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概要

通貨発行権を有する政府の自国通貨建ての国債いわゆる国のシャッキンをいくら発行しても通貨そのものを発行できるのだから債務不履行デフォルトになることは絶対に起こり得ず、単年度インフレ率の微増までを上限に政府支出を拡大させれば、物理的な生産力の上限まで経済を拡大させることができるという理論が有名な論である。

勘違いしている人が存在するが、MMTには租税を否定するものでも、大きな政府を作るものでもない。特徴として非常に現実を反映した実際主義プラグマティズムに基づく理論であり、決してトンデモ理論ではない


政府債務を増やすだと!?気は確かか?

「国債を発行しまくればギリシャアルゼンチンのようにデフォルトするぞ!」
などという意見が主流学派から見受けられるが、

バカ!わからんのか!?

わからんのか!?


確かに誰であろうと借金をしたならば期限までに耳を揃えてキッチリ必ず返さなければならない。
だがしかし先述のように、制限があるとはいえど、国といういくらでも好きな額お金を刷れる存在が、その刷れてしまう自国通貨をいくら借金したところで、政府要人が全員気を違えて返済を拒否するなどでもしない限り
自国通貨建て債のデフォルトは起きない。

しかも刷るという表現をしているが、本当にお金を刷る必要すらない。
実際の通貨発行は好きな数字を中央銀行の口座に書き込みエンターキーを押すだけである。
この信用創造与信行為によるマネークリエイション
万年筆マネー 
キーストロークマネー
という。

我々のように通貨発行権の無い一般国民がする借金と
国の発行する自国通貨建ての借金とでは
返済難易度が天と地ほど差があるのだ。

そして何よりギリシャアルゼンチンなどデフォルトした国の借金は、
あれらはすべて外債やドルペッグされた自国通貨で、
ユーロ加盟国がユーロを勝手に刷れないように
他国通貨とペッグされている通貨も同じく、
いくら自国通貨といえど好き勝手に自国通貨を発行しては為替を固定するための外貨準備高を消耗し底をつけば結局外債を建てざるを得なくなるので。おいそれと通貨発行は出来ない。
デフォルトする国の借金というのはまごうことなき皆が想像するタイプの純然たる
ザ・借金である。

むしろ景気が過熱してもいない内に基礎的財政収支、プライマリーバランス(PB)を無理に黒字化するような、借金を増額し無いということは、まだ温まってもいない水風呂にさらに氷を投げ入れるようなものであり、経済に多大な負荷を掛け財政均衡によって生み出された不景気によって生産力は下がり、円の減少により円高によって国内の生産力供給力を削り、輸入に頼りだすと外債を建てて買っても建てて買ってもなお原料や必要物資が足りない状態になるからそちらのほうがよほどデフォルトに近づく行為といえる。

事実ギリシャアルゼンチンと言ったデフォルトする国はデフォルトする直前の数年以内にPBがだいたい黒字になっており。
バブルでもない時にPB黒字化するほうが『おれこの戦争から帰ったら結婚するんだ』とにこやかに本国へ残してきた彼女の写真を満面の笑みで見せるレベルの古典的な死亡フラグと言えるだろう。

なおバブルが弾ける前兆もだいたいPB黒字化である。こちらの黒字はバブル初期に達成しバブルを長期化させないという意図のためなら問題はない。
存分に黒字化してくれ。

オーストラリアのように輸出にてPB黒字化を達成している国もあるが、それもそれで他国との貿易摩擦だけでなくいずれ不穏の種を生みそうな不健全な財政である。

そして国や誰かがした借金とは
裏を返せば我々の財布に入ってる銀行券や硬貨、通帳に付け込まれてる数字と対になる存在で、

『国が借金を償還していく』『PB黒字化させる』というのは我々の財布の中身や通帳の数字をゴリゴリ削っていくという事に他ならない。
国のシャッキンを平時に躍起になって返済することが我々国民の害にしかならないというのがおわかりいただけただろうか。

したがって景気が加熱しすぎ、インフレ率が上がりすぎな状況でも無い場合は国の借金は内債である限り国が滅ぶまではゆっくり毎年過去最高額を更新し続け増えていくほうが安全なのであり、
「不景気なんざ財政支出でぶっ飛ばしてやる!」
「日本の供給力をなめるなよ!!」
と死亡フラグをバキバキにへし折ってくれるような政治を目指してほしいものである。

そんなに返済が簡単ならなんで完済してしまわずまた借り換えるの?

