概要
1980年10月3日から1981年9月25日にかけて、日本テレビ系列局(北日本放送、四国放送除く)などで放送された。全51話。アニメーション制作は東京ムービー新社。
放映時は旧作と同じ「鉄人28号」というタイトルだったが、区別のためか、レーザーディスク化された際「太陽の使者鉄人28号」というタイトルになった。
「太陽の使者」は主題歌の歌詞に出て来る言葉であり、第1話のサブタイトルも「太陽の使者! 鉄人28号」となっている(ちなみに、最終回はそれを踏襲した「銀河の王者! 鉄人28号」)。本作の鉄人28号が太陽エネルギーを動力源にしているという設定からと思われる。エコである。
ただし作中の描写では「夜になると動けなくなる」といった弱点はないため、太陽光線そのものではなく(劇中でも太陽光を直接エネルギーに転換している描写はない)太陽の光から作られる新エネルギー(もしくは太陽光から電力を作り出すソーラーシステムのようなもの)を体内に蓄積している様である。起動する際はおなじみの雄たけびと共に背景が光る演出がなされる。
鉄人は原作と違い黒目がなく、日本陸軍の兵器ではなく世界平和の為に開発されたロボットと言う設定である。ただし前作のリメイク作品であることに違いはなく、随所に前作の設定をにおわせる演出がなされている。
平和利用に開発されたという面目のため内蔵兵器は無く、手持ち武器も使用しない(鉄骨などを投げつけたことはあるが)。ただひたすらパンチとキックと格闘で戦うアクションシーンは迫力があった。
あらすじ
時は199X年。資源の枯渇から太陽エネルギーの宇宙受信が盛んとなった地球では、そのエネルギーを独占し地球を我が物にせんとばかりにロボットマフィアやX団と言った犯罪組織が暗躍していた。ICPO所属の天才少年・金田正太郎は、「太陽の使者」鉄人28号を駆り悪魔の手先を叩き潰す。
そして遂にロボットマフィアの黒幕・宇宙魔王が本性を表し、地球に侵攻を開始する!
登場人物
- 金田 正太郎(かねだ しょうたろう)声 - 山田栄子
本作の主人公。第1話開始時点では普通の小学生、後にICPOのメンバーになる。
- 大塚 茂(おおつか しげる)声 - 富田耕生
ICPO日本支部の署長。正太郎と行動を共にすることが多い。
- 敷島 大次郎(しきしま だいじろう)声 - 金内吉男
正太郎の父・金田博士の遺した設計図を基に鉄人を完成させた人物。
- 敷島 牧子(しきしま まきこ)声 - 滝沢久美子
正太郎の親友で幼馴染。
- 敷島 歌子(しきしま うたこ)声 - 谷育子
牧子の母。
母星消滅の際にブラックホールと融合し、その力で宇宙支配をたくらむ。
宇宙魔王の息子。地球に送り込まれた際に偶然正太郎達に出会い、友達になるが・・・。
ロボットマフィアのボスだが、宇宙魔王の傀儡でしかなかった。
補足
美少年好きをショタコンと称する隠語は、原作版に比べ格段に美少年化した本作の正太郎が若い女性ファンに人気となり、ショウタローコンプレックスが略してショタコン(ショタ)となったのが由来である(原作版の正太郎少年ではないので注意)。
なお本作に登場する大塚署長は後番組である六神合体ゴッドマーズに同デザイン、同CVで「大塚長官」としてスピンオフ的に登場する。
その為、当時のアニメ誌や『第2次スーパーロボット大戦Z』(今の所、鉄人28号シリーズが参戦しているスパロボはZシリーズのみ)では同一人物という設定になり、後者にて両作品を繋げる役を担った。
横山光輝氏はアニメ化に際してアレンジされた作品の中でも、この太陽の使者版鉄人28号をとても気に入り、サイン会の時には原作版よりもこちらの方を描く事が多かったという。
当時のアニメ雑誌に掲載された制作スタッフのコメントによると、当初は原作版の続編として企画され、「老人になった正太郎と旧鉄人が敵に敗れ、孫の金太郎が新しい鉄人と共に悪に立ち向かう」というストーリーだったという。この案は後に『超電動ロボ鉄人28号FX』で形を変えて実現している。
関連動画
第一話
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