概要
端折ってざっくり説明すれば、錬金術の中国版。
煉丹術とも表記される。
古代中国における神仙思想、道教から生まれた概念で、錬金術との最大の差異は不老不死に重きを置く点。
外丹と内丹の二つの概念があり、一般的に錬丹術とは外丹の事で、外丹は鉱物から仙薬を精製、内丹は気の概念が絡んでくる。
錬金術における賢者の石に相当する金丹は不老不死をもたらし、薬に「丹」と付くのは錬丹術に由来するとされている。
そうして不老不死の霊薬である丹を作る研究過程で、天然の金では純度が低くて効果が少ないと考え、辰砂を材料にできた水銀が使用されるも、始皇帝をはじめ、歴代皇帝が仙薬と信じた水銀で命を落としたのは言うまでもない。
薬物書の『神農本草経』、錬丹および神仙の情報を記した『抱朴子』等、錬丹術の書物は後世に影響を及ぼしたが、詐欺の手段に悪用されたりと、様々な問題を引き起こした側面もある。
中国での火薬誕生に関わっている。
創作における錬丹術
おそらく錬丹術と聞いて大半の人が思い浮かべる作品。
作中に登場する架空国家、シン国で研究されている術で、地脈の察知と合わせて重要な要素として関わってくる。
作中に登場する山海経高級中学校の部活、錬丹術研究会で様々な薬を開発している設定で登場。
とある人気キャラがこの錬丹術研究会製の霊薬を飲んだ事で、とんでもない事態を招く等、トラブルメーカーとして引っ掻き回している。
イベントでは、神仙に至る為の仙丹開発を巡って騒動が勃発した。
不老不死の仙薬要素で外丹が、作中のパワーソースという形で内丹の概念が採用されている。
作品自体が徐福伝説をベースにしている為、仙人に相当する『天仙』と丹、不老不死を巡る戦いを繰り広げる。
名称こそ直接登場してないが、錬丹術の関係者である徐福や始皇帝が登場。
特に始皇帝は錬丹術では無いが、サイバネティックなテクノロジーで不老不死を達成したIFの存在であり、最終的に仙人の領域に到達する等かなり規格外。
更に、金丹自体は精製に成功しているらしい。
直接名称は登場しないが、不老不死に怪力乱神を得られる薬、仙丹という形で出てきている。