「手伝ってやろうか? ただし、真っ二つだぞ!」
概要
CV:原康義
英語表記【Fitzgerald the Wonderfull】
英語版GR【Fabulous Fitzcarraldo】
瞳孔の無い白眼とステキライン、赤髪のカニ頭が特徴的。
「シロメガニ」という俗称もある。
誰もが一度はやった事があるであろうフィンガースナップこと指パッチン。それを行うことで真空波によるかまいたち現象を起こし、対象を切り裂く(真っ二つにする)能力を持つ。漫画・アニメ的表現な見える斬撃ではない不可視の攻撃なため、音と共に対象がスッパリ切れる様は恐怖である。(あくまで映像表現として光がはしるような描写があるが、実際には音が鳴っているだけ)
性格は自信家で好戦的、相手が女子供でも容赦しない非情さを持ち、己の力を破壊と殺戮に使うことを厭わない典型的な悪人。
彼の二つ名である“素晴らしき”は踊る様に戦う姿からついたもの。
どの様に“踊る”のか気になる人は本編を見るべし。むしろ必見。
劇中での活躍
同じ十傑集である直系の怒鬼、マスク・ザ・レッドと共に国際警察機構本部・梁山泊を急襲。
真空波で戦闘機、建造物、エキスパート達を次々と真っ二つにしていく。
梁山泊警備長である打虎将の李忠は、ヒィッツカラルドに「名を名乗れ」と言って斬りかかるが、名を聞く前に真っ二つにされた。
その後、シズマサンプル回収のために草間大作と銀鈴を殺害しようとした所、不死身の村雨健二が出現。
体を張って二人を守る彼に連続で真空波を放ち、ズタズタに切り裂いた。
村雨を倒し、さらに立ちはだかった大作を切り裂こうとするも、その寸前で銀鈴が広域テレポートを発動させ、それに巻き込まれてしまう。
テレポートから辛くも逃れた怒鬼とレッドが彼を発見した時には、下半身と左半身が岩にはまり込んだ状態だった。
身動きの取れないヒィッツカラルドはレッドに助けを乞うが、直ちに戦力外と見なされ苦無で刺される。最後の力を振り絞りレッドに真空波を放つも、忍者刀の刀身で攻撃を弾き返されバラバラに切り裂かれた。(真空波を飛ばした時点で既に力尽きてはいたので、助け出したところで手遅れであるとして介錯されたとも取れる。レッドにその気があったかは疑問だが)
あっさり始末されたところを見るに、人望もなければ戦力的に重要というわけでもなさそうだ。
短い登場時間ながら、それを十分に補える大きなインパクトと存在感を視聴者に残したキャラである。
なお、当初の予定ではテレポートに巻き込まれた後に九大天王の一人・人間爆弾の異名を持つ静かなる中条と激しいバトルを繰り広げる筈だったのだが、OVAの尺の関係でカット、上記の通り呆気ない最期を迎えることとなってしまった。
真空波とは別にもう一つ能力があるらしいが、それを披露することなく退場してしまったため、どんな能力だったのかは永遠の謎。
指パッチン誕生秘話
指パッチンで真っ二つというネタ(?)は今川泰宏監督の考案。
今川監督が指パッチンの練習をしながらコンビニに向かった所、指パッチンと同時に自動ドアが開いたことから生まれた。
ヒィッツカラルドがOVAに登場するまでに間があり、今川監督はこのアイデアを誰かが先に世に出してしまうのではないかと危惧していたが、当然そんな珍妙なアイデアを思いつく人物が他にいるはずもなく、無事ヒィッツカラルドは今川監督の手によってデビューを果たす。
他作品への登場
スーパーロボット大戦αに登場している。
戦闘ユニットとしての参加はないものの、DVE(ドラマチック・ボイス・イベント)があったり、中断メッセージに出て来たりと、相変わらず画面の前の人達に対してサービス精神旺盛。
主人公がスーパー系の場合「龍王機と虎王機の覚醒にはグルンガスト参式など必要ないだろう?」と言って参式を真っ二つにする。
このおかげでグルンガストファンからは憎まれることになったが、第二次スーパーロボット大戦OGで創通によりオマージュキャラを作ってもらうことが出来た。
名言
- 「手伝ってやろうか? ただし、真っ二つだぞ!」
ヒィッツカラルドという存在を象徴する唯一無二の名言。
知る人ならば「待ってました!」と言わんばかりの素晴らしき名言。
- 「いやいや君たちは実に運が良い。今回は特別でね、もう一人来ているんだよ」
マスク・ザ・レッドと共に現れ、「十傑集が二人も」と驚愕する梁山泊のメンバーに放った、無口ゆえに自己主張できない怒鬼の見せ場を作る素晴らしき(?)名言。
その他
キャラクターの原案は『バビル2世』に登場するヨミの部下であり、こちらでは名前も無い脇役として登場する。
ニュータイプ100%コミックス版では誤ってビッグ・ファイアに攻撃してしまうという大失態を犯し、アキレスによって殺される。
チャンピオンREDコミックスでは自身の指を「最強のユビ」と称している。
CVの原康義氏は、衝撃のアルベルトの忠実な部下であるオロシャのイワンも演じている。
イワンを演じていた際にたまたま渋い声を出してしまい、それを今川監督が気に入ったことでヒィッツカラルドも原康義氏が演じることになった。
同じ声優が演じているとは思えないぐらい声の質に違いがあり、原氏の演技力の高さが窺える。