魔物について
魔物とは、一般動物以外で人間に敵対する生物の総称である。基本的に魔素に慣れ親しんでおり、その身は魔素によって構成されている。中には生殖能力を持つ者と持たぬ者がいる。
その中でも人型で知性を有する者が「魔人」に分類される。(普通の魔物では思考能力すら持つ者は少ない。)魔素から生まれた者、魔物の突然変異種、人間や動物、精霊などが魔的に変質した者たちの総称。「魔人」の中でもより強力な力を有する存在は「上位魔人」と呼称され、巨人族、吸血鬼族、悪魔族が代表的である。しかし「上位魔人」は圧倒的な魔力と劣化することのない肉体を有しており、子孫を残す必要がないため生殖は滅多に行わない。
そして魔物の中で組織だって人間と敵対する者達を「魔族」と呼ぶ。クレイマンなどがその代表格であったが、クレイマンが死亡したため八星魔王の中で人間に明確に敵対している者は居ないそう。
「亜人」について
妖精族の末裔や、人と魔の両方の性質を持つ存在が「亜人」と呼ばれる。人間に近しく、生殖能力を有するのか特徴である。
「亜人」の中でもエルフ族、ホビット族、ドワーフ族といった人間の味方をする種族は人類の一員と定義されている。(しかし、国家に属さず森などに隠れ人間と敵対する者はエルフでも魔物扱いされる。)
反対にゴブリン族、オーク族、リザードマン族といった人間に敵対している種族は魔物の一種という扱い。
魔物のランク
魔物はその危険度に応じて、ランクが分類されている。これらは自由組合が人間から見た魔物の脅威度を総合的に判断したものであり、この制度を作ったのは自由組合総帥(グランドマスター)である。
- 特S【天災級(カタストロフ)】・・・国家では対処不可能で、人類が国家の枠組みを越えて協力し、生き残りの命運を賭けるレベル。竜種と一部の魔王にのみ適用される。
対象者:ヴェルザード、ヴェルグリンド、ヴェルドラ、ギィ、ミリム
- S【災禍級(ディザスター)】・・・大国の総力を上げて対処が可能なレベル。魔王にのみ適用される。
対象者:リムル、レオン、ダグリュール、ディーノ、ルミナス、ラミリス
- 特A【災厄級(カラミティ)】・・・国家転覆規模の危険度。上位魔人の中でも上位に位置する者たちに適用される。主に魔王の側近級に多い。
主な対象者:カリュブディス、ミュウラン、アルビス、スフィア、フォビオ
- A【災害級(ハザード)】・・・町に甚大な被害が及ぶレベル。上位魔人とは基本的にAランク以上の者を指す。
主な対象者:ゲルミュッド、上位悪魔、上位精霊
- B・・・一体相手に村が滅びるレベル。
主な対象者:大鬼族(オーガ)
- C・・・戦闘訓練を受けた職業兵士よりも強い。
主な対象者:蜥蜴人族(リザードマン)、ペガサス、牙狼族
- D・・・普通の大人が3~4人で相手をしても殺される可能性がある。
主な対象者:豚頭族(オーク)
- E・・・普通の大人よりは若干弱いが、群れで出現する。
主な対象者:ゴブリン
- F・・・戦闘力なし。
主な対象者:スライム
特殊な魔物について
ユニークモンスター
ユニークモンスターとは、突然変異したような異常な能力を有する個体のこと。魔素濃度の高い場所で稀に生まれることがある。本作の主人公もユニークモンスターである。
ネームドモンスター
上位の魔物や魔人に「名前」を付けられることによって名前を付けられた魔物は、ネームドモンスターになることが出来る。ネームドモンスターは「名持ちの魔物」として一目置かれるようになるだけでなく、進化を果たす場合が多い。進化は名付け親の魔素量に比例するため、名付け親次第では別の魔物や人間と見違えるほど外見が変化することもある。
しかし名付けとは本来、自身の力を他者に分け与える行為であり、大変危険な行為とされている。名付けには相手の強さに応じた魔素を消費するため、相手の強さを見誤り消費魔素の憶測を間違えてしまうと、最悪自身の力を全て奪われ存在が消滅してしまう恐れがある。そうでなくとも消費した魔素は回復しない場合が多く、そうすると弱体化に繫がってしまうため、余程の信頼関係がなければ行わない。それゆえに強大な力を持った魔王でさえも滅多に行わないそう。
ちなみにリムルがバンバン名付けを行えているのは相棒が安全率を見極め、足りないようなら魔素バンクから奪って調整しているためである。