「怖かったら…叫んでほしい 君の恐怖(こころ)が私にも伝わるよう──…」
概要
『忍者と極道』の登場人物。
作中におけるメインヴィランにして、もう一人の主人公と呼べる人物。
大手企業ダイバンの商品企画部部長を務める若きエリート社員。イケメンで人懐っこい性格で、交友関係が広い。年齢は恐らく30代前半。
スマホを落としそうになった所を主人公・多仲忍者に拾われたことから「プリンセスシリーズ」仲間となり、彼の初めての友人となる。しのはとは顔を合わせる都度、食事やドライブに誘ったりしており、家族のように慕っている。
好きなプリンセスは第6作の『フラッシュ☆プリンセス』で、同作のダークヒロイン・ヒース様に「孤独な者の味方」ということで惚れこんでいる。
その正体は音羽組傘下・二代目竹本組の裏組長で、『破壊の八極道』を束ねる極道の中の極道。幼少期には「割れた子供達」の初代組長も経験している。
幼い頃の家庭環境と頭に負った傷の影響で感情を失っており、上記の「性格」は表向きの演技でしかない。
一応、「これが哀しみなんだろうな」という「知識」はあるが、感情の思うままに生きることが困難で、愛する人を失っても涙は流せず、嬉しい事が有っても心底から喜ぶことができない。
だが、なぜかしのはと邂逅する都度、徐々に「理性」と「感情」に繋がりが戻ってきている。
またそれ以前に、本人は一切気が付いていないが、ガムテとの歪な「親子」関係を続けた影響で僅かながらも「本来の感情(主に怒りと哀しみ)」を取り戻している。
残虐にして豪胆な悪のカリスマであり、仲間の「居場所」を守るためなら手段を択ばない。
作中でもその悪行は群を抜いており、
- ペーパードラッグ「天国の回数券」により数兆円規模の市場を海外で作り出す
- その取引の露払いとして「割れた子供達」を差し向けメキシカンマフィアを滅ぼす
- 帝都八忍のNo.2璃刃壊左を誘き寄せる為に赤坂で会合を行い、東京中の極道たちを撒き餌代わりに壊左に始末させる。当人曰く「死んだのは将棋で言えば『歩』」
- 壊左を討ち、その遺体から切り落した肉をドスで突き刺して路上に放置し帝都八忍を挑発する
- 側近である夢澤恒星の死を受け、弔いと称して彼が嫌っていた歌舞伎町の地下施設を爆破、数万人の一般市民を道連れにした大崩落を起こす
- 更にこの時、夢澤の死を侮辱したガムテを倦厭して追っ手(実はしのは)に差し向け、「逃げ遅れても別にいい」とばかりに上記テロを実行。結局ガムテは生きていたが。
- 再び帝都八忍をおびき寄せるべく、殺島飛露鬼の帝都高速大爆走を兆円規模で資金援助する
など枚挙に暇がない。
「はぐれ者の孤独を理解する」という行動理念故に夢澤や殺島を尊敬し、丁重に扱っている。
反面、粗暴で短慮なガムテに対しては非常に粗雑に扱っており、「死んでたりして」と冗談を吐く始末である。
本作における極道は「味方には侠気を見せるが、それ以外には冷淡かつ無関心」という傾向があるが、彼はその最たる例と呼べる。
背中のイレズミは「地球をぶっ壊す破壊神シヴァ」。
拳銃と匕首を使うオーソドックスなジャパニーズヤクザスタイルだが、その戦闘力はガムテを凌駕するとのことで、シラフの状態で「地獄の回数券」を服用した割れた子供達の0.5㎜にも満たない急所を切り裂いて倒すほど。そのカリスマ性と人心掌握術は戦闘中にもいかんなく発揮され、相手の虚を突き寸分違わずその命脈を断つ。
極道技巧はまだ不明であるが、壊左を技巧なしの真っ向勝負で倒す、夢澤、殺島の技巧を模倣するなど「単純に強い」男である。