それがわからない、そんなに債務が問題ならば使わない事を前提に1000兆円コインを鋳造して国庫に保管しバランスシートに計上すればいいと思うのは私だけだろうか。
または今まで燃えたり水底に沈んだりと消耗、消失してきた日本銀行券や不良債権の分だけ償還期限のない無利子永久債の発行をして『最後の貸し手』として設立した経緯のある日銀が引き受け、その分は政府と日銀のバランスシートに計上しないという方針でも良いと思う。

それと、国民側からすれば国の借金の黒字化を意味するのは通貨の抹消であって完済はおろか完済に向け黒字化される事のほうが恐怖だと思うのだが。

じゃあ政府支出を増やしまくれよ

そうも行かない。急に出しまくってしまえば前述のインフレ率の制約に引っかかる

しかし一般的に税にはそのインフレ率を状況に合わせて吸い取る機序があるのだが、そのためある程度の政府支出を出しすぎちゃった、という状況にも対応出来る法人税や所得税といった累進性の細かく設定された税制がキーポイントとなってくる。
これをビルトインスタビライザー効果という。
そのビルトインスタビライザー効果が無くタバコ税や酒税のような悪要因の排斥効果もない消費税が悪税と言われる所以はそこにある。

話は少し逸れたが、そういうこともあって、現在の日本は前年度比で数十兆程度支出を増やしたところでインフレ率が日銀目標まで上がるわけではない。

財務省が指標としている債務対GDP比率(これを指標として固執するのはあまり意味はないが)は政府支出に対するGDP弾性の乗数が1倍だったとしても2017年度の政府支出はあと約14兆円以上補正予算を増額していれば改善していたという試算がある。
ソース

じゃあいくら出せばインフレになるんだよ

インフレ率自体はGDPの名目値÷実質値の商から求めるデフレーターから算出するものなのだが、
その年の実質GDPが政府支出だけで正確に予測出来る計算式があるならぜひお聞かせ願いたい。

GDP
・政府が自由にできる変数、政府部門の支出、(政府最終消費支出、公的固定資本形成)
・政府が自由に操作出来ない変数、民間部門の支出、(民間最終消費支出、設備投資、住宅投資)
・同じく操作できない輸出入の差額である純輸出
おもにこれら3つの部門の要素から変動する

上記のようにインフレ率も経済活動の結果であり実需の履歴であって、政府支出によってある程度の予測は出来ようものの、政府部門以外の変数は政府が決定出来ない。

また、数式が組めない事をいいことに『財政支出がある閾値を超えたらいつ一気にハイパーインフレを起こすかわからない、』という意見もあるがこれも非現実的である。
戦争や大災害などで供給力が変わらないという前提条件の元ならば政府支出による民間部門への流入量からインフレ率は大きく逸脱しないのだ。

結論を言えば最低限のラインとして去年度にgdpギャップ分、デフレした分の額以上出していればインフレしたことになる、のでコロナウイルスでで不況の真っ只中だった2020年度を例に取ればあとおよそ80兆円追加で補正予算を組んでいればインフレデフレはプラマイ0だったことになる、
日銀目標のインフレ率2%基準で言うならば約120兆足りなかったのだ。
リーマン・ショック以降の日銀目標未達分も回収するとなるとさらに追加で約200兆の合計約320兆ほどの予算を追加すれば日銀目標に到達できるのではないかというラインになる。
リーマン分を一気に投入するとインフレが昂進しすぎるので10年間で分散するにしても毎年20兆円づつなにか長期の投資計画を建てて実行するべきだろう。

