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概要編集

本作品の主人公。

周防徳山藩(現在の山口県下松市長州藩の支藩)の出身で義兄(実姉の夫)・姉・妹(見田鞘)と共に暮らしていた(父と母は既に故人)が義兄が藩の対幕恭順派に暗殺され御家断絶となり、故郷に姉を残し、妹の鞘を連れて脱藩する。そして京都の長屋で妹と暮らしていたところを押し込み強盗として侵入してきた不逞浪士5人に襲われてしまう。妹の鞘が不逞浪士の1人に強姦されそうになり、不逞浪士相手に刀を抜く。この時1人の浪士の首元に小さな光の玉が浮かび上がりその玉目掛けて刀を振るい、浪士を1人殺害するが、他の浪士の攻撃で気を失ってしまう。しかし、その直後、丁度京の不逞浪士を取り締まっていた壬生浪士組(後の新撰組)の近藤勇土方歳三沖田総司斎藤一が現れ残りの不逞浪士を斬り捨てて妹の鞘共々救出される。(この時近藤達は、この場にいた不逞浪士が5人で自分たちが斬った浪士の数が4人と数が合わないと気づき残りの浪士を斬ったのが彼だと気づく。しかもその浪士の首元の切り口を見て土方は素人の腕ではないと、彼の剣の腕に興味を持ち壬生の屯所へ連れていく)

屯所に来てからは、近藤や山南敬助達から壬生浪士組へ入隊を勧められ(ただし、藤堂だけは事故であるが入浴中に全裸を見られたことで1人だけ猛反対していた)最初は見習い隊士として始めて行き、後に正式な隊士を決める試合で藤堂と戦い結果引き分けとなり、土方から正式に隊士として認められる。

その後、新撰組隊士として近藤や土方ら試衛館派と絆を深めたり不逞浪士を取り締まったり、坂本龍馬岡田以蔵などと出会うなど幕末の動乱を生き抜いていくことになる。


人物編集

容姿や性格編集

銀髪の長髪を一つ結びにした、若侍で容姿も色白で美男子(劇中でもイケメン扱いされている)で年齢は不明だが近藤・土方・山南・永倉などよりは歳下でおそらく沖田や斎藤、藤堂などと歳が近いとされている。性格は生真面目で優しく、誰に対しても敬語で話す。(ただし敵対した相手には使わない)また入隊して最初の頃は人を斬ることに抵抗があり、敵を殺すことができず多少の手傷を負わす程度で済ませることで、土方から注意を受けることが多々ある。

人間関係編集

若くてイケメン、真面目な性格なだけあって試衛館の女性達からは好感を持たれていて、妹である鞘からも異性として見られている。また後輩の隊士たちからも信頼されている。近藤や山南、沖田や斎藤、永倉からは好意を持たれている。特に永倉新八は健に初めて会った際に一目惚れして以来求婚のアピールをし続けている。藤堂平助は上記の一件や歳が近いことから他のヒロインと比べて素直になれず辛口発言を言われているが実力は認められている(藤堂曰く、普段は頼りないがやるときはやるとのこと。ただし、彼女のルートではお互いを信頼しあうまでの仲になる)また彼女も共に過ごすうちに密かに健に好意を抱くようになる。沖田や斎藤に振り回されることもあり二人のジョークや原田左之助のボケ発言にはよくツッコミをいれている。また、近藤派と主導権争いしている芹沢鴨からは「坊や」と呼ばれ子ども扱いされているが、健は芹沢が他の人間が思う程悪い人ではないと思っていて妹の鞘共々彼女には普通に接している。また芹沢も彼に助言をしたり、自分の過去の話をしたりなどそれなりに情をかけている。

また土方は厳しく接するも彼がひとりの武士として成長することを願い、また健もそんな土方を師匠として慕い、試衛館派で一番信頼している。


実力と能力編集

故郷にいた頃は父や義兄からは剣の道にいくことを反対されていて剣術を習ったことがなくほぼ素人に等しかった。しかし、剣を習いたかった彼は父や義兄の目を盗んで木の棒などで8年間素振りを続けていた。その努力の甲斐もあってか隊士となってからは毎日、沖田や斎藤、永倉など歴戦の猛者たちに厳しい稽古をつけてもらい日に日に剣の腕を上げていく。


また、この作品の鍵となっている “玉”(ぎょく)という不思議な力があり、実は健はこの力を身体に宿していて、その力は相手の弱点を読み取ることができ、一陣の風のもとに相手を亡き者に出来る。(物語開始序盤で長屋を襲った不逞浪士を倒せたのもこの力である)またこの玉の力は戦の際、図面にも写り光の玉が宿った場所は守りが薄いまたは危険だと知ることができる。つまりチート的な能力なのである。


関連タグ編集

幕末尽忠報国烈士伝MIBURO  新撰組










以下、ネタバレ注意











壬生浪士組は八月十八日の政変での功績を認められ名を新撰組と改める。

近藤達は不逞浪士の取締りを続けていた。この頃新撰組は少しずつ活躍し始め壬生の人々からも認められ、入隊希望者も増え始めた頃、ある日、会津藩に呼び出された近藤と土方は会津中将 松平容保から密命を下される。その内容はなんと、芹沢鴨とその一派を粛清し、近藤体制のもと新たな新撰組作ることで、もしこれを拒めば即新撰組を解散すると命令されるのであった。(粛清理由は芹沢が起こした大和屋事件で、京都御所が目の前にあるにもかかわらず焼き討ちしたことで御所に被害を及ぼしかけたこと)

