翼人
よくじん
『AIR』に登場する種族。
劇中では第2章「SUMMER編」のヒロインである神奈備命(メイン画像)、その母の八百比丘尼が登場する。
作中で断片的に描かれている描写や、原作ゲームの付録絵本『羽根の生えた女の子のはなし』を見る限り、少なくとも恐竜の時代には存在が確認されている(TV版の八百比丘尼の語りが比喩表現ではない場合にはアノマロカリスがいた時代には既に居たことになる)。
しかし、翼持たぬ人=人間が生まれてからは、彼女たちの力は「天使」あるいは「悪魔」として恐れられていた。信仰されるならまだいい方であり、『羽根の生えた女の子のはなし』終盤や、SUMMER編における平安時代の日本などのように半ば監禁状態にされたり、あるいは討伐されたりするなど、圧倒的大多数である翼持たぬ人からは差別の対象となっていた。
その羽ばたきは一撃で山肌を抉るほどであり、その力を殺戮兵器として利用しようと考える翼持たぬ人も歴史上数多くいたとされる。
作中で度々語られる「翼人の呪い」というものがあるが、実は翼人によるものではない。
この呪いは翼持たぬ人が「信仰の統一」の為、翼人を「神の如き力を持つ者」から「邪悪な妖怪」に貶め信仰心を削ぐためである。
劇中で呪いを受けたのは八百比丘尼であり、触った者には「愛する者を弱らせる」呪いがかかる。
これを受け継いでしまったため、神奈の魂は何度輪廻を繰り返しても、人を愛することができない。
なお劇場版では尺の都合で微妙に違う。
こちらは「愛する人に自らの愛を与える度に衰弱し、思いを伝えると死ぬ」という、どちらかというとアンデルセン童話『人魚姫』の逆のような感じである。
翼人の羽根は本人が死んだ後も腐らずに残り、翼人の持つ力が断片的に残っている。
翼人の羽根には一枚一枚に星の記憶が刻まれている。地球そのものをパソコンとするならば、彼女たちの羽根はCD-ROMやUSBメモリのようなものである。したがって、翼人は地球の記憶の語り部とも呼べる存在である。
そのため、翼人の羽根に触れた翼持たぬ人は、否が応でも翼人の記憶や力に触れることとなる。第1章「DREAM編」のヒロインの1人である霧島佳乃が奇行を繰り返していたのも、八百比丘尼より前の時代の翼人の記憶がリフレインしていたからである。
ちなみにとある人物の出自にも、この羽根の力が携わっている。
そして、翼人の翼が悲しみや不幸で染まった場合、星には禍が降りかかるという。
八百比丘尼の回想から察するに、恐竜が絶滅したのもこの影響の可能性がある。
故に『AIR』の物語は、「幸せな記憶」を紡ぐ物語なのである。
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