日本すっげぇお金お金配ってるというのは事実誤認であって
実際はインフレ率を基準にすればお金を配って無さ過ぎなのだ。

MMTが他に言及してるもの

自国通貨建て債をいくらしてもデフォルトは起こり得ないという論はMMTの一部であって全てではない、他に軸としている論としては

国定信用貨幣論
(Tax Drive Money、租税が通貨を駆動させる。徴税力があり、税金に使わざるを得ないから通貨の信任が通貨発行の多寡によってなくなることは無い、租税貨幣論ともいう)

機能的財政論
(税は財源ではないし国債は資金調達手段ではない。そうであるならばそれは国家の会計ではなく、ただの家計や会社である。政府がまず最初に支出を出し通貨を民間に流さねば民間部門は税金を収めることも国債を購入することも不可能である。)

内生的貨幣供給論
(中央銀行が市中へ貨幣供給量をコントロールできるわけがないし、そもそも景気が良くならなければいくら金利が低かろうが事業を興すための見通しが立たなければ借り入れを増やすわけがない、量的緩和しても無駄&金利のクラウディングアウトなど政府支出を伴わなければ永遠に起こり得ず。借り手の居ない豚積みのカネだけが積もっていく分だけ金利は下がっていく。このクラウディングアウト論も主流派経済学者は借金したカネは当然使うだろうという固定概念から国が借金する=金利上がるという誤謬を抱え続けているが、事実として国が借金しただけでは政策金利は上がらずに下がる。政府支出として出ていく事でインフレの見通しが立ち、そこで初めて金利は上がるのである。)

の3つが挙げられる。
これらはケインズ学派オールドケイジアンマルクスの時代からずっと言われつづけている事でその中から実証され続けてきた事実のみを取捨選択した理論がMMTである。

そしてこれらを基礎に公的な雇用提供プログラム、ジョブギャランティプログラム(JGP)という政策も提案出来る


なぜここまで攻撃されるのか

王様は裸であると正に指摘すればどうなるか想像に難くない。
なお、現在の主流派経済学は先述のMMTが基礎としている3つの理論とは真逆の理論を展開しており
商品貨幣論(金本位制の時代なら理屈は通っていたが・・・)
財政均衡論(財政が均衡または黒字ということは市中から貨幣が消えていくわけだが・・・)
外生的貨幣供給論(いくら日銀が市中銀行の国債を買い付けてお金を市中銀行に供給したから貸しやすくなるとて、景気が悪くて誰もお金を借りようとしない社会では・・・)
が主な基礎理論となっている。
これら3つと意見が対立することから多数批判を受けることとなっている。
しかしここ数十年、日本がこれら主流派の掲げる3つの理論に対する反証を提示しつづけたという不名誉かつ不可解な財政原理の元、国の財務は動かされている。


主な提唱者

ウォーレン・モズラー
ビル・ミッチェル
ラリー・ランダル・レイ
ステファニー・ケルトン
上記4名の著書は言わずもがな日本語でも記事を検索するだけで知見が得られるのでかなりオススメ。

藤井聡

中野剛志

三橋貴明

望月慎

主な支持者

自由民主党
安藤裕
西田昌司
中村 裕之
中西哲
石川昭政
黄川田仁志
青山 周平
城内 実

立憲民主党
小沢一郎
中谷一馬


国民民主党
高井 崇志

れいわ新選組
山本太郎

無所属
須藤元気

経済アナリスト
森永卓郎

ゲームクリエイター
ZUN

漫画家
井上純一

関連人物


凶弾に倒れた我が国史上最も優れた金融家 ~高橋 是清翁


高橋是清
先述のビルミッチェルも称賛する日本が誇る大蔵大臣。日本財政のヒーロー。
恐慌が起こるたびに蔵相を務め、原因を即座に看破しては恐慌や経済危機を薙ぎ払ってきた。
世界恐慌を世界最速で脱出してきた手腕は国民からも信頼が厚い。
軍部の予算要求を その額では悪性インフレ招き国防の牢固さを失う、と跳ね除け
6日後の226事件の凶弾に倒れるまでその財政手腕をふるい続けた。


解説動画

前編

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