鉄人27号
てつじんにじゅうななごう
鉄人はそもそも旧日本軍が本土決戦に備えて作った無人兵器だったのだが、1号から鉄人26号までは試作機であり到底戦闘には向かないものだった。
戦闘用に創り出されたのが27号で、完成機が28号である。
結局28号が完成する前に日本は連合国に敗れたが、暗黒結社PX団が27号を盗み出し、さらに28号も兵器転用しようと目論んだ。
28号は製作者である覆面男により目覚めさせられ、27号を破壊してしまうのだった。
外見は28号よりもより人間に近いものであり、作者曰くフランケンシュタイン(の怪物)をイメージしたらしい。
戦車の砲撃を真正面から受けても怯みもしないなど装甲は極めて頑健で、目からはサーチライトを出すことが出来る。内蔵された兵器およびギミックなどは無く、その巨体と怪力が武器。
「少年」(光文社)に掲載された『鉄人28号』の原型になったとされる作品。
当初の設定では人間と同じくらいの大きさで、スーツとズボンを着用した姿で描かれている。
このスーツ姿の27号は『鉄人28号』連載前の予告編や連載第1回目の表紙にも描かれており、表紙のバージョンはスーツを広げて胸の「27」を見せつけるように仁王立ちしている。
(一説には『鋼鉄人間27号』の表紙絵を使いまわしたとも噂されている)
連載初期のストーリーは人間の制御下を離れて暴れまわる鉄人が主軸であり、当初はこの機体が「鉄人28号」として扱われていた。
しかし、全く人気が出なかったため横山光輝がやる気をなくし、「もう描かない」というので困った担当編集は小沢さとるに頼んで続きを描いてもらった。
小沢が西洋の甲冑とシラノ・ド・ベルジュラックからデザインしたロボットが「本物の鉄人28号」という事になり、以降は絵柄が違っている。
第5話より「本物の鉄人28号」が登場、それまで暴れまわっていたのは27号であったとされた。
このような経緯があったため、横山は「小沢くんに申し訳ない」と暫くの間『鉄人28号』の単行本化を断っており、仁義を通すため『ジャイアントロボ』で合作する事となった。
アニメ版第1作
漫画に登場した人間に近いデザインではなく、28号ともまったく似ていない。
腕は長い蛇腹状で、手首は五指ではなくハサミ状のマニピュレーター、上半身は大きく下半身は小さめのゴリラ体で、他作品の27号とも全く異なるものである。
操縦者は謎の覆面男。元敷島博士の助手で、28号の開発にも関わっていたららしい。
アニメ版第3作(超電動ロボ鉄人28号FX)
新・鉄人シリーズの1体として鉄人27号サキガケが登場。
こちらは量産機であり、試作機も複数機登場している。
第2部ではインターポールに正式配備された機体を仁科詩織が操縦し、レギュラー機体として活躍。
アニメ版第4作
原作漫画を踏襲したデザインになっている。
敷島重工の工場内にて起動に成功、暴走する28号に対して戦いを挑む。
マントのようにはおっていたボロ布を相手に巻き付け、拾い上げた鉄骨で殴りつけるなどして善戦したものの、やはり28号には敵わず破壊されてしまった。
その操縦装置はかなり大型で、工場の床に固定されていた。