概要
西住みほと澤梓は、どちらも大洗女子学園の生徒であり、所謂先輩後輩の関係である。
現在、みほは大洗女子チームの隊長を務めているが、その実力は、素人集団だった大洗女子チームを卓越した戦術と指揮で全国大会優勝にまで導くほど。しかし、そのみほも来年は三年生。つまり近い将来、卒業と共に引退するため、必然的に後を継ぐ隊長が求められる。
その後を継ぐのに、ガルパンファンの間で最も有力と評価されているのが、梓である。
梓は現在の大洗女子チームの中で唯一、一年生で戦車長を務めている。
当初は、聖グロリアーナ女学院との練習試合で怖気づいてウサギさんチームのみんなと一緒に逃げてしまったが、奮戦したみほたちの活躍を見て、逃げたことを反省。その後、試合では戦車長として冷静に状況を把握し、チームのみんなを抑えつつ的確な指示を出していくようになる。
アンツィオ高校の試合では冷静沈着な砲撃指示によってセモヴェンテM41を撃破。この時、優季から「梓、西住隊長みたい~」と称された。
そして、梓率いるウサギさんチームの名を最も轟かせたのが、黒森峰女学園との全国大会決勝戦だった。この試合では、ウサギさんチームは格上の重戦車の相手を率先して請け負い、みんなで考案した作戦でエレファントを撃破。続いてヤークトティーガーとの闘いを展開するが、この際、ヤークトティーガーが曲がり角で待ち伏せているのを梓は直感で察して急停車を指示、見事撃破されるのを回避した。その後はヤークトティーガーと向い合わせで密着したまま押し込まれ続けた。しかし、梓はヤークトティーガーをみほの元へ行かせないために何としてでも倒すことを決意。水路ギリギリまで引き寄せたところで撃破されるも、勢い余ったヤークトティーガーはそのまま水路に落ちて走行不能。結果は相討ちとなった。まさに梓たちウサギさんチームの捨て身の戦術が功を成した瞬間だった。
これらの梓の活躍には、みほの影響を受けた面が所々垣間見られる。そのため、優秀な戦車長、もとい次期隊長として成長しつつあると評されるわけである。
ウサギさんチーム全体もまた、本編終了後のファン投票で人気を獲得したことから、あんこうチームの後継者としての地位を得ていると言っていいかもしれない。
『リトルアーミーII』では、全国戦車道大会優勝記念杯のベルウォール学園との敗者復活戦で、試合前の挨拶にみほと梓が前に出て来ていた。挨拶は基本的に隊長と副隊長が出て来て行うのだが、桃ではなく梓が出て来た(ちなみに、桃含む生徒会は引退せずに参戦している)。つまり……?
『リボンの武者』では、強襲戦車競技連合チームとの練習試合で、梓は分隊の指揮官を任されている上、ダージリンから「西住みほの直弟子」と評されている。
更に現実の大洗では大洗シーサイドホテルにみほ、いそやに梓のパネルがそれぞれ置かれていることから、磯前神社周辺の宮下旅館街で毎年開催されている宮下旅館街感謝祭において、2017年にこの2人を描き下ろしたクリアファイル、後にハンカチも販売されており、地味に公式の描き下ろしも存在する組み合わせだったりする。
pixivにおいては、言うまでもなく、みほとそれを慕う梓の姿を描いた作品にこのタグが付けられている。
以下、『最終章』第4話ネタバレ
冬季大会「無限軌道杯」準決勝の継続高校戦で、エースのあんこうチームが序盤で撃破されるという大判狂わせで大洗女子チーム(特に桃)に激しい動揺が走り危機的状況となってしまう。一旦は角谷杏が指揮を執り態勢を整えてダム底にある丘に陣取り、包囲する継続チームを迎撃する。塹壕を掘って時間稼ぎする中、梓は地図を見て自分達がいる場所が塞がれているダム穴の上だと気付くと、穴を開通させてそこから逃走を図ることを提案し、榴弾でダム穴の開通を請け負う。
そして、穴を開通させると、殿を務めていた杏から後を託され、その直後にカメさんチームはあんこうチームを狙撃したヨウコに撃破される。
隊長・副隊長がいなくなった大洗女子チームはすぐに誰が指揮を執るか話し合うが、指揮官代行として満場一致で梓が推され、チームの命運を握る重圧を受けつつもこれを承諾し、勝利のための指揮を執る。
トンネルから脱出後、梓は最初に狙撃手のヨウコを仕留めるべく、部隊を二手に分けて一方は囮となり、一方はヨウコ撃破に向かわせる作戦に出る(その際、試合を見守っていたみほも同じ作戦を考えていた)。自身含む囮チームがスキージャンプ台で敵を惹き付けている間に、強襲チームがヨウコを索敵してこれを発見すると仕留めに掛かり、救援に来たユリのKV-1とも交戦した末にヨウコの撃破に成功。
その後、フラッグ車のBT-42に搭乗するミカに誘い込まれて雪山の急斜面を滑り落ちてしまい、敵味方が入り混じって滑走しながら交戦する羽目になる。その際、フラッグ車を守るKV-1を撃破するべく、試合前日に観賞した「大脱走」からヒントを得て、サメさんチームをジャンプ台にして飛び、上から上部装甲を撃ち抜いて撃破に成功する。しかし、タミの砲撃によって引き起こされた雪崩に巻き込まれたところを味方フラッグ車のアリクイさんチームをBT-42が狙っていることに気付き、それを庇って撃たれて撃破されるが、アリクイさんチームが最後に機転を利かせてBT-42を撃破したことで試合に勝利する。
試合を見ていたあんこうチームは指揮官として役目を全うした梓を称賛し、立派な後継者が出来たことに喜び、名実ともに次期隊長として確かなものとなる。
ちなみに、公開後に発刊したメガミマガジン2023年12月号には、みほと梓の二人が表紙を飾っている。