近藤は非情になりきれないものの新撰組を守るためその命令を承諾した。そして、まず土方や山南ら(健も参加)で芹沢の右腕である副長の新見錦を粛清した。(ただし健は粛清にはあまり納得していなかった)その3日後に芹沢を斬るために隊士総出の宴を開いた。健も宴に参加し、酌をした藤堂にしこたま酒を飲まされ眠ってしまう。健が眠っている間に芹沢は籠に乗って屯所へ戻り、刺客として土方・沖田・山南・原田、見張り役に斎藤・藤堂が屯所へ戻る。隊士たちに芹沢暗殺を悟られないように近藤・井上・永倉(永倉は芹沢と同門ということで教えられず、暗殺命令すら知らない)は店に残った。


その後、目を覚ました健は酔いも冷め屯所に戻ろうと思い店の玄関まで向かったところ、店の主人から自分宛の手紙を渡され、内容を確認したそれは「今夜、屯所には戻るな」と書いてあった。

実は以前から健には差出人不明の手紙が届くことがあり、壬生浪士組で隊士になったのもその手紙の指示であった。どうするか考えた末に屯所には妹の鞘が留守番してるので戻ることにした。

そして、屯所へ到着し健と鞘の部屋がある前川邸に入ろうとしたところ向かいの八木邸の入口で斎藤が立っていた。健は事情を聞くが斎藤はごまかそうとする。その時、八木邸内で刀のぶつかり合う音が聞こえ健は土方達が芹沢と戦っていることを察する。隠してもしかたないと思い斎藤は自分たちが芹沢を暗殺しようとしてることを話す。実は大和屋事件は会津藩が長州を京から追い出すための策略で芹沢に命じ襲撃させた事で、用済みとなった芹沢は蜥蜴の尻尾切りされたのである(ただし、芹沢も自分たちが利用された事を存じていて逆にこの大和屋事件を利用し、この事件の真実を水戸藩に手土産として新見と共に、水戸藩に帰藩しようとしていた。)すべてを話した斎藤は健に鞘の所へ戻るよう説得し、健も承諾し戻ろうとするが、突如八木邸から妹の鞘の悲鳴が聞こえ、健は斎藤を振り切り急いで八木邸へ入る。そこで見たのは…何者かに斬られ血の海で横たわった鞘の姿だった。

健は変わり果てた鞘の姿を見て、激しいショックと悲しみに襲われ、周りを見渡すと土方や沖田らそして、刀を抜き狂気の目をした芹沢だった。健はそんな芹沢の姿を見て。


「お前だな… お前が鞘を殺めたんだな…」


芹沢は弁明するが健は聞く耳を持たず、刀を抜き芹沢に怒りと憎悪向け怒声を発し突っ込んでいく。芹沢は刀で回避し健の脇腹を斬りつけたが健は止まることなく突っ込んでいき、玉の力を使い芹沢の弱点を捕らえ(この時みえたのは光の玉ではなく、紅蓮の炎だった)、芹沢の胸部目掛けて刀を突き刺したのだった。

芹沢は吐血し、最後の力で逃れようとするが、机に躓き倒れる。健は倒れた芹沢に何度も刀を突き立て芹沢を殺害したのであった。

土方に止められようやく刺すのを止めるが、土方の謝罪もよそに健は気を失ってしまう。


3日後に目を覚ました健は町医者の家にいて、枕元にいた近藤と土方そしてちょうど部屋に入ってきた井上は健が目を覚まし、安堵する。健は3人から線香の匂いがしたので尋ねると今日、芹沢の葬式があったと聞き、健は芹沢が死んだことに驚き、何故死んだのかを尋ねた。3人は健の発言に驚き3日前の宴の事を話すが健は藤堂に酌をしてもらい酒を飲んで眠ってた事しか覚えてないと答える。そして、井上から妹の鞘の事を尋ねられるが、健の口から出た返答は…


「すみません…鞘って誰ですか…?」


なんと健は自分が芹沢を殺めた事と妹の鞘の存在を忘れてしまっていたのだ。しかも思い出そうとすると健は激しい頭痛に襲われ苦しむので、近藤達ではどうすることもできず、土方は健のこの一件を隊内でも緘口令を敷くことにし、自分が責任を持つと宣言した。


健が無事退院し戻ってきた頃、屯所では楠小十郎ら長州の間者3人が新撰組を内部から崩壊させようと企んでいた。しかし、近藤達には筒抜けで彼らの企みは失敗に終わり、3人は逃走を図ろうとするが、彼らの前になんと刀を抜き狂気的な笑みを浮かべた健が現れ楠達を惨殺してしまう。


楠達を殺害した健を見て土方はこう呟いた。


土方「もしかして俺は…とんでもない怪物を作ってしまったかもしれない…」


この時、健の玉の力が覚醒したと同時に彼が人斬りに堕ちた瞬間でもあった。



玉の力が覚醒してから数か月が経ち、健の実力はいつの間にか沖田・永倉・斎藤にも引けを取らない程の実力者となっていて、何の躊躇もなく不逞浪士を斬るようになり新撰組の貴重な戦力にもなっていた。また、この頃の健の隊内での役職は副長付き・遊撃隊士(副長 土方の直属の部下で各隊に助っ人として共に巡察や取締りに向かう)となっていた。

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幕末尽忠報国烈士伝MIBURO ばくまつじんちゅうほうこくれっしでん

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