎ら関係者はなぜこのような矛盾した状況を憂いつつも是認しているのか、そして『狼嵜家』はなぜ夜鷹と光を引き合わせたうえに密かに後援し続けるのか――――――――



ジュニアクラス編が開始されている編集現在、全貌は明かされていない。



※※※注意※※※編集

上記勢力は同作内で存在が示唆されてこそいるが、編集現在まで定まった名称で呼称されていない。

よって、同記事タイトルは現段階であくまで仮称であることを留意されたし。



関連タグ編集

メダリスト(漫画) 全ての元凶































狼嵜光の証言編集


第2話にて、主人公である結束いのりに対して「わたしお母さんいない」と言い切っている。

そして、保護者をかねる家族が習いごと等で子供を心配したりともすればやり過ぎを掣肘しようとする気持ちが分からないと述べている。小学校ですらスケート練習を優先して途中で帰宅すると言ってのけるほど愛着は薄いらしい。


編集現在まで光自身が「家族」等といった人生の根幹を成す生活概念に触れた発言をしたのはこれのみ。

これ以降は、自分がいかに師匠である夜鷹純という存在に迫れるか、『私の友達』である結束いのりが強くなってくれるか、そのためにいのりの師である明浦路司が犠牲を払うつもりがあるのか、兄弟分である鴗鳥理凰がめげずにフィギュアを頑張ってくれて嬉しい………といった具合で見事なまでに家庭という概念が欠落したマインドに終始している。

つまり、彼女の世界は、物心ついた頃から「生活拠点」としての鴗鳥家と夜鷹純のスパルタ教育、そしてフィギュアスケートにおけるライバルたちとの戦いが中心で、下手すればそれ以外は考慮の範囲外だったことになる。


こうしたことから、鴗鳥家に居を移す以前の、『狼嵜家』に引き取られる前後の光の生い立ちは非常に人間味の薄いものであった可能性がうかがえる。


また、衣服等の必要なものはだいたいネット通販でそろえているとも言っており、それなりの額の金銭的援助を本来の養家から継続して受けている可能性もある。

(ただし鴗鳥家からのお小遣いという可能性もあり)

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